アパレル企業特集
2015.06.18
STORES.jp(株式会社ブラケット:スタートトゥデイ100%子会社)
アパレル業界出身者多数!
「インターネット×ファッションは面白い」
2008年に設立、カーシェアリングサービス「カフォレ」から始まり、話題のWebサービスを次々と立ち上げた株式会社ブラケット。
そんな中、2012年9月にスタートした最短2分で誰でも簡単にオンラインストアが作れるサービス「STORES.jp」は、同社の想定をはるかに超える好スタートを切り、2015年6月時点でショップ数は30万を超えるまでの成長を見せています。また2013年には「ZOZOTOWN」を展開する株式会社スタートトゥデイのグループ会社化を発表し、大きな話題となりました。
Web界隈では大注目のブラケットですが、実はファッションとの親和性が高く、アパレル業界出身のスタッフも多いんです!
ということで今回は取締役の塚原さん、アパレル販売員からインターネット業界に転職した菊地さん、磯田さんにお話を伺ってきました。
スタッフ一人ひとりが主役、
自分たちの手で事業を創るのは大きなやりがいです(塚原さん)
さっそくですが、「STORES.jp」を立ち上げたきっかけは何だったんですか?
Web系の企業にいると、公私問わず色んなからインターネット系の質問や相談を受けるんですけれども、その中のひとつに「自身のアクセサリーブランドをネット販売したいけれどもどうやって作ればいいの?」という話があって、それがきっかけでした。
ネットショッピング自体はもう一般的になっていますが、オンラインストアを自分で作るとなると、ある程度の知識やスキルが必要です。この話が出た2012年当時も「誰でもネットショップが作れる!」と打ち出しているサービスはあったのですが、それでも決済の問題など、まだまだ敷居は高かった。そこで、もっとポップでカンタンに始められるサービスができないか、と「STORES.jp」を立ち上げたんです。
ものの10分ほどでオンラインストアができて決済もできて、というのが画期的で、リリースされたときに「これはすごいのが来たな!」と驚いたのを覚えています
ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです!
「STORES.jp」はスタート時点から私たちが思っていた以上に多くの方に使っていただくことができました。話題性の高いサービスとして、同じインターネット業界の方々から一定の反応を得られたのも手ごたえになりましたね。
3~4か月後に同じようなサービスを立ち上げた競合も生まれたこともあり、私たちもギアをチェンジして、“選択と集中”で、ブラケットとして「STORES.jp」に注力していこう、と決めて、組織拡大に向けて採用にも力を入れ始めました。
「STORES.jp」を運営するおもしろさについてお聞かせください
スタッフ一人ひとりが主役で、全員が事業のハンドルを握っているというところです。
カンタンにオンラインストアが作れるサービス、というカテゴリーでは「STORES.jp」がパイオニアであると自負していて、つまり業界として成り立つかどうか、市場が育っていくかは自分たち次第なんです。
ブラケットでは意味のあるものであれば何でもチャレンジできますので、新しい施策を打つとどんな反応が返ってくるのか、その新しい施策はどういうものにするのか、といったことを全員で考えて発言して手を動かす。自分たちが事業を進めているんだ、という実感が持てると思います。
そうやってこのサービスがまだ小さいうちから全員で育てて、これが今後マスのサービスになったときに「このサービスは自分が作ったよ!」と胸を張って言えることが、大きなやりがいにつながるのではないかと考えています。
「STORES.jp」として目指している方向性などはありますか?
「STORES.jp」は大手企業のような大規模ECサイトではなく、また楽天などのモール型でもない、「自分の世界観を存分に表現できるオンラインストアを作りたい」というニーズに応えられるサービスです。
この背景として、最終的には「STORES.jp」を通じて一人ひとつのオンラインストアを持てる世界が作れれば面白いことができるんじゃないか、という思いがあります。ブログやFacebookやtwitterなど、今みんながいわゆる「マイページ」を持っていることが普通になっていますけれども、それと同じような感覚で自分のオンラインストアを持っていて、名刺交換などをしたときに名刺の下にストアのURLが書いてある、というくらいの親近感を得られるようなものになったらいいですね。
それは、会社として目指しているビジョンとも重なるものでしょうか?
はい、そうですね。
ブラケットとしては設立当初から今も変わらず、「自分たちの手で新しい市場を創る」というビジョンを掲げています。
自分たちの作ったプロダクトやサービスによってその市場を新たに創って、経済を成立させる、そんなビジネスのほうがエキサイティングな経験ができて面白いんじゃないかと思っていて。
たとえばインターネットサービスで言うと「ヤフオク」がまさにそうで、あれは「オークション」と「インターネット取引」別々で成立していたカルチャーを組み合わせて、一般の人々が普通に使うレベルにまで敷居を下げたサービスなんですね。それと同じように、新しい価値や文化が生まれるような事業を創り出していきたいです。
会社のビジョンという観点から見ると、スタートトゥデイとの提携も気になるところです。どんな背景があったのでしょうか?
「STORES.jp」ができて1年ほどのタイミングで改めてストアを見ると、アパレル屋雑貨などファッション系のショップが6~7割を占めていました。もちろん他ジャンルもたくさんあるんですが、競合にはない強みを持って成長していくにはどうすべきかと考えたときに、ファッションECで圧倒的No1のスタートトゥデイが一番最適なパートナーだと判断して完全子会社となりました。
スタートトゥデイと契約しているブランドって、ファッション業界をピラミッドにするとほんの頭のほうだけなんですよ。でも個人事業も含めてアパレル商材でビジネスをしているブランドはたくさんあって、私たちはそこをカバーするのを得意としているサービスなので、「ZOZOTOWN」と「STORES.jp」でお互いシナジーもあるねと。そんな背景です。
子会社化してからブラケットに変化はありましたか?
ありがたいことに、ブラケットの意思を尊重して事業を進めさせていただいています。社風やカルチャーも違うのですが、そこも特に変わっていないかと思います。協業をさせていただいている部分もあり、非常にありがたい関係や環境をつくってくださっていると思っています。
スタートトゥデイとの協業についてお聞かせください
大きく2つあって、WEARやZOZOTOWNからの流入を見込み、STORES.jpの販売促進を狙った施策が一つと、もう一つが、ZOZOTOWNに掲載しているブランドに向けて、自社ECサイトを立ち上げられる「STORES.jp PRO」というサービスです。まだ自社ECサイトを持っておらず、自社ECサイトにかける十分な人数や時間が避けない中小規模のブランドがメインターゲットで、スタートトゥデイの社員の紹介のもと、一緒に提案して、導入から運用サポートまでをブラケットで行っています。
最後に、こんな人と一緒に働きたい!というイメージを教えてください
インターネット業界以外からチャレンジしたいという方については、経験やスキル、知識は二の次で、マインドや人柄を重視します。
具体的には、異業界に飛び込んでくる、というチャレンジ精神と、自主的に意見を出して動けるかどうかの2点。ブラケットはベンチャー企業で、大手企業から見るとまだ足りない部分やできていないこともたくさんありますので、仕事は与えられるものではなく作るものだ、と考えて自分でどんどん新しいことにチャレンジしていくことが求められます。
また、仕事をそつなくこなすけれどもそれだけ、という方よりは、現時点ではまだまだ足りないところもあるけれども何かやってくれそうだな、一緒に面白いことができそうだな、というポテンシャルを持っている方を歓迎したいです。ちょっとヘンなことしちゃうくらいがちょうど良い、という社風なので。
一緒にこれからの市場を作っていきたいという方、ぜひお待ちしています!
仕事を通じてまたファッション業界の方々と関われるのが楽しいです(菊地さん)
今どんな仕事をしているのか教えてください
カンタンに自社ECサイトを作ることができる「STORES.jp PRO」の営業と、サイトオーナーであるブランドのサポートをしています。私ともう一人と2名で、今は25ブランドくらいのECサイトをサポートしています。
契約後は、オープンに向けてスケジュールを組んで進めていきます。オープン後もさまざまな質問や相談に応じていて、「STORES.jp PRO」の機能をまだあまり使っていない場合は、メルマガを送ってみましょうとか、クーポンを発行して店舗で配ったりしてみませんかとか、会員数を集めるための施策を考えましょうとか、基本的なところから提案しています。
前職ではどういったお仕事をされていたのですか?
地元の大阪で、ヤングブランドの販売員や受付などをしていました。
服や靴が大好きで販売をしてみたのですが、経験してみると「何か違う気がする」と思って、業界を問わず仕事を探していました。
ブラケットのことは知らなくて、ネットサーフィンをしているときに偶然サービスを見つけて、運営会社を調べたことが応募のきっかけでした。もともと東京に出てくるつもりはなかったのですが、アパレル業界にこだわってはいなかったこと、Web業界で働いてみたい気持ちもあったこと、大好きな靴やファッションにも携われて楽しそうだなと思ったこと、いろいろな要素が重なって、チャレンジしてみることにしたんです。
今の仕事のおもしろさは?
営業は初めての経験なので、まだまだ日々勉強なんですけれども…ブランドを相手にしている仕事で、EC担当の方とアパレル業界の話をしながらコミュニケーションを取って、気が付けば仲良くなっているときが楽しいです。転職活動をしていたときは今後アパレル業界には携わらないだろうと思っていたのに、また来ちゃった!みたいな感じもあったりして。Webの会社なのにアパレルの展示会にも呼んでいただいて、先のシーズンのコレクションやサンプルを見せてもらえたりするのもおもしろくて。また今違うところで大好きなファッションに関われるのは嬉しいですね。
アパレル販売での経験が今の仕事に活かされている場面はありますか?
接客業だったので、今やっている営業も人と話をして、という共通点はありますね。
前職では同じ年代の子たちと一緒にチームで動く感じが楽しかったですが、売るためにガツガツしたり、たくさんの話をしたり、というのが自分の性格と少し違う感じがしたので、同じ人と話す仕事でも、今の方が合っている気がします。
そういったことも、色んなことをやってみてはじめて分かったことなので、販売は販売で経験して良かったと思っています。
まったくの異業界に飛び込んでみてギャップに感じたことはありますか?
オフィスワークの会社ってもっと堅苦しいイメージがあったのですが、思った以上のラフな感じに最初はギャップを感じました。当時はオフィスももっと小さくて10人もいないくらいだったので、今よりももっとのほほんとしていて。東京という街もWeb業界もベンチャー企業も何もかも初めてだったので、やっぱり最初は緊張したんですが、入ってみたら「あ、こんな感じ?居心地いい」ってなりました。
これからますますファッションとインターネットとの繋がりが深くなっていって、ファッション業界の中でも新しい仕事が生まれてきています。実際、そういうキャリアに興味があるアパレル業界の方もたくさんいらっしゃると思うので、今インターネットとファッションというカテゴリーで活躍されている菊地さんから一言メッセージをお願いします
一番思っているのは、思い立ったらすぐ行動したらいい、ということです。
私もどちらかというとすぐに動くタイプではないのですが、でも動けばそのときの悩みはなくなるじゃないですか。それってすごくスッキリするんですよね。ですので、もし「これからどうしよう」って悩んでいる方がいらっしゃったら、まずは動いてみることをおすすめしたいです。動くことで視野も広がって、こういうお仕事もあるんだなっていうことを知ることができますし、今後の可能性も広がると思いますよ。
インターネット×ファッションは
これからますます面白くなってきます(磯田さん)
今どんな仕事をしているのか教えてください
メインは、「STORES.jp」でECサイトを運営しているストアオーナー様からの問い合わせ対応を行っています。
そのほか、ストアの無料運営サポートとして商品の写真撮影に立ち合ったり、「STORES.jp」の銀行振り込みの入金確認を1日1回行ったり、独自ドメインを取れるサービスを提供したり、デザインとシステム開発以外のすべてのサービスに関わっています。
あとは全然違う部署の仕事なんですけど、PRの手伝いもしています。興味が沸いて自分から「やりたい!」と社長に直接言ってOKをもらってチャレンジさせてもらっています。昨日もちょうどストアオーナー様向けの勉強会を開催しまして、それの手伝いをしたり、テレビの取材に立ち合ってテレビ局の方とやりとりをしたり。 何かやりたいことがあればすぐ社長に言える距離感なので、言ってしまったほうが早い!という感じで直接相談しています。
前職ではどういったお仕事をされていたのですか?
もともと服が好きで、地元大阪の百貨店でレディースブランドの販売をしていました。
服と同じくらい小さいころからインターネットが好きだったので、Web業界で、できればファッションに関われる仕事、という軸で転職活動をしていたのですが、Webもファッションも、となると関西では条件に合う企業がなくて、東京も視野に入れて探していました。
ブラケットとの出会いは?
東京の友達と話をしていたときに「ブラケットという会社でアルバイトしていてこういう会社だから受けてみたら?」って教えてくれたのがきっかけで応募しました。実は私、一度不採用になっていて。東京に出てきて面接を受けて、大阪に帰ったら不採用通知が届いて…でもその時点で「自分にとってブラケット以上の会社ってあるのかな?どうしても行きたい!」と思って、その気持ちを手紙に綴って社長に送ったんです。そうしたら「採用します」とお返事をいただいて、入社できることになりました。もう熱意を買ってもらった感じです!
はじめてのWeb業界ということもあって、実際に入社してみてギャップなどもあったと思うのですが、いかがですか?
そこまでギャップはなかったんですけど、アパレル販売特有の体育会系の空気の中でやってきたので、Web業界独特の雰囲気のゆるさというか、和やかで仲良くて自由な空気にはじめは驚きました。フラットで自由に意見交換もできて、すごく仕事しやすいですし、もう今から他の会社には行けないかもしれないです(笑)
アパレル販売の経験が活かせている場面はありますか?
お客さま対応などでいろいろ話したりする機会が多いので、そういうときは販売経験が役に立っているなあと思います。
ほか、「STORES.jp」の公式FBやtwitterなどSNSでいろいろ書いていて、「STORES.jp」内のストアの紹介をしたりするんですけど、アパレル時代も商品の紹介などをSNSで発信したりして、そこから服が売れたりもしていたので、その経験も活かされていますね。
逆に異業界に行ってみて、アパレル販売ならではの楽しさを思い出すことはありますか?
みんなで売上達成を目指してひとつになって頑張る空気が好きだったので、またやりたいなと思うこともありますね。
あとは販売ってずっと立っていてつらい、という印象あるかもしれませんが、デスクワークになってほとんど座って1日を過ごす仕事になってみると、意外と立って動いているほうがラクだったかもしれません(笑)そういう意味でも、PRの手伝いでいろいろ動いたり社外の方とお話する機会が増えるのはいいかもしれないですね。
今の仕事のおもしろさについて教えてください
素敵な商品を置いているストアを見つけて、Facebookなどで「いいストアがありますよ!」と紹介したり、そういった一連の仕事がおもしろいです。やっぱりファッションが好きなので、色んなアイテムを見つけたりするのは楽しいですね。
これからますますファッションとインターネットとの繋がりが深くなっていって、ファッション業界の中でも新しい仕事が生まれてきています。実際、そういうキャリアに興味があるアパレル業界の方もたくさんいらっしゃると思うので、今インターネットとファッションというカテゴリーで活躍されている磯田さんから一言メッセージをお願いします
ECサイト運営やファッション系のWebサービス、「WEAR」のようなコーディネートアプリなど、インターネットという領域でファッションに関われる仕事が広がっていますし、これからますます面白くなると思います。まったく別の業界で不安に思う人もいるかもしれないですが、販売職の人の「心から服が大好き!」という思いを活かせる場はたくさんありますので、興味をお持ちの方はぜひチャレンジしてみてください!
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STORES.jp(株式会社ブラケット:株式会社スタートトゥデイ100%子会社)
事業内容 | インターネットビジネスの企画・開発・運営、マーケティング、プロモーション、コンテンツの企画・制作 |
---|---|
事業所 | 本社:東京都渋谷区神南1-20-15-2F |
設立 | 2008年10月 |
代表者 | 代表取締役兼CEO 光本 勇介 |
従業員数 | 27名 |