アパレル企業特集
2012.06.05
ビーミングライフストア(株式会社ビームス)
ビームスの新コンセプトショップ「ビーミング ライフストア」始動!プロジェクトリーダーの佐野さんにお話を伺いました。
ビームスの新コンセプトショップ「ビーミング ライフストア」が2012年4月27日、“ららぽーと TOKYO-BAY”にプレオープンした。おそらくビームスのことを知る人の多くが「え?ビームスがららぽーとに?」と驚くのではないだろうか。一体どんなブランドなのか、「ビーミング ライフストア」プロジェクトリーダーの佐野さんにお話を伺った。
若い頃ビームスによく行った、という方々にもう一度ビームスを楽しんでもらいたい
「ビーミング ライフストア(以下、ビーミング)」立ち上げのきっかけを教えてください
きっかけは2年前、自分と同世代の30代後半の友人・知人と話をしていたとき、歳を重ねるとともに生活スタイルが変わり、昔ビームスによく行ったけど今は買っていない、という人がとても多いことに気付いたんです。結婚して、子どもが産まれて、家を買って、郊外に引越しして…となると、都心に出る機会も減りますし、自分のおしゃればかりを楽しむわけにもいきません。であれば、そういった方々向けに新たな提案をしていくことでまたビームスを楽しんでもらえないか、と考えて会社に提案しました。
去年の秋ごろ、会社としていよいよ形にしていこうという流れになった際、僕がずっと提案していたということもあり、プロジェクトリーダーとして進めることになりました。
「ファミリー」「ライフスタイル」というテーマの背景は?
「ファミリー」というキーワードは、先ほどお話ししたとおり、僕と同じ世代の方々にもう一度ビームスを好きになってもらいたいという思いからです。出店も渋谷・原宿といったエリアではなく、郊外ショッピングセンター(以下、SC)。ご本人たちだけでなくお子様、そして親御さんたちも一緒に家族3世代で買物を楽しんでもらえるようなお店です。
元々ビームスはライフスタイルを大切にしている会社ということもあるのですが、それに加えて、家族3世代の方々がSCで買物するシーンを考えたときに、洋服だけでなくライフスタイル全般をご提案することでお客さまに寄り添う魅力的なブランドにしたい、という思いを込めています。
各部署からエース級のメンバーがずらり。会社全体で盛り上げています
ブランドを支えるメンバーについて教えてください
僕が所属しているものづくりのチームを軸に、販促、Web、販売、物流システム、店舗開発などさまざまな部署からエース級のメンバーが集まり、それに社長・副社長を加えてプロジェクトが構成されており、週に1度ミーティングを行っています。
一番大切にしていることは、全員でブランドのコンセプトを深く共有すること。定期的に集まって協議を重ねることで、全員が同じ方向を向いて進んでいかなければなりません。その上で、それぞれの立場で意見を出し合ってアイデアを広げ、ブランドの形を作っています。
ここまでの規模で、こんなにも色んな部署が横断的に関わるプロジェクトって、ビームスの中でも初めてかもしれません。
ブランドを支えるメンバーについて教えてください
今回、ビームスをあげてのプロジェクトということで、会社全体で盛り上げていきたいので、副社長から事業計画を発信し、スタッフ全員で共有しています。直接関わっていないスタッフからもよく声が掛かって、みんなすごく応援してくれているのを感じます。
お店に足を運んでくれたすべての人に楽しんでいただくために
4月27日にオープンした“ららぽーと TOKYO-BAY”のお店、すごく楽しそうな雰囲気ですね
ありがとうございます。真新しいブランドなので、お店の印象はとても重要です。まだプレオープンの段階ですが、内装やレイアウトなどお店づくりにはすごくこだわりました。
子供連れのお客さまが多いので、綺麗なイエローやピンク、グリーンなどカラフルな色を用いて遊び心満載の空間を作り上げています。
また、SCの中のショップということで、ビームス店舗としては初めてショッピングカートやカゴを用意して、市場のようなゴチャゴチャ感、ワクワク感を楽しんでもらいたいというのがねらいです。
お子様が飛びつくような仕掛けとして店の外から見えるところにガチャガチャを並べたところ、もうここから離れませんね(笑)楽しんでもらっているなあと嬉しくなりました。
お店で働く販売スタッフにはどういったことを伝えているのですか?
新ブランドの立ち上げにおいて、ブランドの顔となる販売員はとても重要な意役割を担います。そこで、いくつか共通の約束ごとを決めました。
まずは清潔感を大事にすること。忙しい中、ショップに足を運んでくれるお客さまに感謝の気持ちを持つこと。お客さまに対し、謙虚な姿勢であること。色んなことが起こりえるが、常に前向きにチャレンジをし続けていくこと。全ての工夫やサービスは、この考えからスタートしています。
さらに、当社のほかのブランドとはターゲットが大きく違うため、「ビーミング」というブランドの理解からホスピタリティ、スーツ研修まで、ゼロから接客を学びなおすくらいの気持ちで時間を掛けて研修を実施しました。
それらをふまえ、ビーミングらしい接客とは何だろうと考えて行きついたのは、本当に接客を必要としている方にご提案をする、ということです。
日常着からビジネスまで、あらゆるシーンに対応できるアイテムを扱うビーミングでは、気軽に色んなものを見たい方はその時間を大切にし、スーツなど必ず接客が必要なアイテムをお探しの方にはサイズや好みを伺い、似合うものをご提案させていただく。気軽に足を運んで買い物を楽しめ、一方でちゃんとしたものも買える―
そんなバランスの良さがお客さまに寄り添う接客だと考えています。
秋のグランドオープンに向けて、着々と進行中。期待していてください!
プレオープンの手ごたえはいかがでしたか?
ねらい通りファミリー層の方々のご来店が多く、ベビーカーと一緒に入れる広いフィッティングルームや、お父さんが休める椅子、どこに何があるか分かりやすく、かつ遊び心の詰まったサイネージなど、細かな工夫が活かされており、立てたコンセプトが間違っていなかったことを実感しました。
同じ店内にメンズ・レディース・キッズアイテムが揃っている店舗は、当社だとアウトレットのみでしたので、これまでのビームスをご存知の方、昔ビームスでお買い物いただいていた方であればあるほど、楽しんでいただけると思います。
それは楽しみです!今後の展開も具体的に決まっているのですか?
年内に数店舗のオープンを予定しており、5年で30店舗・売上100億を目指しています。ターゲットを意識した、話題性のあるプロモーションもいろいろと企画中です。
最後に、どんな人と一緒に働きたいか、教えてください
当社の社員はみんな何か好きなものを持っていて、洋服はもちろんのこと、インテリアだったり食だったり音楽だったり、興味分野がすごく幅広いです。当社はライフスタイルを提案していく企業なので、趣味や遊びを含めて毎日を楽しく過ごしている人というのは仕事でも活かされることが多いと思います。
あとは、お客さまのことを第一に考える人、チームワークを大切にしている人、何より新しいことにチャレンジすることを楽しめる人と一緒に働きたいですね。これからまた徐々に体制を強化していく予定なので、その際はぜひ興味を持っていただけると嬉しいですね。
インタビューを終えて
「“チャレンジする気持ち”と“好きなことを楽しむ気持ち”をどちらも持っているのがビームスらしさなのかな」と話す佐野さん。「まだ言えないけど…」という表情で、時折いたずらっ子のような笑顔を見せる姿が印象的でした。秋のグランドオープンに向けて、ワクワクするような遊び心たっぷりの仕掛けが頭の中にいっぱいあるんだろうな、と感じさせるインタビュー。ありがとうございました!
「ビーミング ライフストア」1号店は“ららぽーと TOKYO-BAY”にプレオープン中なのでぜひ足を運んでみては。秋のグランドオープンにも乞うご期待!
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ビーミング ライフストア(株式会社ビームス)
事業内容 | ビームスのショップ経営、ビームス・オリジナル衣料品の製造および、輸入衣料品・雑貨の販売 |
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事業所 | 本社:東京都新宿区北新宿4-16-12 新光ビル |
設立 | 1982年5月(創業1976年2月) |
代表者 | 代表取締役社長 設楽 洋 |
従業員数 | 1,478名(2011年6月現在) |
資本金 | 2000万円 |