アパレル企業特集
2024.02.05
three dots(八木通商株式会社)
高いリピート率で「一度着たら手放せなくなる」アイテム
スリードッツの魅力と長く働き続けられる職場環境とは
高級ラインのTシャツがまだ世の中に無かった時代、理想のTシャツを求めて試行錯誤の末に生まれたブランド、スリードッツ。そのシンプルで上質なアイテムは、アメリカのハリウッドセレブたちから絶大な人気を誇ります。日本で販売を手掛けるのは八木通商株式会社。「一度着たら手放せなくなる」スリードッツの商品の魅力とは?そして多くの販売スタッフが勤続10年以上という長く働き続けられる職場環境について、スリードッツ部副部長の池上さんにお話を伺いました!
もくじ
今回、この方にお話を伺いました!
スリードッツ部 副部長
池上浩二さん
中途でスリードッツを運営する八木通商株式会社に入社。スリードッツ部に営業担当として配属され、以来20年近くスリードッツ一筋で販売促進に携わっている。
ずっと触っていたい、ずっと着ていたいと思える
まずはスリードッツについて教えてください。
スリードッツは、1995年にアメリカのロサンゼルスで生まれました。創業当時、フィット感やクオリティにおいて満足できるTシャツが世の中になかったため、創業者が度重なる改良の末に理想のTシャツを作り上げたのが、ブランドの始まりです。
3つの点からなるスリードッツのブランドロゴは、それぞれ「ピュア――シンプルで洗練されていること」「エフォートレス――自然体でいられる気持ちよさ」「ラグジュアリー――最高の素材からくる上質感」を表し、この3つがスリードッツのものづくりのコンセプトになっています。ブランド立ち上げ当初は3型のレディースTシャツのみでしたが、徐々にアイテムを増やし、ワンピースやパンツ、コート、そしてメンズコレクションも誕生させました。Tシャツが軸のブランドであることは今も昔も変わりませんが、現在はトータルブランドとして商品を展開しています。
スリードッツの商品の魅力はどのようなところにあるのでしょうか?
素材の良さですね。柔らかくて肌触りがとても良く、ずっと触っていたい、ずっと着ていたいと思えるような素材です。私が持っているスリードッツの服も、数年前に購入したものが多く残っています。クオリティが高く、デザインがシンプルなので、長く着ることができるのです。
ビジネスの現状はどのような状況でしょうか?
店舗として出店しているのは、旗艦店である表参道店、そして二子玉川店の2つです。その他には百貨店の平場ショップやセレクトショップへの卸売、そしてECも行っています。 コロナ以降、「いいものを長く着続けたい」というニーズが高まっているように感じていて、スリードッツはそのニーズに応えられているように思います。コロナ以降、特に店舗の売上が順調で、今期の利益は過去最高になる見込みです。
スリードッツのコレクションは、旅行先で着られる方が多く、コロナが落ち着いて旅行ニーズが爆発的に増えたことが好調の要因の1つです。また別の要因として、インバウンドのお客さまが増えたことも挙げられます。表参道という立地もあり、ブランドを知らずに来店されたお客さまが、素材の良さに感動して購入いただくことが増えています。年末に購入いただいたお客さまが年始にもう一度来店されて再びご購入、なんてこともありました。
リピート率がものすごく高いブランド
店舗スタッフのお仕事について教えてください。
基本的には一般的な販売員の仕事と同じです。接客はもちろん、商品構成や店舗のレイアウト変更、商品の発注や在庫管理などの業務があります。その他、最近はLINE登録いただいた方からの問い合わせ対応や情報発信なども行っています。
来店するお客さまは、どのような方が多いのですか?
主力商品がTシャツであることもあり、お客さまは30代から80代まで、年代を問わず幅広い方々にご愛用いただいています。スリードッツは来年でブランド生誕30周年なのですが、20代の頃からのお客さまが50代になっても愛用してくださる、という方も多くいらっしゃいます。お客さまがお子さまを連れて、2世代に渡って購入いただいている方も少なくありません。
実はスリードッツは、リピート率がものすごく高いブランドです。ECではお客さまの購入回数が分かりますが、11回以上買ってくださっている方が10%を超えています。これは他のブランドに比べて圧倒的に高い割合です。スタッフよりもブランドに詳しいお客さまもいらっしゃいますね。
店舗スタッフはどんな方々ですか?
とにかく明るいです。みんなよく喋りますし、コミュニケーションを積極的に取っています。
お客さま層と同様、20代から40代まで幅広い年齢層のスタッフが活躍しています。20代のスタッフは最近入ってきたのですが、新しい風が入ってきたことで、店舗の雰囲気も変わったり、服の着方も私ができない発想をしていたりと、お店としてもブランドとしてもいい変化が起きているように思います。
本社と店舗との距離はとても近いと思います。本社スタッフは5人と小規模なので、コミュニケーションを取りやすく、会話する機会が多いです。実際、営業担当は頻繁にお店を訪問してコミュニケーションを取っていますね。
お客さまの意見を聞くのは店舗のスタッフなので、「次はこんなアイテムが欲しい」といった商品に関するニーズをフィードバックしてもらい、次の商品企画やものづくりに生かしています。「この商品をこう売りなさい」という本社から店舗への一方通行のコミュニケーションだと、なかなかできないことだと思います。
また、店舗間のスタッフの仲も良いです。日報で各店舗の様子が分かるので、他の店舗でこれとこれを組み合わせたら売れた、などの情報を積極的に共有したり、売上が悪いときに他店舗に相談したり、協力関係を築けています。販売スタッフがいい意味で他店舗のことを気にしている、こうした風通しの良さも、店舗の明るい雰囲気につながっているのだと思います。
販売スタッフの方にASK!
接客で意識していることは?
まずはお客さまのニーズを聞き出すことですね。その上で、お客さまの新たな魅力が引き出せるよう、こちらからご提案することを意識しています。お客さまが着たことが無いアイテムや組み合わせを提案することで、お客さまに新しい発見と気付きをもたらすことができます。そうすることで、また次に来店したいと思っていただけるようになります。
仕事のやりがいは?
こちらの提案したアイテムを気に入ってくださって、例えば色違いで3着買っていただいたり、提案したコーディネートを一式購入いただいたりするのはうれしいです。
また、旗艦店である表参道店は、去年の4月に現在の場所に移転したのですが、移転当初はあまり周知されておらず、少し苦戦していました。そこから徐々にお客さまが来てくださり、一度来たお客さまがまた来店されることを繰り返しながら、次第にお客さまが増えていきました。その過程でもやりがいを感じましたね。
風通しのいい、長く働き続けられる職場
スリードッツの今後の展望について教えてください。
スリードッツの店舗は、現在都内にしか無いので、今後は関西を中心に店舗を増やしていきたいと考えています。同時に、ECやセレクトショップへの卸売も伸ばしていきたいです。
すでにスリードッツを知っている方には、さらにもう1点買いたいと思っていただけるようなブランドに。そしてスリードッツをまだ知らない方には、素材感やコンセプトなど、スリードッツの良さを知っていただき、新しいお客さまとして取り込んでいきたいと思っています。
店舗スタッフとしてどんな方に来てもらいたいですか?
明るくて笑顔の素敵な方、そしてポジティブな考え方ができる方に来ていただきたいですね。販売の仕事は、お客さまと対面で接客をする仕事なので、そこで買う・買わないの結果が出ることになりますし、お客さまからもさまざまなお声をいただきます。たとえそれがうまくいかない結果だったとしても、ポジティブに捉えて次の糧にしようと考えられる人が活躍できると思います。そんな方に来ていただけたらすごくうれしいですね。
また店長候補となる方には、スタッフと一緒に売上を作っていくことはもちろんですが、ブランドの発信も担っていただけることを期待したいです。
最後に、この記事を読んでいる方にメッセージをお願いいたします!
スリードッツは、販売スタッフの多くが10年以上働き続けていて、中には勤続20年以上の人もいる、長く働ける職場です。そこにはいろいろな理由がありますが、一つはブランドの軸がしっかりしていてブレないこと。そしてもう一つは本部と販売スタッフの垣根がなく、風通しのいい職場であることがあると思っています。
スリードッツは来年で30周年を迎えます。これからさらに売上や知名度を上げて、40周年、50周年と続いていけるよう、一緒にブランドを作っていきましょう!
three dots(八木通商株式会社)
事業内容 | 1.輸入:ブランドビジネス、衣料品、服飾雑貨、食料品、織物、糸 2.輸出:織物、糸 |
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事業所 | 本社:大阪市中央区北浜3丁目1番9号 東京オフィス: 東京都港区芝公園3丁目1番38号 芝公園三丁目ビル2~4階 東京都港区六本木1丁目8番7号 MFPR六本木麻布台ビル11~12階 |
設立 | 1946年12月21日 |
代表者 | 代表取締役社長 八木 雄三 |
従業員数 | 187名(2023年3月31日現在)※八木通商単体 |
資本金 | 3億円(資本金1億円 資本準備金2億円) |
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