アパレル企業特集
2023.02.13
UNITED TOKYO、PUBLIC TOKYO(株式会社TOKYO BASE)
企画から生産まで一気通貫が“TOKYO BASE流”
デザイナーの成長と充実感を生む、仕事と文化をひも解く
2008年の創業以来、アパレル業界で最速の上場や、積極的な海外進出など、勢いに乗って成長を続ける株式会社TOKYO BASE。今回は、そんなTOKYO BASEでデザイナーとして活躍する谷野さんと片寄さんにお話を伺いました。TOKYO BASEのデザイナーの仕事がもたらす自己成長と充実感について語っていただきます。
今回、この方にお話を伺いました!
PUBLIC TOKYO事業部 デザイナー
谷野 達郎さん
セレクトショップでの販売や生産管理、MDなど幅広い業務に携わる。TOKYO BASEには2020年に入社。PUBLIC TOKYOのデザイナーとして活躍中。
UNITED TOKYO事業部 デザイナー
片寄 友香さん
大学卒業後、ヤングファッションブランドでデザイナーとして経験を積む。その後TOKYO BASEに転職し、UNITED TOKYOのデザインの仕事に従事する。2019年、2020年には全社最優秀デザイナー賞を受賞。
一つひとつの商品を丁寧に作っていけるのが魅力
まずは、お二人の入社経緯について教えてください
谷野:前職では、セレクトショップで生産管理やMD、企画など、さまざまな業務に携わっていました。TOKYO BASEに入社したのは3年ほど前ですが、入社を決めた理由は裁量が大きく、やりたいことが実現できそうだと思ったこと、また仕事の幅も広がりそうだと感じたことでした。
片寄:私は新卒で109系のアパレルブランドに入社しました。未経験だった私をデザイナーとして採用してくれた前職では、多くのことを学ばせてもらいました。
10年ほど働き、「この会社ではやりきった」と考えるようになったことをきっかけに、次は自分の好きな服に関わりたいと転職したのがTOKYO BASEでした。以前からUNITED TOKYOがとても好きなのですが、モードなカッコいいOL向けのブランドで、似たブランドが他にないところを魅力に感じています。
また、ご存じの方も多いと思いますが、TOKYO BASEはメイドインジャパンのモノづくりに強いこだわりを持っています。たとえば商品タグの産地情報には、単に「日本(Japan)」ではなくて「岐阜県」など地域まで表記したりしているんですね。そういう日本の産地を大切にする想いも好きなところです。
日本のモノやモノづくりの良さを世界に発信する、そのコンセプトに強く惹かれました。
TOKYO BASEに入社した後で、新たに気付いた特徴や魅力などはありますか?
谷野:数あるアパレルの中でも特に顧客志向で、店舗における販売力、売りぬく力がしっかり根付いているところはイメージ通りでした。いい意味でギャップを感じたのは、店舗の力だけでなく、本社におけるブランディングや営業力などにも力を入れていることです。店舗でお会いする目の前のお客さまだけでなく、より広くたくさんの人たちにブランドを伝えようとしていることは、入社後に知り、またイメージが変化したことですね。
片寄:前職では海外生産だったため、工場に行く機会はあまり多くありませんでしたが、TOKYO BASEは国内生産なので、実際に訪問する機会が多くあります。
デザイナーとして実際にものづくりの現場に足を運び、工場の方々とたくさんの素材を見比べながら使う生地を選び、細かな仕様の打ち合わせをする。そういう企画から生産まで一貫して携わる仕事の進め方は本当に魅力的ですし、一つひとつの商品を丁寧に作っていけることを強く感じます。
ゼロから商品を企画・設計し、すべてのプロセスに関われる仕事
TOKYO BASEのデザイナーの仕事内容について教えてください。
谷野:TOKYOBASEのデザイナーは絵型を描くだけに留まらず、ある意味、デザイナーとしてやりたいことは何でもでき、自分がデザインした服のEC撮影に立ち会ったりすることもできます。プレスチームと協力してビジュアルの見せ方を考えることもありますし、店舗スタッフと勉強会を開くこともできます。
片寄:生産に関わる業務があることも特徴です。デザイナーが工場に直接出向いて、使用する生地や作り方、コストや品質について打ち合わせをすることもあります。
工場で実際に生産している現場の方から「ここが縫いにくいんだけど、こうしたらどう?」と提案をもらってデザインの微調整をしたり、会話から新しいアイデアが生まれたりすることもあります。産地の人と直接話をしながら関係を作っていけるのがいいですね。
かなり幅広い業務を担当されているんですね!
片寄:企画から生産、プロモーション、販売まで、要するにすべてのプロセスに関わることができることが、TOKYO BASEのデザイナーの魅力だと思います。
1週間の仕事の流れを具体的に教えてください。
谷野:週始めは売上チェックと分析を行い、それらをもとに、対象商品を増産すべきか、次の打ち手をどうするか、といった検討を行います。週の前半は、週の真ん中にあるサンプルの検討や企画のプレゼンに向けて、絵型を描いたり生地屋さんと商談して素材を集めたりしています。
週の後半は、生産業務とデザイン業務を並行することが多いです。生産業務といっても、いわゆる一般的なアパレルの生産管理に比べると業務量は少なく、外部のメーカーさんと協力してお任せできる部分は任せながら進めています。
人によっては店舗に足を運んで消費者動向をヒアリングしたり、他店のリサーチをしたりすることもあります。たとえば異動して日が浅いデザイナーが、ブランドのことをより深く知るため売り場に立ってみる、というケースもありますね。
多くの業務をこなされていますが、入社して時間の使い方は変わりましたか?
谷野:業務の幅が広がったことに加え、私の場合は扱うアイテムの種類も増えたので、おのずと時間配分を意識するようになりました。綿密に段取りを考えて業務を進め、アウトプットを意識してインプットする意識に変わったのを感じます。
TOKYO BASEに入って特に時間を割くようになったのは、インプットの時間です。お店に足を運んでスタッフやお客さまとコミュニケーションを取って、多くの声を拾うようにしています。
片寄:私もお店に足を運ぶ時間が増え、自分の目で直接商品の売れ方を確認しに行くようになりました。また業務時間のメリハリもつきました。午前中はデザインを描く、午後は作業と商談、などのように時間を決めて集中しないと終わりません。そういったところは、社会人としてスキルアップできたかなと思います。
自分でレールを敷き、トライアンドエラーを繰り返して結果を出していく
仕事をする上でやりがいを感じたり、おもしろいと感じたりするのはどんなときですか?
片寄:自分が好きなブランドの服に企画から生産まで携われているので、いつもやりがいを感じています。繰り返しになりますが、デザイナーが直接工場に行けるのがいいですよね。工場で使われている生地を直接見て、この生地を使いたいですって、話をして交渉して。ものづくりの真髄じゃないかと思います。
あとは月に一回、内覧会という、お店のスタッフが新しい商品を見る会があります。その時に、自分がデザインした服をみんながかわいいって言いながら試着しているのを見ると、とてもうれしい気持ちになります。
谷野:私は、商品がお客さまに喜んでいただけたときですね。TOKYO BASEは、デザイナーと店舗スタッフの距離が近いので、お客さまの反応をすぐにもらうことができます。「すごい売れてますよ」とか「お客さまめっちゃ喜んでましたよ」とか言ってもらえたときは、喜びを感じます。
商品は、企画から自分で手掛けているので、それが売れ筋になっているとやる気が出ます。敷かれたレールの上で結果を出すのではなく、自分でレールを敷いて、トライアンドエラーを繰り返しながら結果を出していく仕事は、TOKYO BASEじゃないとなかなかできないと思います。
反対に、思うように商品が売れないときであっても、店舗のスタッフに聞けばちゃんと理由を教えてくれるので、お客さまの反応がいまいちでも、今後の糧になっている手応えを感じます。
以前、売れるはずだと強い気持ちを持っていたのに売れゆきの鈍い商品があったんですね。そこで店舗スタッフにあらためて魅力を説明して、商品に込めた想いを真摯に伝えた結果、売上がぐっと伸びたことがありました。想いが伝わり、それが結果に繋がったときも、デザイナーとしてやりがいを感じますね。
片寄:TOKYO BASEって、スタッフ同士の距離感が近くて意見が言いやすい職場なんです。「商品をどう売っていくか」というゴールに向かって、デザイナーやMD、店舗スタッフなどが一緒になって、対等で活発にやり取りしていることは特徴的だと思います。
TOKYO BASEで仕事をしていて、デザイナーとしてどんな成長を感じますか?
片寄:デザイナーとしての表現力、クリエイティブ力が伸びたと思います。商品を作るメーカーの選定なども任せてもらえるので、たとえばカジュアルな素材を、綺麗な加工をする工場に持っていったら素敵なものができるかもしれない、といった実験もできます。モノを作る上での企画力や表現の幅が広がったと思います。
谷野:ヒアリング力とアウトプットの精度が上がったと思います。どの商品がお客さまに売れていて、それはなぜなのかを深めていく…といったことをデザイナーが主体的に行っているアパレル企業は多くないと思いますが、TOKYO BASEでは普通のことです。
たとえばTOKYO BASEは店舗との距離が近いので、デザイナーが主体となって「どんな感じで売れてるの?」と気軽に聞くことができます。「シルエットが売れていると思ったら、実は肌触りだった」というような、売れた理由や起こっている事象の解像度が上がり、それをさらに商品づくりに生かすという好循環を生み出せています。
片寄:どうすれば売れるのか、という知識が自分の中に積み重なっていて、何かを見たときに「これは売れそう」「売れなさそう」と自分の中で直感が働くようになったのを感じます。そういった蓄積によって、企画提案のときに根拠を持って話せるようになりましたし、お客さまにどう喜んでもらうかを設計する能力も向上したと思います。
TOKYO BASEっぽくない人こそ未来を作るかもしれない
最後に、どんな方と働きたいか、メッセージをお願いします!
片寄:TOKYO BASEのデザイナーは、店舗のスタッフや生産現場の方はもちろん、EC・Webの担当者とも話す機会が多いので、誰とでもフラットに話せる人や、コミュニケーションを取るのが好きな人は合っていると思います。デザイナー同士お互いに相談しやすく、たとえば他のブランドで使っているメーカーさんを紹介してもらうこともあるなど、とても協力的です。
相談すれば協力してくれる人がたくさんいて、お互いに助け合う文化が根付いた会社です。TOKYO BASEの成果主義って、「全体の成果のために協力しあう」ということなんだと理解しました。
谷野:私たちはTOKYO BASEを大きくしていきたいし、その結果、より多くのお客さまにお客さまに喜んでもらいたい。つまり見ている方向はみんな同じなんです。なので、困っている人がいればみんなが手を差し伸べてくれるし、教えてくれます。いろんなジャンルの人たちが集まっているので、自分の成長につながる機会も多いと思います。
私個人としては、TOKYO BASEっぽくないジャンルの人が入ってきてほしいと思っています。その結果、会社に新しい文化が生まれて、世の中の新しい売れ筋を生み出していけたらうれしいです。
実は私自身がカジュアル大好きな人間で、最初はTOKYO BASEのテイストと合うか少し不安もありました。ですが、私のこれまでの経験と感性から生まれる提案をおもしろがってもらえて、既存の「TOKYO BASEらしさ」と掛け算をしながら自分のジャンルを浸透させることができました。
そう考えると、むしろTOKYO BASEっぽくない人こそがTOKYO BASEの未来を作るかもしれないとすら思います。そんな次のTOKYO BASEを作るであろう方々に、ここが成長できる場所だと感じてもらい、来ていただけたらうれしく思います。
人事部長にASK!! TOKYO BASEの働く環境とは?
働く環境
かつてはベンチャー的な要素が強く、会社の成果ありきの考え方が強かったですが、現在は会社の長期的な成長を見据えて、個々の社員の成長を促すことを重要視しています。
また、残業は21時以降原則禁止となり、昔に比べて残業時間が減少、効率的な働き方に変わっています。
育児支援
法律で定められている産休育休だけでなく、育児手当を支給し、休業中の経済的な負担を軽減できるようにしています。他にも、勤務時間帯を9時半~18時半か8時半~17時半かで選べるようにして、保育園の送迎時間に合わせた働き方を選べるようにしています。
株式会社TOKYO BASE
事業内容 | セレクトショップ事業「STUDIOUS」の運営 ブランド事業「UNITED TOKYO」の運営 ブランド事業「PUBLIC TOKYO」の運営 ブランド事業「A+ TOKYO」の運営 セレクトショップ事業「THE TOKYO」の運営 |
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事業所 | 東京都港区南青山3-11-13 新青山東急ビル4F,10F,11F |
設立 | 2008年12月12日 |
代表者 | 代表取締役 CEO 谷 正人 |
従業員数 | 470名(2023年2月時点) |
資本金 | 4億900万円 |
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