アパレル企業特集
2019.10.01
株式会社コンプリートフェローズ
人気セレクトショップ・アパレルから絶大な信頼を得る
コンプリートフェローズの強さに迫る
渋谷から徒歩1分、宮益坂のふもとにオフィスを構えるOEM企業、コンプリートフェローズ。
社員75名に対し売上100億円を超えるハイパフォーマンスを見せる同社は、いったいどんな思いや考えを持って働いているのか?今回は営業統括本部長の松永さん、企画の原田さん、石橋さんにお話をお伺いしました。
もくじ
今回、この方にお話を伺いました!
営業統括本部長
松永 健士さん
新卒で繊維商社に入社し、営業職として従事した後、広告代理店へ転職。その後、再度アパレル業界へ戻り、ニット専門OEMでの経験を経て、コンプリートフェローズへ入社。ニットアイテムの立ち上げと拡大、部門化を手掛け、コンプリートフェローズ成長の立役者となる。現在は営業統括本部長として、拡大していく企業の現場統括を行っている。
企画
原田 梢さん
新卒でアパレルの卸売企業へ入社。企画デザイナーとして約6年の経験を積む。その後、2016年にコンプリートフェローズへ入社。前職の卸売とは違い、提案型企画デザイナーとして、営業担当とともに取引先企業への企画提案を行い、社内でもトップクラスの売上成績を残すまでに成長。アイテムはニット・カットソーを担当。
企画
石橋 かおりさん
新卒で特にジーンズカジュアルに強みを持つ布帛専門OEM企業へ入社。その後、SPA企業へ転職し、ウィメンズデニムの企画を担当する。その他、デニム工場でのディベロップメント経験、業務委託デザイナーとして商社での企画経験などを経て、2019年7月、コンプリートフェローズへ入社。アイテムはデニムを中心に布帛を担当。
ゴールに向かって自分で考え、行動し、力を発揮できる環境
みなさんがコンプリートフェローズへ転職を決めたきっかけ・決め手はなんだったのでしょうか?
松永:コンプリートフェローズの社長・副社長とは商社時代からの知り合いで、いつも飲みながら「いつか一緒に働きましょう」という話をしていました。商社退職後はアパレル業界以外も含めて色んな経験を積んで、満を持してコンプリートフェローズへ入社しました。
原田:前職では対象年齢が私の年齢よりも上の婦人服を扱っていたので、等身大のアイテムを手掛けてみたい思いはずっとありました。転職活動を本格的に始めるにあたっては、「フットワークが軽くて成長できるところ」という軸で、ブランドやOEMなど業態を絞らずいろいろと見て、最終的に縁あってコンプリートフェローズへ入社しました。
石橋:私はずっと正社員で働いていたのですが、自分の強みを武器に色んなことがしてみたくて直近は業務委託として商社と契約していました。しかし実情は正社員とほぼ同じ勤務形態だったので、思ったように働けませんでした。また、業務委託を経て、私は一社で没頭して働くほうが向いていると気付いて、ふたたび正社員として働ける会社を探し始めました。そんな折、知人の紹介でコンプリートフェローズを知り、布帛強化の話を聞いて、「デニムの経験が活かしたい」と入社しました。
実際に入社して、コンプリートフェローズへの印象はいかがですか?
石橋:SPAと業務委託、どちらも経験してみて、両方のちょうど良いところを味わえるのがコンプリートフェローズだと感じています。組織に属してゴールに向かって自分の力を発揮できる環境と、自分の裁量で動ける自由な環境、どちらの良い部分もあるので、今の新しい環境を楽しめています。
原田:私も自由な社風が気に入っています。チームで共有したり相談したりもしますが、前提としてやるべきことを達成するためのプロセスは、自分で考えて進めていくことができます。前職は新卒入社だったので目の前にある仕事をこなすことに必死でしたが、その経験を踏まえて今、自分で考えて行動できるまで成長できていることは嬉しいです。
松永さんが社長・副社長と一緒に働き始めておもしろいなと感じるのはどのような点でしょうか?
松永:同じベクトルで、コンプリートフェローズを成長させようと思いを持っているところですね。経営陣の意思疎通が取れているので、お互いに意見を出し合ったり、メンバーの意見を吸い上げたりしてからのジャッジがとても早く、それが企業の成長にも繋がっていると実感しています。
コンプリートフェローズ成長のためのベクトルとは、具体的にどういうものでしょうか?
松永:一番は、みんなが働きやすく、頑張った分のリターンがあり、やりがいを感じられることです。
数字のために仕事をするのではなく、自分たちの実現したいことをどう数字に繋げるか。取引先ブランドに対してしっかり売れるものをご提供して、その結果として売上に繋がり、成長していくことを大切にしています。経営陣が、社員が働きやすい仕組みづくりをして、良い企画とものづくりを行って、取引先ブランドの売上に貢献して、それが当社の売上に繋がって、自分たちに返ってくる。まだまだ100%実現できているわけではありませんが、そういう組織であるよう、常に意識をし続けています。
お客さまは何を求めているか、が常にスタートライン
松永さんから「数字のための仕事ではない」という言葉がありましたが、現場においてはどの程度数字について意識されているのでしょうか?
石橋:現場の数字意識は、どのOEM企業の企画よりも意識が高いのではないでしょうか。
私は、以前の会社ではSPAだったこともあり、「社員全員が常に数字意識を持つ」というビジネス思考を叩きこまれて、企画やデザイナーがここまで数字を頭に入れる会社はないと思っていましたが、コンプリートフェローズは同じスタンスを持っています。どうやって売上に繋げるか、という基本スタンスがあると働き方が変わってくるので、その社風は個人的に合っています。
数字意識の強さはどのように働き方に変化を与えるのでしょうか?
石橋:コンプリートフェローズは営業と企画がペアになって動きます。
数字に関して営業と企画が常に共有し合っていると、日常的に「ここを伸ばすにはどうすればいいだろう?」「お客さまにヒアリングしてみよう」などと会話が生まれて、自然と売上に繋げるための行動になっていきます。少し余裕があるときはクリエイティブに時間を掛けるなど、質の追求にも貪欲で、忙しさに合わせて自分たちでセルフマネジメントしています。
「お客さまのために良いものづくりをする」という目的と、「それによって売上をこれだけ作る」というゴールがはっきりしているので、すごく分かりやすく、やりがいがあります。
企画一人あたりが担当するブランド数はどれくらいでしょうか?
原田:ブランドの規模や取引額などにもよりますが、私は4ブランドほどをメインで担当しています。派生してプラスアルファでいくつか関わっているものもあります。
石橋:私は入社間もないため担当ブランドはなく、2ブランドほどに関わっています。デニム経験を活かして布帛を強化するというミッションがあるので、まずデニムサンプルをいくつか作って、お客さまからご要望をいただいた際には私が横断的にデニムを担当します。
デニムは競合も多いですが、どちらかというとテクニックを強みに職人さんが作っていることが多いため、当社は、よりファッションとしてのデニムと捉え、企画力を強みにしたいと考えています。私がデニムを企画するときは、マーケットを見て前年からの動きを分析し、商品に落とし込んでいるので、お客さまへはその背景まで説明した上で商品をご提案しています。
お客さまにご満足いただくものづくりを大切にしているコンプリートフェローズならではのこだわりですね。原田さんが企画の仕事をする上でこだわっていることは何ですか?
原田:基本ですが、お客さまは何を求めているか、というところから企画をスタートさせることです。
お客さまからのご要望は本当に多岐にわたります。こういう商品をいつまでにこれくらい、と詳細までいただくこともあれば、ざっくりと「売れる商品ないかな?」とご相談をいただくこともあり、ニーズに合わせたご提案が必要です。
そのために必要なのはお客さまの理解や信頼関係です。当社の企画は、営業同行して商談で直接お客さまとお会いする機会が多く、お客さまの嗜好性や傾向などを把握しやすいので、「このお客さまはこういうテイストが刺さるな」といった情報を頭に入れた上で、マーケット情報と合わせて的確にご提案をすることを心掛けています。
これまでの仕事の中で思い出深いエピソードをひとつ、お聞かせください。
原田:入社直後はなかなかお客さまから発注をいただけず、プレッシャーの毎日でした。担当ブランドの理解を深めたり、お客さまとコミュニケーションを重ねたりする中で信頼関係を築き、少しずつですがご依頼をいただけるようになってきたときには本当に嬉しかったです。仕事をいただけるありがたさをひしひしと感じられたことは、すごく思い出深いです。
石橋:私が今まさにその状態です。まだお客さまと密な関係性を築くところまでは至っておらず、このやり方で結果を出せるかな、という不安もありますが、まずはやってみよう!という思いで、仕事をいただけるよう試行錯誤しているところです。私も早く売上を作れるようになって、その達成感を味わいたいです(笑)。
原田:周りのみんなが売上を作るので、「私もやらなきゃ!」って刺激をもらえるんですよね。そういう環境になかったら、売上を作ることができなくても「別にいいか」「しょうがない」と思ってしまっていたかもしれません。
そうした数字意識の高さがコンプリートフェローズの大きな特長のひとつだと思いますが、他にコンプリートフェローズが他社と一線を画す強みとして持っているものはありますか?
松永:OEMは値段勝負になりがちですが、当社は情報の鮮度と質の高さで勝負しています。
コンプリートフェローズでは、長いスパンで生み出していく案件よりも、どちらかというと短いスパンでタイトに回していく案件が得意です。たとえばお客さまに「来月出して売れる商品を提案して欲しい」といただいたとき、情報が少ないと、売れるかどうか分からない、ある意味チャレンジに近い提案になってしまいますが、当社は最新のマーケット情報を持っているので、ある程度見込みを持ってご提案することができます。その結果、当社企画の商品はプロパー消化率が高いというご評価をいただいています。
その武器となる情報はどのように蓄積しているのでしょうか?
松永:人気ブランドとのお取引が多いので、そこでの実績が会社として蓄積されていきます。単に蓄積するだけでなく、必要な情報を取引先ブランドのニーズに合わせて適切に反映させていくこともポイントです。企画も生産も一人ひとりのスキルが高いからこそ実現できることだと思います。
一人ひとりのスキルとコミュニケーションによって、会社としての強みを作り上げているのですね。
松永:当社では、企画が直接工場と仕様を詰めることもあるし、生産管理が直接お客さまに直接品質の相談をすることもあるし、スピードが求められるときには営業が写真やサンプルを使って企画提案することもあります。誰かが出張したら何かの業務が止まってしまう、ということは避けなければなりません。
自分の仕事はこれだけと決めつけず、オーバーラップしながらお客さまにとってベストな行動を取る。それが結果として一番効率的に進められ、お客さまの満足に繋がるのです。
こういう存在でありたいという“使命感”が、前向きに頑張れる力となる
会社の雰囲気はいかがでしょうか?
石橋:一人ひとりが主体性を持って仕事しているので、誰かの指示待ちでしか動けない状態はほとんどないです。業務量が多いので、とにかく効率よく、着々と仕事を進めています。自分なりの進め方を考えて動けるので、本当に働きやすいです。
原田:比較的会話は多い方だと思います。仕事の話はもちろん、そうでない話でもよく盛り上がりますね。お酒が好きなメンバーが多いので、個人的に飲みに行ったり、会社の飲み会でワイワイ盛り上がったり、仲もいいですね。OEM企業以外からの転職組も多く、経験も性格も、いろんなジャンルのメンバーが集まっています。
女性社員も多くいらっしゃると思いますが、ライフイベントに応じて働いている社員の方はいらっしゃいますか?
原田:はい。産休・育休を取得している社員も、時短で働いている社員もいます。
松永:時短社員がいるチームでは、余裕を持って人員配置を行い、時短社員には決められた時間の中での仕事をお任せするなど、そこはケアしながら組織づくりをしています。
コンプリートフェローズがこれから目指す姿やビジョンについて、差し支えない範囲で教えていただけますか?
松永:もともとコンプリートフェローズはカットソーに強みを持った企業でした。僕が入社してニットを始め、現在は2本柱になるまで成長しました。最近は布帛もスタートし、石橋がデニムを手掛けるなど、力を入れています。
将来的には何でもできる企業になりたいですが、個人的に、何の強みも持たず「何でもできます」という企業にはなりたくないと思っています。一つひとつの積み重ねによって確かなものづくりの実績を作り、得意ゾーンを増やすことで、お客さまのご要望に幅広く応えられる組織にしていきたいですね。
この数年でも大きく成長していますもんね。
松永:5年前は売上40億円程度だったものが、いまは100億円を超え、OEM企業の中では一線を画す規模にまで成長しました。その組織力を活かし、商社とまではいかないまでも、それに近いダイナミックさと、OEMならではのフットワークを両立できる、新しい企業を目指せるのではないかと思っています。そのためにも、一歩ずつ堅実な成長をしていきたいです。
こんな人と一緒に働きたい、というメッセージをお願いします
原田:自分からどんどん動きたい人は合うと思います。私もコンプリートフェローズに転職して、みんなで同じゴールを見据えながら自分で考えて動くことのおもしろさを知って、成長できました。なのでもし今その環境になかったとしても、「本当はもっと自由にやってみたい」という思いがあれば実現できるはずです。そんな思いを持っている人と一緒に働けると嬉しいです。
松永:コンプリートフェローズは、売上に対して社員にリターンするため、売上規模に対し、あえて社員数を少なめに設計しています。それゆえ、一人ひとりの売上予算が高く、正直、仕事はハードです。会社の成長とともに上がっていく予算に対して、数字だけを見ると「大変だ」「つらい」と思考が止まってしまいますが、そこで「どう組み立ててこの予算をクリアしていこうかな」と前向きに考えられる人は強いですね。
原田さんは、そうした高い予算に対してどのように向き合っていますか?
原田:ゴールが数値化されていて、ある意味分かりやすいなと感じています。やらされている気持ちがあるとしんどいですが、何のためにその仕事をするのか明確であれば、忙しくても充実に繋がるし、忙しいことや予算が高いこと自体は全然苦ではありません。
それよりも達成できなかったほうがショックなので、予算自体はあえて重く受け止めすぎず、「がんばろう」「どうやって達成しようかな」とモチベーションに変えるようにしています。
あとは山が高い分、ちゃんと自分に返ってくると思っているので、それもあるから頑張れるっていうのはありますね(笑)。
松永:必ず根拠があって予算を振り分けているので、絶対に無理!という予算を組むことはありません。「この部分をもっと効率化してこれに力を注げればいける」など、達成への道は必ずあります。なので、会社全体としてずっと予算を達成し、成長し続けています。
前向きであり続けるために必要なのは、“使命感”だと僕は思います。自分たちはこういう存在になっていきたい、お客さまにとってこういう存在でありたい、という思い。「売れるものを作る」「予算を達成する」だけでは、おそらく頑張り切れないと思うんですよ。
自分の手掛けた商品がプロパーで売れて、街で着ている人を見かけて、お客さまからも感謝されて…ということに対してみんなで喜び合って、価値ある仕事をしているという実感を得る。そういう価値観に共感できる方とぜひ一緒に働きたいですね。お待ちしています!
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株式会社コンプリートフェローズ
事業内容 | 衣料用繊維製品の製造・卸・小売 アパレルOEM |
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事業所 | 本社:東京都渋谷区渋谷1-14-8 宮益エスケービル |
創業 | 2003年7月 |
代表者 | 代表取締役社長 猪狩 秀宣 |
従業員数 | 75人(2019年10月現在) |
資本金 | 1,100 万円 |