アパレル企業特集
2021.11.29
osharewalker – オシャレウォーカー(株式会社mighty)
大手通販モールのトップクラスを走り続ける
「オシャレウォーカー」がこだわる、“売れるものづくり”とは
4つのオリジナルブランドを展開する人気ECショップ「osharewalker - オシャレウォーカー」を運営する、株式会社mighty(マイティ)。楽天レビュー総数9万件、5点満点中4.69点と言えば、いかに多数のファンから支持を得ているかが伝わるのではないでしょうか。今回はそんなmightyの代表取締役社長の木下さんと、プロデューサーの鶴岡さんにインタビュー。売れるものを作るためのこだわりや、お客さまとの向き合い方、これからチャレンジしていきたいことなどを伺いました。
もくじ
今回、この方にお話を伺いました!
代表取締役社長
木下 修一さん
専門学校卒業後、病院で勤務。2002年に父親である木下常一氏と姉が立ち上げたmightyに2006年、参画した。取締役を経て、2021年、現在の代表取締役社長に就任。
MD部 MD課 企画チーム プロデューサー
鶴岡 香さん
大学卒業後、アパレル店舗経営・店舗デザインなどを手掛けるデザイン会社に入社し、オープニング店長やバイヤー、ディスプレイなどの業務を手掛ける。結婚・出産を機に退職し、服飾学校で1年間、ものづくりについて学ぶ。アパレルメーカーに転職しデザイナーとして就業した後、2011年10月にmightyに時短アルバイトで入社。5年後に正社員となり、現在はMD部にてプロデューサーとして従事。
「他にありそうでないもの」にこだわり続け、ヒット商品を着実に育ててきた
まずは簡単にmightyについてご紹介いただけますでしょうか。
木下:osharewalker(オシャレウォーカー)というECサイトを運営しています。
「n'OrLABEL(ノアールレーベル)」「somari imagination(ソマリ イマジネーション)」「kOhAKU(コハク)」「Plum design(プラムデザイン)」という4つのオリジナルブランドを展開し、大阪の泉大津に実店舗が1件ありますが、売上構成比のほとんどはECサイトです。
とてもオリジナル性の高いブランドですよね。どのようなこだわりをお持ちなのでしょうか?
木下:創業後しばらくはセレクト中心でしたが、当時からちょっと変わったもの、他にありそうでないもの、というこだわりでバイイングしていました。現在もその考え方が引き継がれているという形です。オリジナル性の高いデザインをご評価いただくことが多いのですが、実はシンプルなアイテムも多く、シンプルなものは多くの方に、デザイン性の高いものは根強いコアファンの方にご支持をいただいています。
2007年に「オシャレウォーカー」を楽天に出展されて数年で、多数受賞されていらっしゃいます。飛躍的な成長を遂げたきっかけは何でしたか?
木下:ありがたいことに、ヒット商品がいくつか生まれたことです。売れたものをまた次シーズンにリピートし、何年も掛けて育てていった結果、ファンの方が増えました。そういう商品をいくつも増やせたことで、売上も伸ばすことができました。
コーディネート提案に力をいれていることも、当社ならではの強みです。洋服、服飾雑貨、シューズ、アクセサリーなど幅広く作っているので全身のご提案ができ、近年は「コーディネートセット」というセット商品が好評です。売上を伸ばせているポイントのひとつですね。
関西エリアでは、2019年・21年とTVCMを打っていらっしゃいますが、反響はいかがでしたか?
木下:目的は認知度アップと、それに伴う新規顧客獲得でした。実際、CM見ました!という反響がとても大きくて、前後の認知度調査でも数値がアップしていました。サイト流入も増え、特に「オシャレウォーカー」と検索してサイトに来てくださる方が増えました。
加えて、取引企業や金融機関などから好反応をいただけたことも良い効果でした。TVCMというものが、お取引する上で信頼のバロメーターにもなりますから。
鶴岡:小規模だったときからお付き合いのある取引先の方は、「ここまで立派になったんやね」「一緒に成長できて良かった」と一緒に喜んでくださいました。従業員にとっても同様で、TVCMを打っている会社で働いている、というのは自信にもなりますし、ご家族が喜んだり安心したりする材料にもなる。目的以上の付帯効果が表れています。
お客さまの声と真摯に向き合い続け、「着てみたい」と思われるものづくりを
シーズンスタートから販売までの大きな流れを教えてください。
鶴岡:販売の約7か月前から企画がスタートします。まずはMDが前シーズンの振り返りを行い、良かったこと、課題、ブラッシュアップすべき点などを洗い出し話します。並行してトレンド情報を収集・整理し、デザイナーに落とし込んで企画を考えてもらいます。シーズンアイテムの約7割はリピート商品なので、どの商品をリピートするかの判断もこのタイミングで行います。
その後、MDが作成した月次計画を元に、MDとプロデューサーで具体的な型数やアイテムに落とし込み、デザイナーと生産管理に共有して担当者を決め、品番ごとの具体的な仕様やデザインを決めていきます。
サンプルチェックの上、発注し、そこから納品までは生産管理にバトンタッチ。納期管理や量産生地、品質チェックなどを行い、納品されるのが販売の約1か月前です。
商品到着後は、ECサイトに掲載する写真を社内スタジオで撮影、商品ページの作成、そして販売がスタートします。
デザイナーはブランドごとに担当が分かれているのでしょうか?
鶴岡:将来的に分ける可能性はありますが、今は全員が全ブランドを手掛ける体制です。
ブランドごとに設定したペルソナ(=顧客像)を深く理解した上で、どういう企画・デザインであれば喜んでもらえるか?をレビュー確認や市場調査し、考えています。テイストごとに得意・不得意もありますが、周りに相談し、勉強してチャレンジすることで、デザイナーとして成長できる環境だと思います。
当社は女性社員が多いので、いつ誰が産休・育休に入ったりするとも限りません。全員が全ブランドを手掛けることで、組織的なリスク軽減にもなっています。
コーディネート提案を強化している話がありましたが、MD計画の時点である程度決めるのですか?
鶴岡:MD計画はもちろん、販売後の振り返りでの情報や売上を見て決めたり、企画の中で同じ素材の上下をセットにしてみたり、コーディネート撮影のスタイリングの中で決めたりと、あらゆるタイミングで考え、アイデアを出し合っています。お客さまからのレビューもすべてに目を通していますし、常に、お客さまに喜んでもらえると思うか?を基準に考えています。
お客さまレビューとは、楽天などのECモールに寄せられるものですか?
鶴岡:はい。アイテムの感想だけでなく、「こういう新色が欲しいです!」「昔こんな商品があったけど再販して!」などご要望も多数いただきます。すべてを叶えられるわけではありませんが、多くのお客さまに喜んでいただけそうな見込みが立てば、できる限り企画に反映しています。レビューだけでなく、カスタマーに寄せられるメールからのご要望も企画に共有されるので、そちらもその都度確認して、企画に反映させています。
木下:細かなブラッシュアップをひとつひとつ行った結果、現在、楽天のショップレビューが約9万件寄せられ、5点満点中、4.69点まで伸ばすことができました。これは他のショップと比べてもとても高い数値です。
お客さまと真摯に向き合ってきたことで、ご支持いただけるブランド、ショップに育っている手ごたえを感じます。
鶴岡:もちろんお客さまの声はさまざまなので、すべて前向きに捉えられるわけではありません。
つらいと思うことも正直ありますが、そこで感情的になるのではなく、厳しいご意見ほど冷静に受け止めて、客観的に見て改善していくべきものかどうかを精査するようにしています。
鶴岡さんが仕事をする上で大事にしていること、やりがいを感じる瞬間は何でしょうか?
鶴岡:商品やショップのレビューを通じて、「ワードローブが全部オシャレウォーカーです!」「身に着けるだけでワクワクします!」などと言っていただけることが一番嬉しいです。 楽天やYahooなど、モールが主催する年間アワードでも賞をいただているのですが、投票数はもちろん、寄せられるコメントを読むのが毎年楽しみで、ラブレターのような、1年間の成績表のようなものとして大切にしています。
まさにラブレターですね!
鶴岡:頑張ってきた仕事が誰かの幸せに繋がっている、それを実感できるって、自分自身にとってもすごく幸せなことです。お客さまへさらなる感動を届け続けられるよう、成長し続けていきたいです。
やりたいことに対して向き合い、チャレンジさせてくれる会社
社内の雰囲気はどのような感じでしょうか?
鶴岡:以前はアパレル業界にありがちな残業の多い環境でしたが、今は大きく改善され、残業はほぼありません。
効率的に仕事を進めることを意識しているので、ダラダラと無駄に時間が過ぎるようなことはありませんし、必要なことはしっかりコミュニケーションを取りながら進めています。
鶴岡さんは、mightyのどんなところが好きですか?
鶴岡:色んな可能性があるところです。入社して10年、すごく成長させてもらいましたが、それは、自分がこうしたい、というものを伝えて、チャレンジさせてくれたから。やりたいことに対しては向き合って話を聞いてくれますし、それが会社の方針とマッチすれば、やってみなよ、と背中を押してもらえます。
たとえばどんな「やりたいこと」を実現されましたか?
鶴岡:5年ほど前、オリジナル商品の割合を増やそうというタイミングでした。当時は、生地の確認からサンプルチェック、工場とのやりとり、検品にいたるまで、すべてデザイナーが対応していました。本業のデザインの時間がほとんど取れず、まして、オリジナルを増やす余裕は一切ありませんでした。
デザイナーのためにも、今後の企業成長のためにも、企画デザインに集中してもらいたいと思い、生産管理チームの立ち上げを打診しました。単に経験者を採用するだけでは説得力がないので、私自身、TESという品質管理の資格を取って、チームを立ち上げました。経験者の採用や社内協力を得ながら徐々に形になり、今にいたります。
なぜそれが必要なのか、そのために何をするのか、という計画や説明、自分自身の学びなど、頑張らないといけないことはたくさんありましたが、後押ししてもらって、組織化できたのは嬉しかったです。
社長の目線で、こういう会社にしていきたいという思いはどんなものでしょうか?
木下:生きていく上で、働く時間は大きな割合を占めます。だから、すべての社員にとって、働いている時間が楽しくて充実したものであって欲しい、というのが僕の願いです。
もちろん楽しいばかりではありませんが、つらいことがあっても乗り越えて、頑張って良かったね!と思える瞬間があると、仕事の充実に繋がっていくと思います。そういう会社にしていきたいですね。
キャリアの可能性はどんなものがあるでしょうか?
木下:リーダー、マネージャーと役職が上がっていく基本的なキャリアパスはありますが、まだ150名あまりの組織なので、大企業のような整備された制度は現時点ではなく、これから成熟させていくフェーズになります。
小規模組織ならではの柔軟性のある組織なので、望めば形に拘らず、色んな可能性があると思います。
鶴岡:部署を立ち上げることもできますしね!(笑)
仕事は自己実現の機会
感動を生み出すために自分ならこうしたい、という思いを実現して欲しい
コロナ禍はEC業界にとっては追い風で業績もアップしたと伺っています。一方で、ここがうまくいくとさらに成長する!という点はありますか?
木下:一番は規模拡大に対して人員が不足していることです。
3年前に和泉府中から長堀に拠点を移したのですが、その主な理由は人材確保でした。人が集まる大阪の中心街にオフィスを構えることで、多くの方とご一緒できればという思いがありました。そこから多くのスタッフが入社しましたが、まだ企業の成長に追い付いていないのが現状です。
また、採用後の育成も同時に力を入れていかなければなりません。そのためにも、特にリーダー、管理職クラスを組織の軸として作っていきたいと考えています。
頼もしい仲間たちとともに築いていきたい、今後の企業の成長戦略についてお聞かせください
木下:現在は主にレディースアイテムを展開していますが、メンズアイテムの拡充を進めています。
特に40代女性のお客さまが多いのですが、それらの方々のパートナーなどにも当社のアイテムを楽しんでいただきたいという狙いです。お客さまから日々いただくコメントやメールなどを見ていると、まだまだご期待に応えられていないことはたくさんあるので、アイテムのカテゴリーやジャンルを増やして、より多くの方に楽しんでいただけるショップにしていきたいです。
具体的に考えていることはありますか?
木下:たとえば、ルームウェアなどのライフスタイルアイテムが好調なので、さらに強化していきたいです。さらに認知度を高めるためにポップアップ店舗も仕掛けていきたいですし、動画コマースも強化したい。やりたいことがたくさんあるので、優先順位を付けて、ものづくりから販売まで、全方位をしっかり体制強化し、成長していきたいです。
今、勢いに乗っている成長企業で一緒に働きたい方に向けて、メッセージをお願いします。
鶴岡:仕事は自己実現の機会です。今いる環境でどれだけ自己実現できるか、チャレンジを楽しめるか、楽しくないなら、それを変えるアクションが起こせるか、ということが大事です。
もしmightyに興味を持ってくださったら、ぜひ面接の中で、こんなことをやっていきたい!という思いを聞かせてください。会社としてそれがマッチすれば、私たちもぜひサポートしていきますので、実行に移していただきたいです。
木下:当社には色んな可能性があり、自由度がとても高いので、自立している方はすごく合う会社です。
誰かからの指示がないと動けない、目的のために自分で考えて動くことができない方は、きっと不安でしんどいでしょう。
会社理念でも掲げている、感動を生み出し、多くの方に届けていくには、自分はこうしていきたい、こうすればお客さまのためになるんじゃないか、という意思と行動力が必要です。与えられた役割を超えてアクションを起こせる人と一緒に働きたいですね。
大げさでなくてもいいんです。気になることがあったらひと声掛けてみる、手伝ってみる、といった小さなことからでも、意識して行動していくことが大切です。そんな働き方ができれば、きっと毎日の充実感に繋がっていくんじゃないでしょうか。
- Webサイトに公開している
求人・企業情報はほんの一部です。
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osharewalker - オシャレウォーカー(株式会社mighty)
事業内容 | オシャレにはもちろん着やすさをこだわった商品企画~販売 「somari imagination」「kOhAKU」「n’OrLABEL」「Plum design」の4ブランドを展開。 |
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事業所 | 大阪府大阪市中央区南船場2丁目4-8 長堀プラザビル2F |
設立 | 2005年5月(創業:2002年9月) |
代表者 | 代表取締役社長 木下 修一 |
従業員数 | 155名 ※パート職員含む(2021年9月現在) |
資本金 | 1,000万円 |