Fashion★シゴトNEWS
2017.06.22
「スナイデル」「ジェラートピケ」などを運営するマッシュHDが販売職のベースアップと昇給率アップを実施
人気ブランド「スナイデル」や「ジェラートピケ」などを運営するマッシュホールディングスが給与制度を改定し、2017年4月より販売職の賃金を一律1万円引き上げた。さらに若手社員の昇給率を引き上げ、キャリアのあるスタッフには実力に応じて手当を支給する。
対象となるのはマッシュスタイルラボ、マッシュビューティーラボ、マッシュスポーツラボ、マッシュセールスラボのグループ4社。販売職1780名のうち正社員・準社員については月給で1万円相当をベースアップし、パート・アルバイトの時給も50円上げる。
これに伴い、若手デザイナーなど本社スタッフの昇給も厚くし、会社全体としての底上げをはかる。
また、20~25歳の給与上昇率を約110%から約125%にアップ。これは業界水準である116%と比較しても大きな昇給率となり、一躍業界トップクラスに躍り出る形となる。25歳以上の販売社員の昇給率も業界平均相当の約116%に引き上げ、さらにさまざまな評価軸を設けて実力に応じた手当を上乗せする。
今回の背景にはもちろん人材の確保や定着と言った目的もあるが、それだけでなく社員がより豊かな生活を送るためのサポートという側面もある。
同グループは2015年のCI変更を行った際、ファッション、ビューティー、コスメ、インナービューティー、食など女性の24時間をトータルコーディネートする“ウェルネスデザイン”をフィロソフィーとして掲げた。今回の給与改定では、それによってまずは社員自らがウェルネスデザインを体験し、接客を通してお客さまに届けられるようになることを目指す。
「人は若いうちの経験が非常に重要。仕事をして寝るだけの生活ではなく、いろんな経験を積み、また勉強に励んでほしい。そうして広い意味で人としての成長ができれば、接客に厚みが生まれ、たとえ同じ商品や内装だとしても、さらに売り上げを伸ばすことができると信じている。」と近藤広幸社長は話す。
実際の支給は5月25日からとはだ始まったばかりではあるものの、社員からの反応は前向きな内容が多いという。
販売職の人材不足に悩むアパレル業界。「洋服は好きだしアパレルの仕事も好きだけど条件が…」といった理由で業界そのものを離れる若者が年々増加している中、今回のマッシュホールディングスの決断は、アパレル業界全体へ一石を投じるものとなるのではないだろうか。
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