アパレル企業特集
2022.04.06
GLADD、GILT(la belle vie株式会社)
la belle vieが提供する「在庫ソリューション」とは?
そのチャレンジングで奥深い仕事内容に迫る
la belle vie(ラベルヴィー)株式会社は、国内最大級のフラッシュセールサイト「GLADD」と「GILT」を運営しています。買い物をする側にとっては安く買い物ができてうれしいフラッシュセールですが、その裏にはファッションブランドの在庫課題を二人三脚で解決するMDの活躍があります。今回はla belle vieのMD 3名に、MDの仕事の奥深さとやりがいについて伺いました。
もくじ
今回、この方にお話を伺いました!
バイイング&マーチャンダイジング部 MD
成底 鈴希さん
前職では、アパレル販売からバイヤー部へ移り国内・海外バイヤーアシスタントを経験。2016年にMDアシスタントとしてla belle vieへ転職。その後MDに昇格。現在はウィメンズチームのバッグシューズを担当している。
バイイング&マーチャンダイジング部 MD
西本 亜紗さん
中国大手EC企業にて法人企業の海外進出支援(SEO、製品ページ作成、海外バイヤーとのコミュニケーション、輸出入サポートなど)を経験。製造業、卸業を中心に、中小企業の機械工具から消費材まで幅広い顧客を担当。2018年にMDアシスタントとして転職し、その後MDに昇格。現在はメンズチームで、主にインポート商品および海外からのブランドを担当している。
バイイング&マーチャンダイジング部 MD
三部 恭さん
国内大手のアパレル製造販売企業にてディストリビューター、バイヤー、MDを経験。2020年にMDとしてla belle vieへ転職。現在はメンズMDと兼務し、インポートバイイングも担当している。
在庫ソリューションとして、商品と新しく出会う場を創る
まずはla belle vieについて簡単に教えていただけますか?
三部:la belle vieは、「GLADD」と「GILT」の2つのファッションECモールを運営しています。どちらも一般的なECモールとは異なり、どの商品も5日〜1週間程度のセールで販売される、いわゆるフラッシュセールサイトです。
GLADDはセレクトブランドなどを中心に美容やホーム雑貨なども含めたライフスタイル全般のアイテムを扱っており、GILTはファッションブランドを中心に、ハイエンドなラグジュアリーアイテムを取り揃えています。取り扱いブランド数は約5,000で、会員数はそれぞれ300万人ほどです。
GLADDおよびGILTはいずれも日本を代表するフラッシュセールサイトですが、フラッシュセールの魅力とはどのようなものなのでしょうか?
三部:ひと言で言うと、「非日常の体験」ですね。サイト上では毎日さまざまなブランドが短期間のセールを展開しています。サイトに来ていただくお客さまをワクワクさせるセールが日々生み出されているところがサイトの魅力であり、運営する側の楽しさでもあります。
la belle vieのMDの方は、そんなワクワクするフラッシュセールにどのように関わっているのでしょうか?
成底:GLADDやGILTは、商品を購入いただくユーザーの方にとっては、ブランド商品をセール価格で購入できるサイトです。一方で、商品を提供する側のブランドにとって、弊社のサイトは、在庫課題を解決するための「在庫ソリューション」の側面があります。
弊社のMDは、お客さまであるファッションブランドと、在庫の課題を二人三脚で解決しています。
具体的にはどのような仕事内容ですか?
成底:MDは、担当するブランドに対し、各サイトでのセール企画や、開催に向けた準備を進める役割を担います。
お客さまのブランドでセール開催が決定すると、まず販売する商品を選定し、その商品を市川塩浜のロジスティクス内にある弊社スタジオで撮影、そしてサイト構成やバナーを決定し、セールスタート、という流れで進めます。ロジスティクス、マーケティング、開発エンジニアなど、さまざまな部署やお客さまと連携しながら、セール企画から開催までを進めていきます。
それに加えて、新規ブランドの開拓も行っています。アパレルのバイヤーやMDが参加するような展示会を訪問して、ブランドのリサーチや商談をしています。
MD成底さんの、ある1日のお仕事
10:00〜12:00 新規開拓のための展示会参加・商談
12:00〜13:00 ランチ
13:00〜15:00 イベントのセットアップ・顧客とのやりとり
15:00〜16:00 社内ミーティング
16:00〜17:00 顧客とのオンラインミーティング
17:00〜19:00 イベントのセットアップ
西本:海外ブランドにおいても大きな流れは同じですが、国内ブランドが委託販売であるのに対し、海外ブランドは買い付け交渉になります。展示会に行って「すごくいいコレクションですね。ところで過去の在庫あったりしますか?」と、本題とは異なる交渉を行うわけです(笑)。
出張中は、朝から晩まで歩き回って、多くのブランドと粘り強く交渉しています。実際に買い付けからセールにこぎ着けて、サイトを訪れたユーザーの方に「GILTには面白いブランドが多いな」と思ってもらったり、それが売上に反映されたりするのを見ると、頑張ってよかったと思います。
MDは、新規開拓からセールの企画・進行と幅広い業務に携わるんですね!
三部:MDのミッションは、お客さまのブランドで出た在庫をどう売るかコンサルティングするところにあります。
最近あった事例をご紹介すると、昨年からご一緒しているブランドさまで、コロナの影響によって卸先店舗のクローズなどが発生し、余剰在庫を大量に抱えてしまっていました。なんとか在庫を現金化しないと翌シーズンに影響してしまう、と相談をいただきました。
そこで、お客さまと一緒に商品構成からバナー画像、割引率などについて、とことん話し合いながらセール企画を作りあげました。結果、300万円分あった在庫のうち200万円分のアイテムを売ることができました。お客さまと綿密に練ったセールで実績を残せて、お客さまにもとても喜んでもらえましたし、その後定期的にセール開催をしていただけるようになりました。
成底:別のMD施策で、こんな事もありました。
あるブランドさまの扱うキッチン用品は、「この商品といったら赤!」というほどイメージが定着しており、赤色の商品は良く売れるのですが、青色の商品がたくさん余ってしまっていました。
そこで担当MDは、青色のアイテムを打ち出したセールを企画し、シックなインテリアに映える青いキッチン用品、といったコンセプトでかっこよさを押し出したところ、見事成功を収めました。こちらもお客さまにとても喜ばれました。
まさに「在庫ソリューション」を体現されていますね!
三部:定価で売れなかったものを消化したいブランドの思いがあって、それに応えるように商品の新しい出会いの場を設ける。そうすることで、ブランドは在庫を現金化でき、サイトを訪れたお客さまは定価で買えない値段で商品を買うことができます。そんな、みんながハッピーになる体験を作っているんです。とてもやりがいを感じられる、チャレンジングな仕事だと思います。
成底:新しい売り場を作る、というのはまさに共感するところですね。古着にも似たようなところがありますが、新しい場所で花咲く在庫もありますよ!と思いながら仕事をしています。
三部:フラッシュセールと聞くと、在庫をセールで売っているだけだと思われるかもしれませんが、そんな単純なものではありません。
セールサイトといっても、適時じゃない商品が入っていたら売れないですし、品揃えの部分は定価商品と同じです。採算が合わない商品をうまく外して、売れる品揃えを実現するのも腕の見せどころですし、一方でお客さまが売りたい商品をどうやって売れるようにするかも、工夫のしどころです。
転職理由も、活かせる仕事経験も三者三様
みなさん転職でla belle vieに入社されていますが、どのような経緯でla belle vieへの入社を決めたのですか?
成底:私は前職ではセレクトショップのバイヤーをやっていました。la belle vieへの転職を考えたきっかけは、アパレル不況です。業界全体が今のままでは厳しくなっていく中で、今後の自分のキャリアアップを考えたときに、ECやITリテラシーを身に付けていきたいと思ったんです。
その観点で転職先を検討した際に、第一候補になったのがla belle vieでした。取引しているブランド数が多く、自分の好きなブランドや世界的なブランドなど、幅広く関わるチャンスを持てそうだと思ったのが大きかったです。
西本:私の前職はEC系の会社で、中小企業の海外進出をECサイトでサポートする仕事をしていました。当時から仕事観として持っていたのは、海外にあるいいものを日本に持ってきたり、日本にある素晴らしいものを海外に紹介したりすることに携わりたい、という思いでした。前職もその仕事観に当てはまっていましたが、次第にサポート側ではなく、自分が主体となって海外と日本をつなぐ仕事をしたいと思うようになっていきました。
そんな時に転職エージェントから海外のバイイングの仕事があるよ、と紹介されたのがGILTの求人でした。Webサイトを見てかっこいいなと思い、海外のブランド品を自分の目利きで買い付け、日本で売る仕事は、まさにやりたいことに合致していたので、すぐに応募を決めました。
三部:私はもともとファッションビジネスに興味があって、最初はアパレルメーカーに就職しました。ジョブローテーションでさまざまな職種を経験させてもらい、アパレルにまつわる一連の業務を経験できたタイミングで転職を考え始めました。次はアパレルメーカーを支援する側に付き、メーカーと二人三脚で売上を伸ばしていくような仕事がしてみたい、今後の自分の可能性も広がるのではないか、と考えてla belle vieに転職しました。
さまざまな職種で色んな働き方を体感した上で、できるだけ働き方を自分でコントロールしやすい仕事に就きたいという思いもあり、そこが実現できる点も大きなポイントでした。
働き方の面で自由度が高いんですね!
三部:スケジュールコントロールはしやすいです。お客さまのスケジュールに引っ張られることも多くありませんし。やらなければいけないことは結構ありますが、内容は明確なので、上手にやりくりすれば、ノー残業デーを作ったり、連休をくっつけて長期休暇を取ったりなどもしやすいです。
la belle vieへの入社経緯や前職は三者三様でしたが、前職の経験で今の仕事に役立っていることはありますか?
成底:前職では店舗のVMDも行っていたのですが、女性が手に取るサイトの構成は、実店舗と共通する部分も多いです。たとえば店舗入り口とサイトのバナーは、お客さまを流入させるという同じ役割を持つので、トレンドカラーをトップにするとか、バナーをイエロー一色にするとか、工夫の仕方で活かされている部分が大いにあると思います。
西本:私は前職が海外進出をサポートするECだったので、今の仕事と近い要素が結構あります。貿易に関する知識は海外ブランドのバイイングに活きていますし、ECの基礎もあったので、自社のECサイトの設定画面などに慣れるのは早かったです。
三部:今の仕事は、商品を直接触らずにリスト情報から判断しないといけないことも多いです。なので、メーカー時代にアパレル商品にたくさん触れていたことが役立っています。たとえばインポート商品の買い付けを行うときに、当サイトで売りやすい商品とそうでない商品を見分けてセレクションしていく必要があるのですが、そういうときに、モノを触ってきた経験が活かされていると感じます。
あとはシーズンごとに売上が変化する感覚です。11月3週目からクリスマスにかけてとか連休前とか、そうしたシーズナリティはほぼ変わりません。なので、売上の波を意識しながらお客さまと話ができることは、強みになっていると感じます。
チャレンジを前向きに捉えてもらえる職場
la belle vieで今後力を入れていきたいポイントはどこですか?
成底:GLADDもGILTもまだまだ伸ばしていきたいですが、特に今伸びているのは「ホワイトレーベル」という、オンライン上でファミリーセールを行うサービスです。GLADDやGILTに加えて、ホワイトレーベルも使っていただけるようになり、MDとして在庫ソリューションの提案の幅が広がりました。より一層お客さまの在庫課題が解決しやすくなっているので、さらに多くの企業・ブランドにご活用いただきたいと考えています。
最後に、MDとしてどんな方と一緒に働きたいか、メッセージをお願いします。
西本:チャレンジ精神にあふれた方と一緒に働きたいです。MDの仕事は、スピード感が求められる仕事なので、社内のさまざまな部署と調整して周りを巻き込みながら、物事を前に進めていける人が向いていると思います。
成底:私自身がそうだったのですが、洋服に限らず、ホームインテリアやバッグなど、いろいろな商品カテゴリにチャレンジすることができますし、MDからITやマーケティングに異動した人もいます。「やってみたい」という気持ちを前向きに捉えてくれるので、挑戦しやすい職場だと思います。
三部:人と関わるのが好きで、向上心のある方とぜひ一緒に働きたいと思います!MDの仕事は個人戦のように見えますが、部署内にはチームもあって、チームミーティングの後に一緒にご飯を食べたり、目標を頑張って達成しようと話をしたりするような職場です!これからも様々な可能性があるサービスなので、多くの方に興味を以って持っていただけると嬉しいです。
GLADD、GILT(la belle vie株式会社)
事業内容 | 衣料品、アクセサリー、装飾品及び雑貨等の小売業 |
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事業所 | 本社:東京都港区赤坂7丁目1-16 オーク赤坂ビル 5F |
設立 | 2009年3月24日 |
代表者 | 代表取締役社長 於保 浩之 |
従業員数 | 211名(2022年4月現在) |
資本金 | 1億円 |
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