アパレル企業特集

2018.11.13

QVC(株式会社QVCジャパン)

ショッピング体験の楽しさを全国にお届けするQVC
番組を支えるプロダクトプランナーの仕事とは?

世界最大規模を誇るマルチメディアリテーラー、QVC。テレビショッピングを中心に24時間365日、お客さまにワクワクするようなショッピング体験を提供しているグローバル企業です。今回は、世界7ヶ国に展開するQVCのジャパンオフィスに訪問。広くてオシャレなオフィスで、シニアプロダクトプランナーのHさん、プロダクトプランナーのKさんにインタビュー。具体的な仕事内容ややりがい、働く環境などについてお伺いしてきました。

今回、この方にお話を伺いました!

マーチャンダイジング プランニンググループ ビューティーチーム
シニアプロダクトプランナー

Hさん

マーチャンダイジング プランニンググループ ビューティーチーム シニアプロダクトプランナー H 利徳さん

新卒で全国展開しているファッション小売企業に入社。販売からスタートし、店長を数年経験した後、本社に異動してMD、バイヤーなど、商品の数値管理や在庫コントロールなどを行う。2015年12月、QVCジャパンへ転職し、ビューティーチームのプロダクトプランナーとして従事。現在はシニアプロダクトプランナーとして、マネージャーを補佐するリーダーとしての役割も担う。

マーチャンダイジング プランニンググループ キッチン&フードプランニングチーム
プロダクトプランナー

Kさん

マーチャンダイジング プランニンググループ キッチン&フードプランニングチーム プロダクトプランナー K 裕希さん

新卒でGMS(ゼネラルマーチャンダイズストア=総合スーパー)に入社。食品カテゴリーにおけるプライベートブランドの開発や販促業務に従事。2016年6月、QVCジャパンへ転職し、前職での経験を活かし、キッチン&フードプランニングチームのプロダクトプランナーとして従事。

映像や音楽、デモンストレーションなどを通じて商品の魅力を最大限に伝えられる

お二人とも小売出身とのことですが、QVCジャパン(以下、QVC)へご入社されたきっかけと決め手は何でしたか?

K:転職のきっかけは、ワークライフバランスを重視したいと考えたことでした。それに加え、これまでの経験で得た知見やスキルを活かせるような仕事を探していました。QVCに決めたのは、小売という共通点がありつつも、テレビを通じて言葉や映像でその商品の良さを伝えられ、お客さまがご納得の上でお買い物をしていただけるという、前職にはない魅力を感じたためです。放送後の売上の瞬発力がものすごく、大きなやりがいに繋がるのではないかと思い、プロダクトプランナー(以下、プランナー)としてチャレンジすることを決めました。

H:私の前職は全国転勤の可能性があり、今後の人生を考えたときに、できれば同じ土地で働ける環境に身を置きたいと転職を決めました。前職では店舗から本社までさまざまな業務に携わりましたが、中でもMDとして数値を管理しながら商品計画・販売計画を立てて結果を出していくことが楽しかったので、それを活かせるところ、かつ売上規模の大きな企業ということで、QVCに決めました。

同じ小売といっても、店舗とテレビショッピングでは仕事内容に色々な違いがあると思います。QVCで予算が決まってからお客様のもとに商品が届くまでの一連の流れを教えていただけますか?

H:大まかに説明すると、およそ1年前、QVCの年間の事業計画に基づく、カテゴリーごとの月次予算が共有されます。その予算をもとに、月ごとにどの商品でどれくらいの売上を出していくかという販売計画を立てていきます。その計画をベースにバイヤーが商談して商品を調達し、私たちプランナーはその商品をどの時間のどの番組でオンエアし、どれくらいの売上を作るか、といった具体的な番組スケジュールと商品ごとの予算を決めていきます。

番組を決めたら、今度はテレビ制作の担当プロデューサーと打ち合わせをし、商品のアピールポイントを説明した上で、番組内でどんな見せ方でどんなデモを見せ、どう説明するか、といった番組構成を決めていきます。構成ができると、番組に出演するナビゲーターや、お客さまから電話を受けるコールセンターのチームメンバーに、商品の特徴や番組構成、想定されるお客さまからの質問などを共有し、スムーズに進行できるよう準備をします。

そこまで計画した上で、ライブプロデューサーやナビゲーターによって番組がオンエアされ、生放送でお客さまに商品をご案内します。お客さまがそれを見て電話やインターネットを介して注文し、千葉・佐倉にある物流センターから出荷されてお客さまのもとに商品が届きます。

スタジオも同じ社内に。プランナー、バイヤー、テレビ制作、コールセンター、物流などが関わり、商品がお客さまの元へと届けられる。

今のお話の中で、お二人が従事するプランナーはどの業務を行っているのでしょうか?

H:まず、いつどんな商品をどれだけ販売していくら売り上げるか、といった全体の戦略をプランナーとバイヤーで行います。バイヤーはトレンドや最新の情報を世の中のマーケットから仕入れ、プランナーは類似商品の過去実績を分析し、それぞれの情報をすり合わせながら、発注する商品を決めます。
続いてバイヤーが調達した商品に対して、番組の日別・時間別のオンエア編成を決め、それぞれの販売計画を立てる。これがプランナーの一番重要な仕事です。その計画に見合った商品の発注を行い、オンエア内容をプロデューサーと詰めて、番組計画表をテレビ制作のチームメンバーにお渡しするところまでを担当しています。

なるほど、商品を決めてからテレビ制作チームにバトンタッチするまでがプランナーの一つの仕事のくくりになると思いますが、そのリードタイムはどれくらいですか?

H:商品によって違いますが、いわゆる“目玉商品”が1日に1商品あって、少なくともオンエアの4か月前までには商品調達するというのがカテゴリー共通のセオリーとしてあります。ただ調達に時間が掛かる商品の場合は、半年前・1年前から仕込むこともあります。

同時期にどれくらいの商品を手掛けているのでしょうか?

H:カテゴリーにもよるのですが、ビューティーはひとつの商品を深くご紹介するため数としては少なめで、1か月あたり約150商品を4人のプランナーでブランドごとに分担しています。商品数が少ないぶん、1商品あたりの予算が非常に高いので、ひとつひとつに時間を掛けて進めています。番組構成も、1時間で1~2商品をじっくり掛けてご紹介します。

K:キッチン&フード、特にフードの場合は、シズル感や食べた感想などをシンプルに伝えやすいので、バラエティ感を出して短い時間で色々な商品をご紹介する傾向にあります。1時間の番組で多いときは20種類くらい紹介することもありますので、商品数でいうとビューティーの何倍かはあると思います。

ひとつの番組でカテゴリーを越えて複数の商品が紹介される場合、どのような体制で進めるのでしょうか?

H:基本的にはカテゴリーごとに番組編成していますが、いくつかの時間帯では、色々なカテゴリーの商品をご紹介する“ミックスショー”という番組もあります。その際は、主導となるメインプランナーが一人立って、その人がほかのカテゴリーのプランナーと調整しながら進めていきます。

オフィスの至るところにちょっとしたスペースがあり、リフレッシュしたりミーティングしたりと、思い思いに活用している。

大きな裁量を持ち、多くのスタッフと関わりながら成果を出していくおもしろさ

前職でのご経験は、今の仕事のどういうところに活かされていますか?

K:前職で販促業務に携わっていたときの数字の見方や、商品の価格や割引の考え方、扱う商品カテゴリーが同じといった点が活かされています。割引率や割引のタイミングは企業ごとにある程度ルールがあるものですが、どのくらい割引すればどれだけのインパクトがあるか?といった基本ロジックは同じなので、そういう数字の考え方が一番役に立っています。

H:私もやはり数値面ですね。年間計画や仕入れた商品をどう売っていくかといった小売業界の基本的なノウハウは、商品や販売方法が違っても同じなので、データ分析や、それらに基づいたプランニングなどは、前職の経験がそのまま活かせています。

逆に、QVCで新たに経験し、知見を得ていることは何でしょうか?

H:先ほどKも話していましたが、店頭でモノを売ることと比べて、商品の魅力を伝える方法が幅広いという点です。映像や音楽をはじめ、デモを行ったりナビゲーターが説明したりと、色々な手段で色々な商品をアピールできます。商品ごとに効果的なアピールを考えるのは、QVCで初めて経験しています。
前職では、店頭でディスプレイやPOPなどを工夫しても伝えられることに限界があって売れなかった…といった思いもしていたので、お客さまに商品の魅力を届ける手段が増えたのはシンプルにおもしろいですね。

QVCでの仕事のどういったところにおもしろさを感じますか?

K:一番は、入社前にも感じていた“瞬発力”ですね。生放送なので、バイヤーが調達した商品をプランナーが組み立ててテレビ制作チームがオンエアにのせ、それが電話のコール数やウェブサイトのアクセス数、そして売上に反映されていきます。お客さまがどれだけ商品を魅力的に感じてくださったか、という反響がリアルタイムで感じられるというのは、この業界ならではのもので、すごくおもしろいです。

プランナーは特に他部署との関わりが多い仕事なので、様々なメンバーと話し合って、次はこういう商品を売ってみたい、こういう見せ方にしてみよう、といった意見を反映させることができます。映像での見せ方を工夫してみたり、説明の仕方を変えてみたり、オンエア時間を変えてみたり、在庫を調整してみたり、本当に色々なところにこだわりを詰め込めるので、みんなで試行錯誤して予算を達成させたときには、すごく嬉しいですね。

H:私は、「数値分析やデータから売上に繋げていく」という好きな仕事ができることが楽しいです。たとえば過去のデータから試算して、この商品は売れる!と手ごたえを感じることができれば、上長承認の上、自分たちの裁量で商品を発注することができます。大きな裁量で仕事を動かし、結果が出たときには大きなやりがいに繋がっています。

また、Kからもありましたが、バイヤーやテレビ制作チームに対しても意見を出せるポジションなので、色々な部署にプランナーからアクションを起こし、売上に繋げることができます。多くのスタッフと関わるのは大変な面もありますが、頑張った分が成果として返ってくる仕事はとても健全で、やっぱりそれが一番だなと思います。

広々と明るいオフィスエリア。部署ごとの仕切りもなく、コミュニケーションが活発に行われているという。

協力し合いながらメリハリをつけて仕事を進め、ワークライフバランスを実現

一緒に働く方はどんなタイプの方がいらっしゃいますか?

K:女性目線では、これからのライフイベントのロールモデルとなる先輩社員が多くて心強いです。幅広い年齢層の女性社員がいて、20代の社員から、子育てしながら時短で働いている社員までさまざま。長く働ける会社だと実感できるので、その点でも安心しています。

H:QVCの多くは中途社員なので、年齢も性別もこれまでの経験も本当にさまざまで個性的です。プランナーは小売業から転職してくる人が多いのですが、一言で小売経験と言っても、分析の仕方や考え、数値の見方などが違ったりするため、話をしていて多くのことを学ぶことができます。

社内の雰囲気はいかがでしょうか?

H:業務に直結しない細かなことにこだわらず、自由に働ける雰囲気です。
たとえばファッションの制限もないので、TシャツとGパンで仕事している人もいますし、言葉遣いもラフです。上司が残業していたら部下が帰りにくい…といったことも一切ありませんので、おのおのが自立して、自分の仕事をしっかりこなす雰囲気が当たり前のように定着しています。

K:私は協力体制があるのがいいなと思っています。業務自体はカテゴリーの中で完結しているのですが、たとえば仕事が追い付いていなかったときや、時短社員がいるチームなどは、「じゃあそれ私やろうか」とフォローし合えるような社風があります。お互いに助け合うので誰かが必要以上に気にすることもなく、自然にそういう空気ができているんです。

働きやすい環境なんだな、というのがすごく伝わってきます

K:働きやすいですね、オフィスも広くて綺麗ですし。
外資ならではの制度でいうと、TOEICで一定以上の点数の人が受けられる英語学習制度があって、先生1人に生徒5人くらいと少人数の英会話授業を受けることができます。しかも給与が発生する業務時間内で、もちろん無料。そういう制度は嬉しいですね。

H:上司がQVCの各国から来たイギリス人やアメリカ人、ドイツ人だったりして、他国の成功体験を得てQVCジャパンに来ているので、その知識や知見を日本でどうローカライズすればうまく活かせるだろう?といったことを試したりもしています。もちろん、商材やトレンド、市場の環境などは国ごとに違うので、本国や他国のセオリーを強要されることはありませんし、あくまで日本のマーケットでどう活かせるか、という前向きなチャレンジができています。

海外から来られた上司の方々との言葉はどうしているのですか?

H:それぞれに通訳スタッフが付いているので、英語ができなくても業務自体は問題ありません。
ただ、Kからあったように英語を学べる環境はあるので、それを活用して覚えることはできます。

QVCの番組は24時間体制でオンエアされていますが、プランナーのみなさんの勤務時間はいかがでしょうか?

H:番組計画表をテレビ制作チームに渡すところまでがプランナーの仕事なので、番組そのものに立ち会う必要はなく、日中に出勤し、土日祝が休み、というカレンダーベースの働き方です。フレックス制なのでコアタイム以外は好きに出勤していて、私は火・木はジムに行くと決めているので、その日は遅く来て早く帰ります。その代わり他の曜日は長めに働いて、1か月トータルで見たときに、1日平均8時間になるよう調整しています。月間の残業時間は10時間くらいですね。

K:私は早く帰りたいので、早く来て早く帰っています(笑)。残業は15時間以内に抑えるよう言われているのですが、最近は20~30時間ほど残業してしまっていて、上司から減らすよう言われています。

H:有休消化も奨励されていて、上司が率先して1週間以上の長期休暇を取ることで、社員が気兼ねなく有休を取得できる環境づくりもされています。

自由に飲めるカフェコーナーやマッサージチェアなど、クリエイティビティが発揮しやすい環境が整っている。

チャレンジマインドをもって、色々な変化を楽しめる方と一緒に働きたい

お二人のこれからの目標をお聞かせください

K:入社して1年半、プロダクトプランナーとして経験を積んできたので、次に目指すべきはHのようなシニアプロダクトプランナーです。そのためにも、普段の業務の精度をより高めていきたいと考えています。

H:当社は空きポジションがあると社内募集が共有され、今の仕事にこだわらず色々なキャリアにチャレンジすることができます。私自身は今の仕事にやりがいを感じているので、プロダクトプランナーとしてのステップアップを目指しています。入社3年でシニアプロダクトプランナーという肩書を得ることができたので、次はマネージャーになれるよう、経験を積んでいきたいです。

最後に、QVCに興味を持った求職者の方々へメッセージをお願いします

K:他部署と連携を取りながら進める仕事が多いので、コミュニケーションをきちんと取ることができ、新しいことに対して変化を楽しめる方に来ていただけると嬉しいです。
また、24時間、リアルタイムで動いている会社なので、とにかくどんどんと仕掛けていくことが重要です。「これやってみよう」「だめだったらこう仕掛けてみよう」といった常にチャレンジマインドで仕事を楽しめる方をお待ちしています。

H:チームで仕事を進めていきますので、お互いに一緒に仕事をしていて楽しいな、と思える関係性を築いていければと考えています。毎日同じルーティーンのような仕事ではなく、自分で能動的に考えて、色々な変化を自分の中で理解して、それを楽しめる人であれば、こんなに働きやすい環境もないと思います。ぜひお待ちしています。

自社ビルの内部は大きな吹き抜けになっており、とても開放感がある。
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QVC(株式会社QVCジャパン)

QVC(株式会社QVCジャパン)

事業内容 テレビショッピングを主体とした通信販売業
事業所 本社:千葉県千葉市美浜区ひび野2丁目1-1
設立 2000年6月
代表者 代表取締役最高経営責任者(CEO) グレゴリー・ベルトー二
従業員数 1500人(2018年11月現在)
資本金 115億円

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