アパレル企業特集
2015.11.06
STUDIOUS、UNITED TOKYO(株式会社TOKYO BASE)
日本から世界へ…
日本を代表するファッションカンパニーを目指して
2015年9月2日、東証マザーズに上場を果たした株式会社TOKYO BASE。
本日は「創業時から上場することを前提に経営を進めてきた」と話す代表取締役CEO 谷正人さんに、上場の背景やこれからブランドが目指す道、そして社員の方々についてお話を伺いました。
世界に向けて、これからのアパレル業界を牽引していく存在に
まずは上場おめでとうございます。別のインタビューで上場の目的はアパレル業界の社会的地位を向上させるため、というお話を拝見しましたが、そう思ったきっかけは何だったんでしょうか?
ITバブルの12~13年前、若手起業家が多数現れてベンチャー企業を立ち上げ、上場し、大企業へと成長させていきました。そうするとどうなったか、優秀な若手人材がIT業界に憧れ、IT業界で働くことがステイタスになったんです。一時代前、世の中に漠然とあった「なんだかオタクっぽい」という印象を払しょくし、一気に花形業界へと変えてしまったんですね。
一方でアパレル業界はというと、本来一番輝いているべきファッションを扱う業界であるはずなのに、憧れられるような商売をしているかというと正直物足りないと感じています。そこで、日本発のファッションを世界に向けて発信し、大きな夢を持って仕事ができるビジネスを創り出したい、とSTUDIOUS(当時)を立ち上げました。
そのためには知名度を上げて優秀な人材を採用し、高い目標を持って成長していかなければなりません。ですので、創業時から上場することを前提としていました。それがアパレル業界を牽引していくために必要なことだと考えたからです。
アパレル業界、ファッション、というところにこだわった理由はありますか?やはりファッションが好き、という思いからなのでしょうか?
先ほどITバブルの話をしましたが、僕自身、学生時代にIT系のパッケージを売る営業の仕事をしていました。稼ぐという意味でのおもしろさは存分に感じていましたが、心からワクワクする一生の仕事かというと、ちょっと違うなと感じたんですね。もしそのタイミングでシリコンバレーなどに行って、そこで世の中が大きく変化するさまを目の当たりにしたりしていればまた違ったかもしれないですが、残念ながらそのような機会はなく(笑)もっと仕事と遊びの境目がないような生き方が僕には合っているな、ということが分かったんです。
じゃあ何が好きかって話ですが、洋服も好きだし時計も好きだし車も好きだしサッカーも好きだし、という中で、結果的にお金をよく使っていたのはファッションだったな、という点が最終的な決め手でした。あとは、たとえばどこかで知り合った人に「原宿や新宿にこんなお店あるから今度来てよ」という話をすると、そこを拠点にまた会う機会ができて、コミュニティが生まれて、どんどん人が繋がっていく。そういうのが好きで、「実店舗」を持つことには強くこだわりました。
上場してもうすぐ2ヶ月ですが、何か影響はありましたか?
元々、上場を目指していた企業なので社内の雰囲気は大きくは変わっていませんが、上場のセレモニーに立ち合った上層部は、よりビジネスとして成長させていかないといけない、責任を持たないといけない、という覚悟が高まってきた気がします。
また、採用観点ですと、当社に興味を持ってくれる方が増えてきている感触があります。「上場企業に入りたい」ということではなく、上場をきっかけにメディア露出が増え、興味が沸いた、という方。そのあたりはさっそく良い影響が出始めていますね。
また、これは上場したから、というわけではありませんが、創業時メンバーであるCFOの中水しかり、当社の理念や目標に共感し一緒に仕事をしているスタッフしかり、上場を目指さなければ出会えなかったビジネスパートナーが沢山いることは、僕にとって恵まれたことだと感じています。
まずは国内の店舗拡大、Webプラットフォームの整備、そして世界へのチャレンジ
今後の成長戦略について、ブランドごとにお聞かせいただけますか?
当社では、ターゲットが20~30代のTOKYOブランドとオリジナルアイテムを集めたセレクトショップ「STUDIOUS(ステュディオス)」と、20~40代をターゲットに2015年春スタートしたオールメイドインジャパンのコンテンポラリーブランド、「UNITED TOKYO(ユナイテッドトウキョウ)」の2業態を運営しており、ともに世界を見据えています。
ステュディオスは実店舗が17店舗で、ユナイテッドトウキョウは4店舗。ステュディオスにおいてはメンズからスタートしたブランドでメンズ比率が高いので、レディース比率を少しずつ増やしています。出店も増やしていますし、小規模店舗は坪効率を保ちながら面積を拡大し、メジャーセレクトショップとしてのインパクトを出していきたいです。
ユナイテッドトウキョウはまだスタートしたばかりながら非常に好調で、ファッションビル等からの引き合いも強いので、こちらも積極的に出店していく予定です。
これらの実店舗拡大とともに、今後ECがひとつ鍵になると思っています。現状“次世代セレクトショップ”と言われている割にはECで革新的な仕掛けがあるわけでもなく、単にターゲット層にハマってEC化率が高いという状況なので、ここはしっかり組み立てて、昔のZOZOTOWNのように高感度・高価格帯のTOKYOブランドが集まるWebプラットフォームを構築していきたいと考えています。
海外を見据えて、既に計画していることはありますか?
2016年~2017年2月までの間で、まだどちらのブランドで出すかは決めていないのですが、香港への出店計画を進めています。といってもガチガチに計画を立ててしまうのではなく、出店してお客さまの反応を見ながら、香港に小型店を複数展開していくのか、大型店に育てるのか、ECと絡めながら進めるのか、そして次のエリアをどうするのか、というところを柔軟に見極めていきたいと考えています。
海外1号店を香港に決めた理由は何だったんでしょうか?
2つあって、アジアのハブとして機能している都市で世界中から人が集まっていること、日本の原宿がアジアでいう香港で、アジアの主要都市を見た時に一番オシャレだったことがその理由です。もし1店舗だけを海外で成功させる、という目的であれば、親和性が高く安価に出店できる台湾がベストだったかもしれませんが、これから世界に拡大していくためのリサーチ兼発信の地として考えると、香港が最適だと判断しました。
先日も香港大学をはじめ現地の大学生向けの新卒セミナーを行ってきたのですが、日系企業の店舗にありがちな販売員のアウトソーシングは行わず、一緒に海外展開していく仲間として、現地の優秀な若手を採用したいと考えています。
競合として見ている企業などはありますか?
少し話はそれるかもしれませんが…学生のころ、ファーストリテイリングの新卒会社説明会で「ユニクロの競合はガスや電気などのインフラです」という話を聞きました。それから10年後の現在、ユニクロは「Life
Wear」を掲げて、なくなると困る人が世界中にいて、まさにアパレル業界におけるインフラを体現しています。
ファッションカテゴリにおいてユニクロが“インフラ”のトップを目指すとすれば、当社が目指すのは“嗜好品産業”のトップです。なのでひょっとすると当社の競合はアップルかもしれないですし、ディズニーランドやリッツカールトンかもしれない。そういうフィールドでたたかっていきたいですね。
ビジネスマンとしての個力を身に付けて、
一緒に新しい未来を見ることができる人をお待ちしています
働くイメージとして、個力が強いイメージがすごくありますが、実際どうなのでしょうか?
実態として“個力”は強く求めています。
アパレル業界の社会的地位を向上させ、もっともっと多くの人が「アパレル業界で自分を試したい、おもしろいことがしたい」と思えるような業界にしていくには、一人ひとりが個力でたたかえるビジネススキルをしっかり身に付けなければなりません。
たとえば朝しっかり新聞を読んで世の中の情勢をきっちり知るとか、数字への意識を高めてしっかり結果にコミットするとか、本当に基本的なことですが、当社ではそこを徹底することで、どこで働いても活躍できるようなビジネスマンとして成長していってもらいたいと考えています。
ただ、ギスギスした雰囲気はなく、とても仲はいいです。
仕事では厳しくやりとりしても、次の日には肩を組んで飲みに行く。イメージとしてはスポーツの雰囲気が近いですね。試合中は勝つための動きがすべてで、先輩や周りに気遣って動くことなんてありませんが、オフのときにはちゃんと敬意を示す。そのスイッチがしっかりと切り替えられる人にとってはこれ以上ないくらいやりやすい環境だと思います。
会社として「こんな人と一緒に働きたい」という人物像をお聞かせください
具体的には、『自ら能動的かつ迅速、かつ柔軟に結果を残す人材』というのを掲げています。
これはビジネスの世界でもスポーツの世界でも芸能の世界でも同じで、結果を残すことが仕事をするということです。
販売員にとっての結果は「売ること」。企画デザイナーにとっての結果は「売れる服を作ること」。
シンプルに「絶対に結果を出します!」と言えるような人を求めています。
「視点は高く、目線は低く」という言葉がありますが、「売る」という概念も、単に「前職で1000枚売ってきたのでこれからは1200枚売ります」ということではなくて、アパレル業界の常識にとらわれないことが重要です。たとえばiPhoneやスタバのコーヒー、ディズニーランドの来訪者、レッドブル・・・どれだけ売れているか?ということを考えると、アパレルももっと売れるはず、じゃあどうすれば?とそう考えられる人がいいですね。現実を見てこう、ではなく世の中を変えるような目標をもっている人と一緒に働きたいです。
この記事を読んで興味がわいたという方々に対してメッセージをお願いします
まずは『日本発を世界に』という企業理念に共感して、アパレルの中で結果を出すんだ、という人に興味を持っていただけると嬉しいです。その上で当社を否定できる人、要するに当社に憧れて「ステュディオス入りたいです!1位になりたいです!」という人ではなく、「やってることダサいよね」「大きいこと言ってるわりに大したことないよね」「もっとここをこうすればいけんじゃない?」と言える人。前向きに課題感を捉えて自分ならこういう風に変えていきたい、ということをぜひ自分の言葉で伝えていただきたいです。
もうひとつ重視しているのは、これまでのキャリアや経験を一度リセットして頑張ることができること。中途採用については当然、即戦力としてのパフォーマンスに期待をしていますが、「前の会社では…」「これまでの経験では…」とこれまでの価値観や概念の中で仕事をするのではなく、新しい環境で未来を見て仕事をしていただきたいと考えています。
これまでのキャリアを捨てるという意味ではなく、ゼロからまた積み上げていく、そんなフレッシュな気持ちで僕たちと世界に向けてチャレンジしたいと思っていただける方、ぜひお待ちしています。
- Webサイトに公開している
求人・企業情報はほんの一部です。
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STUDIOUS、UNITED TOKYO(株式会社TOKYO BASE)
事業内容 | 次世代セレクトショップ「STUDIOUS(ステュディオス)」グローバルコンテンポラリーブランド「UNITED TOKYO(ユナイテッドトウキョウ)」の運営 |
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事業所 | 本社:東京都渋谷区道玄坂1-14-6-5F |
設立 | 2008年12月 |
代表者 | 代表取締役CEO 谷 正人 |
従業員数 | 150名(2015年10月現在) |
資本金 | 2億6000万円 |