Fashion★シゴトNEWS
2023.11.17
「販売職」同士の結婚ってどう?!仕事から日常生活、キャリア像までリアルトーク―― M夫妻インタビュー
私たちクリーデンスは、アパレルをはじめとするファッション業界で販売員としてはたらく人が、これまで以上にやりがいをもってイキイキとはたらくことができる状態をつくるために「販売員価値向上プロジェクト」を立ち上げ、さまざまな取り組みを行っています。
今回は、ともに販売職として活躍されているM夫妻にお話を伺いました。
もくじ
シフト制だからこそ、自分の時間も2人の時間も大切にできる
はじめに、お互いのご経歴を教えてください
夫:2009年、高感度セレクトショップに入社し、六本木店に8年在籍しました。2016年の神戸店オープンに伴って異動、2023年に大阪に新店がオープンすることとなり異動し、現在店長として在籍しています。
妻:夫と同じ高感度セレクトショップに新卒で入社し、現在7年目です。
神戸店で4年働いているときに夫と出会い、2021年、入籍のタイミングで大阪に異動しました。1年半ほど在籍し、現在は京都店に異動し、半年になります。
販売職は休みが決まっていない仕事ですが、シフトや休みはどのように調整されていますか?
夫:会社の制度で月3日まで希望休が使えるので、2人で相談しながら休みを合わせて予定を組んでいます。
妻:仕事の日はお互い帰宅が結構遅くて、帰ってくるのが22時、23時くらいだよね。
夫:それくらいになるよね。帰宅後、一緒に夕ご飯食べてテレビやYouTubeを見てゆっくり過ごしています。
妻:夫婦で一緒に過ごせる貴重な時間だよね‥!
お仕事の日は2人で過ごせる時間も限られてしまうと思いますが、朝はどうしていますか?
妻:一緒に起きてお互いドタバタ準備して‥一緒に出て電車に乗ることが多いです。
夫:ちょうど同じくらいの時間に出勤することが多いですね。
妻:シフト制ですが、同じ時間に出勤できるので、自然と平日も2人の時間が生まれていますね。
結婚する前と結婚した後で、生活スタイルに変化はありましたか?
妻:もともと実家暮らしだったので、家事を自分たちでやっていくことが最初は不安でした。
結婚のタイミングで異動したこともあって、フルで働きながら帰宅後にご飯を準備したりするのが大変でした‥!
夫:それ言ってたよね。
妻:実家暮らしで、これまで家族にやってもらっていたことを自分がやらないといけないし、プラスもう一人、夫のことも考えないといけないのでプレッシャーはありました。
職場に働きながら家事を両立している先輩がたくさんいるので、まわりに相談しながら色んな意見を聞けたのがありがたかったです。半年くらいでペースをつかみ、ネットスーパーをうまく活用したり、休日の時間を使ったりして、夫と協力しながらやりくりしています。
夫:そうだね、協力しながら何とかなっているよね!
僕は料理があまり得意ではないので、そこは妻にお願いし、そのぶん、掃除や後片付けなどを分担しながら家事のバランスを取っています。仕事と家庭を両立する上で、どちらかに偏ることなく協力し合いながらできているのは、同じ仕事で理解があるからじゃないかなと思います。
妻:洗濯物もお互いの休日に回すなどして、うまく回ってるよね。
シフト制であることがうまく生活に馴染んでいるように見受けられます。
妻:それはあると思います。お互いの休日に合わせて家事を分担できるのは良いところですね。
自分が仕事の日に相手が休みで家事が進んでいたらありがたいし、嬉しいので、私も休みの日にできることはやっておこうと思えます。2人で合わせて取った休日はもちろん楽しいし、自分の時間と2人の時間、両方あるのはシフト制ならではで良いバランスが取れているんじゃないかな?
夫:うん、確かに。それはあるかもしれない。
お互いの休日が常に一緒なのも嬉しいけど、お互いに1人の時間も欲しいし、1人で仕事したい日もあるもんね。
シフト制だからこそ、休日を合わせて予定を立てる楽しさもあって、一緒に過ごせるお休みを大切にしつつ、メリハリのある休日を過ごせているように思います。
ちなみに‥月で何日くらい、お休みが合うのでしょうか?
妻:月に3日は合うよね。
夫:公休9日のうち基本は3日、まれに半分くらい合う月もあるよね。
長期休暇は相談しながら1週間連休取る感じかな。
妻:休日に関しては、割と充実した過ごし方ができているんじゃないかな~と思いますね。
社販はお互い自由に購入しつつ、それ以外は「家族のお金」として考えながらやりくり
結婚する前と結婚する後で変わったことはありますか?
夫:お金に関する価値観は変わった気がします。
妻:よくスタッフと飲みに行って散財してたもんね‥笑
夫:毎日のように同僚と飲みに行ってたね。結婚して飲み会の頻度は減りました!
妻:私は自分だけのために使っていたものを、お互いに家族として必要な物なのか?って相談することが増えました。
夫:これまでは、貯金も含めて『自分のお金』っていう感覚だったけど、結婚してからは将来のことを考えて『家族のお金』『夫婦のお金』として考えながら使うようになりました。家具だったり旅行だったり、一緒に過ごせることにフォーカスしたお金の使い方に変化しています。
お互い、金銭感覚に変化があったのですね。アパレルで働いていると、社販購入などの出費もあると思いますが、どのように相談、やりくりされていますか?
妻:社販購入について相談してるかな?それぞれ勝手に買っているんじゃない?
夫:買うか買わないかではなく、「これいけてる?」って相談することはあるね。
妻:「これ持ってたっけ?」ってなることもあるし、大阪(夫の勤務先)のスタッフに聞いたりすることもあるよ!
夫:知らないところから情報漏れてるな‥笑
妻:でも仕事で必要な物でもあるし、好きなブランドだからこそ社販購入が負担と感じる部分は少ないですね。
その分、ほかのところでやりくりしています。
同じ販売の仕事を頑張る「仲間」として理解し支え合える関係
販売職同士の夫婦であることで、仕事に活かされたことなどはありますか?
妻:夫婦で気軽に仕事の会話ができています。
また、共通で知っているお客さまも多く、夫婦で働いているからこそのコミュニケーションが増えました。お客さまに「この間、旦那さんに会ったよ~」などお声がけいただくこともありますし、夫の担当しているお客さまが私のいる京都店まで会いに来てくれたこともあって、すごく嬉しかったですね。
夫:2人とも知っているお客さまに関するコミュニケーションや接点は増えたよね。
妻:深い話をするわけではなくても、気持ちの面でサポートしてもらったり話を聞いてもらったりすることが多いですね。同じ仕事をしていると、多くを語らずとも分かってもらえるのが心強いです。
夫:個人的に難しいのは、かつて同じ店舗で上司と部下の関係だったこともあり、仕事について上司目線で口出ししそうになるのを我慢することはあります‥笑
ただ、仕事以外の時間は夫婦としてお互いを支え合おう、と話し合ったので、今は同じ仕事で頑張る仲間という感覚です。これは同じ仕事をしているからこそのありがたさだと実感しています。
今後、将来の生活について考えたり、話したりすることはありますか?
妻:子供は欲しいな‥と考える一方で、働きたいと思う気持ちもあって、上司に相談したりもしています。
仮に子供ができた場合はどうするのか‥という不安は正直ありますが、必ずしも授かれるものではないので、子供ができた未来とそうでないときの自分のキャリアを2軸で考えています。
会社には、自分たちのように同業種同士の夫婦や、お子さんを育てながら活躍しているママさんが周りにたくさんいるので、2人で相談しながら前向きに話をしています。とても心強いですね!
夫:個人的には、会社に貢献できることがあるなら、今のポジションにこだわりはありません。家族のあり方や状況の変化などに応じて柔軟に動けるよう、準備をしています。
人と人との出会いの中で、お客さまの人生をデザインできる「クリエイティブ」な仕事
改めて、販売員の価値ってどんなことだと思いますか?
妻:やっぱり直接対面でお客さまと会えることでしょうか。
「人」から買えることが付加価値だと思うので、単にモノを売るだけではない価値を提供できるのが販売員の魅力で、価値だと感じています。
夫:コロナ禍も経てオンラインが主流になったのは事実ですが、人と人との出会い、その間にモノがあると捉えています。
お客さまがいることが前提の仕事ですから、お客さまの人生をデザインできるような、「クリエイティブさ」を含んでいるのが、販売員の楽しさであり、価値ですね。
衣食住を並べると、何かあったときに削りがちな部分ではありますが、私たちの働く会社では洋服だけじゃなく、コスメやインテリアも展開しているので、お客さまの生活全体をデザインできる力があると思っています。
極端な話、お客さまが出会う販売員によって、生活スタイルや価値観が変わる可能性も秘めています。
それはオンラインではできないことで、そこに販売員の価値や魅力が詰まっていると思います。
妻:上司である夫のこういうマインドをたくさん見聞きしてきたので、この会社が好きだなと思うし、ついていきたいなって思っています!
今回のインタビューを担当しました!
キャリアアドバイザー
植田
大学でアパレルに関するあらゆる分野を学び、卒業後はラグジュアリーセレクトショップのスタッフとして接客・販売業務に従事。
クリーデンスのキャリアアドバイザーとして転職後は、自身の経験を活かし、国内ブランドから海外ラグジュアリーブランドへの転職、取り扱い商材の価格帯を上げる転職など、販売職のキャリアアップにつながるサポートを得意としている。
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