アパレル企業特集
2021.08.16
株式会社マルニトータルサービス
高級アパレルブランドが絶大な信頼を寄せる
マルニトータルサービスは、一体何をする会社なの?
丸二倉庫グループの株式会社マルニトータルサービスは、アパレル業界向けの物流サービスを提供する会社です。ところが、あるときはアパレル企業の経営者と新商品の販売計画について議論し、またあるときはECサイト立ち上げのために撮影スタジオを作るなど、その仕事は多岐にわたります。
マルニトータルサービスは何をする会社?仕事のやりがいはどこ?営業部の細沼さんと浅野さんにお話を伺いました。
今回、この方にお話を伺いました!
営業部部長代理
細沼 潤一さん
新卒でアパレルメーカーに就職。10年ほど勤めた後に、アパレル物流の会社に転職。営業職として経験を積み、今の上司と知り合ったことがきっかけで、5年前にマルニトータルサービスに転職。現在は、営業職のプレイヤーとしての仕事に加え、管理職として営業部と他部署の連携強化や、部内の営業力強化にも従事している。
営業部次長代理
浅野 貴裕さん
大学卒業後、アパレル業界でアルバイト経験を積む。アルバイト時代は、趣味としてEC販売やオンラインストアの立ち上げなどを行ったこともある。その後、マルニトータルサービスに就職。営業職として15年、顧客の物流全般での問題解決を行いながら、現在は成長マーケットであるEC物流の提案にも多く携わる。
こんなにアパレル産業そのものを支えられる仕事はないと気づいた
お二人ともマルニトータルサービスに中途入社されていますね。これまでの経歴について教えてください。
細沼:大学卒業後、アパレルメーカーに就職して10年ほど働き、その後アパレル物流の会社に転職しました。そこで営業職として経験を積んでいましたが、今の上司と知り合ったことがきっかけで、5年前に現在のマルニトータルサービスに転職しました。
アパレル物流への転職を考え始めたきっかけは、ある時ふと「ファッションの感性は若い人にかなわないな」と思ったことでした。このまま今のポジションで自分がやっていくのは難しいかもしれない、でもファッションは好きだから関わっていたい。そう考えた時に頭に浮かんだのが、アパレルの物流でした。好きな業界に携わりながら、これまでの経験も活かせるのでは…と思いました。
実際アパレル物流に転職してみてどう感じましたか?
細沼:仕事に携わって、アパレルの経験が生かせることが実感としてありました。また、お客さまのビジネススタイルに合わせて、最適な物流サービスを提供する仕事はおもしろいし、やりがいがあるな…と感じたことをおぼえています。
浅野さんはどのような経歴でしょうか。
浅野:私は大学までスポーツに没頭していて、就職活動も出遅れ気味でした。そんな中で、仕事にするなら興味のあるアパレルがいいと思って、アルバイトを始めたのがきっかけです。いろいろなお店で働いているうちに、服を作ったり売ったりする以外の仕事があるんだよと教えてもらったのが、アパレル物流でした。せっかく仕事をするなら今まで知らなかったところで働く方が面白いと思っていたので、誘われるままに面接を受け、そのまま入社しました。
そのまま今でも働いているのは、アパレル物流の仕事が合っていたのでしょうか。
浅野:当初は「倉庫の会社」とか「アパレル物流」と聞いて、アパレル感ゼロだなと思いました。でも仕事をしていくうちに、こんなに密にアパレルの人たちと話をして、販売に携われて、産業そのものを支えられる仕事ってないと気づいたんです。経験を積んでいくうちに、自分ができる仕事の範囲が広がったり、新しい出会いがあったりして、もっといろいろなことができるなと思っているうちに、15,6年ほど経ってしまいましたね。
物流の仕組みを提案し、取引先の社長と対等に議論を交わす
お二人は現在、どのようなお仕事をされていますか?
浅野:大きく分けると、既存のお客さま向けと新規営業の2つの仕事があります。
既存のお客さま向けに行っているのは、一言で言うと物流全般のサポートです。
具体的にはどういったお仕事になりますか?
浅野:実は商品を企画する前から物流の仕事は始まっています。商品が生産される時点では、すでにどこで作って、輸送して、売られるかが決まっており、実は商品を企画する前から物流の仕事は始まっているのです。なので私たちは、お客さまに対して「商品を企画する際は必ず連絡してください」とお伝えしています。
私たちは、この商品は今売れているうちに出しましょう、こちらは後にしましょうといった販売も含めた計画を、お客さまと一緒に考えます。そうして考えたサプライチェーンの中で、出荷後の検品や倉庫での保管など、弊社が絡む部分はどこかを考えていきます。お客さまに言われたとおりに商品を運ぶ、という考え方とは真逆のスタンスです。
物流のサポートとして、物流以外の計画も一緒に作成するんですね。
細沼:弊社が直接関わらない業務でも、物流をスムーズに進める上ではサプライチェーンの前後の工程情報が必要不可欠です。商品がどうやって倉庫へ入ってくるのか、どうやって倉庫から出ていくのか、出ていった後はどのように運ばれているのか。それらが分かっていないと、最適なスキームは考えられません。
また、物流は「モノの流れ」のことですが、もう一つ、商流という「お金の流れ」も並行して存在します。商流と物流は密接に関わっているので、私たちは商流も含めて最適なスキームを考えます。今商品を出荷したらいつお金が入ってくるのか、いつ入金があればそのお金をいつ投資できるのか、といったところまで理解した上で、物流の仕組みをご提案します。こういったお話をお客さま企業の社長と対等にします。すごく面白いですよ。
物流の仕事にとどまらない領域の広さですね。
浅野:私は物流会社の営業ですが、自分自身を物流会社の営業マンだと思ったことがありません。お客さんのサプライチェーンをマネジメントする、という気持ちがあるだけなので、商品を作り、作ったものをどう売るかに関わる部分は、すべてが仕事だと思っています。
極端な話、生産に原因があるならば、海外まで行って、日本で売るためにはここが問題になっているので直してくださいって言いに行ったりもします。普通に考えたらありえないことですが、そこまでやれてしまうのが私たちの仕事です。
新規営業のお仕事についてはどうでしょうか。
浅野:新規のお仕事は、コンペへの参加も当然ありますが、弊社を知っている人から声を掛けてもらって始まるケースが多いです。
たとえば、アパレル企業から別のアパレル企業に転職した方が、転職先の物流機能に満足できなくて、前職で付き合いがあったマルニに相談してくださるというようなケースです。他にも、弊社のお客さまの紹介でご連絡をいただいたりして、新規のお客さまが増えています。
最近は、新しい取り組みを始めるから手伝ってくれないか、という電話も増えました。たとえば、あるお客さまから、某ブランドのWebサイトを立ち上げることになったんだけど、お願いしていい?という相談が来たことがありました。その際は、システムはこれを使おう、撮影はここに頼もう、スケジュールはここまでにしよう、と、物流以外のパートナー選定などもすべて段取りさせていただきました。そこまでのサポートを行うこともあるんです。
Webサイトの立ち上げまで!なんでもできるんですね。
細沼:今は、お客さまからの依頼もあり、新しく倉庫に併設する形でECサイト用の撮影スタジオを作ろうとしています。まさに今話に出たような経緯があって、現在、具体的に場所を決めているところです。このような取り組みがまた新サービスに繋がっていきますので、相談や依頼をたくさんいただくのだと思います。
差別化よりも、マルニとしての信念を貫き通している
マルニトータルサービスの会社としての強みはどのようなところにあるのでしょうか?
細沼:弊社の強みの1つは管理の正確性、もう1つは業務の柔軟性です。
お客さまのビジネス規模やスタイルにあわせ、柔軟性と正確性のバランスをうまく取りながら最適な物流ソリューションを提供しています。
これを実現するために、システムを含めた倉庫内の物流サービスをすべて自社で完結しています。
たとえば弊社には、MQAT(Maruni Quality Assurance Team)という品質管理サポートの部署があり、海外から入ってきた商品をX線検査機に通して異物混入のチェックをしたり、品質検品を行ったりして、問題があれば返品、ちょっとしたほつれなどは弊社倉庫内で直してしまいます。実は、これらを一つのサービスとして提供できる物流会社は、業界ではほとんどありません。
そうなんですね!
細沼:さらに、弊社では倉庫内で働いているほとんどの方を直接雇用し、熟練度を向上・維持する仕組みも構築しています。多くの物流会社は、仕事の一部を下請け出したり、派遣を活用して対応したりすることが多いです。しかし弊社は、倉庫で働く方だけでなく、営業も、システム開発も、すべて自社のスタッフで対応しており、それが提供するサービスの質の高さにつながっています。こういったこともあり、お客さまより逆指名を受けることも多いんです。
海外の高級アパレルブランドを含め、お客さまはマルニトータルサービスのどこを評価しているのでしょうか?
細沼:世界的に見ると、日本の消費者がアパレルに求める品質はものすごく高いんです。誰もが知っている高級ブランドであっても、欧米で品質的に問題ないと判断された商品が、日本では不良品となってしまうことがあります。また、品質表示に関わる法律も、海外と日本では異なります。日本で商品を売るためには、日本のマーケットに合わせた物流をやってくれる企業が必要不可欠なのです。
マーケットに供給できる商品なのかチェックする精度が高いこと、そしてその高いレベルを維持できる人材を直接雇用で支えていること。それを海外企業の方々に評価していただけているのではと思います。
強みである正確性と柔軟性、そしてそれを実現するための仕組みが、高級アパレルブランドに支持される理由なんですね。
浅野:日本国内だと、皆さんマルニ倉庫のことを知らないと思いますが、海外のほうでは有名だったりもします。
弊社は、他の倉庫企業との差別化に腐心するのではなく、マルニとしての信念を貫き通しています。お客さまに合わせた最良の仕組みを自分たちで考えて提案し、それを欲するお客さまがいれば、ぜひやりましょうというスタイルです。「早く安く、物さえ運んでくれればそれでいい」と考えるお客さまとは相性がよくありません(笑)。
強みの強化や、新たな強みを作るための取り組みなどはあるのでしょうか?
細沼:実務以外の取り組みとして、物流の研究も行っています。
RFID(電子タグ)を導入した物流も実用段階に入っており、身体に装着する補助ロボットや、荷物の自動搬送をするロボットの導入など、新しい技術の研究・実用化も進めています。
サプライチェーンを作ってみたい、挑戦してみたい思いの方に入ってもらいたい
営業職の方を採用中とのことですが、入社後はどのように業務に携わるのでしょうか?
浅野:まずは私たちがやっている仕事を営業所で体験してもらうのが最初の仕事です。物流業務を実働で学ぶことになります。その後、新規開拓営業と既存契約先のフォロー営業を行っていただきます。
ノルマや個人予算はあるのでしょうか?
細沼:今は営業としての個人予算はありません。評価は業務プロセスや取り組み姿勢が見られます。期初に目標を掲げ、それに対してきちんと自分で取り組めたのかを重視します。
営業部では、商談の進め方やその結果を部内で全員にシェアします。成功事例や失敗事例を皆で学んで、より良い営業スタイルにしていきます。とはいえ営業スタイルは人によって違うので、自分の持っている良さに、共有された情報をプラスして磨きをかける。そうやって営業部全体を強くしていこうとしています。これから入っていただく方にもそのように成長いただきたいと思っています。
最後に、こういう人と働きたい、というメッセージをお願いします。
細沼:最初から物流営業の経験がある人はほとんどいらっしゃいませんので、そこを気にする必要はありません。アパレルの経験があれば、その経験が活かせると思います。
物流っておもしろそうだな…とか、物流は裏方で華やかではないかもしれないけど、世の中を支える業務だから、そういう分野に深く携わってみたいと思った方は、ぜひご応募いただきたいと思います。
浅野:ここまでの話で弊社や物流という仕事に興味を持っていただければ、動機はそれで十分です。
入社したら、営業部隊が一丸となってサポートします。サプライチェーンを作ってみたい、挑戦してみたい思いの方がいたら、ぜひ一緒に働きたいと思います。
人事部長にASK!! マルニトータルサービスの働きやすさとは?
女性の活躍
長期就業者に関しては、女性が産休取得率100%です。戻るときも、まずは時短勤務から復帰することができるので安心です。物流事業部では2名の女性管理職が活躍しています。
休日
物流業界は年間休日が120日いかない会社も多々ありますが、弊社は4,5年くらい前から年間120日を達成しています。
営業部の配属になので、土日は基本お休みです。もし土曜日に出勤することがあれば、翌週に振替休日でお休みできます。
働き方
残業は繁忙期でない限り1ヶ月10時間から20時間ぐらいです。たとえば新しいお客さま向けに提案を考える月は30~40時間になることもありますが、逆に10時間未満の月もあります。残業代は一分単位で支給しており、みなし残業は一切ありません。
- Webサイトに公開している
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株式会社マルニトータルサービス
事業内容 | 1. 総合物流業 2. LOGISTICSセンターの管理運営 3. LOGISTICSシステムの企画・設計・管理・販売 4. LOGISTICSコンサルティング 5. 引越 |
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事業所 | 本社:大阪府大阪市西区土佐堀2-2-16 首都圏本部:東京都江戸川区松江5-17-20 |
設立 | 2003年10月 |
代表者 | 代表取締役社長 湯川 秀男 |
従業員数 | 1,200名(2021年3月) |
資本金 | 3,000万円 |