アパレル企業特集
2022.03.24
BIZOUX(株式会社ドリームフィールズ)
“ものを売りたかったら、ものを売ってはいけない”
ブランドを通じて価値観を表現するドリームフィールズの魅力
株式会社ドリームフィールズは、ネット通販を専門とするジュエリーショップとして2001年に創業しました。2009年にはカラーストーンを扱うブランドBIZOUX(ビズー)を立ち上げ、以降、オフラインの店舗を次々とオープンさせています。また、ジェンダーフリーの商品企画や、規格外などを理由にはじかれてしまう宝石を使った商品を作り宝石のロスをゼロにする取り組みを行うなど、ユニークな試みにも注目が集まっています。
今回は、事業部長の笹谷さんとスーパーバイザーの斉藤さんに、ドリームフィールズで働く魅力や事業への思いについて、お話を伺いました。
今回、この方にお話を伺いました!
取締役 ジュエリー事業部 事業部長
笹谷 美砂子さん
大手企業での事業経験、海外での活動を経てドリームフィールズへ入社。IPO準備、ジュエリー事業部、バッグ事業責任者を経て、2019年取締役へ就任。2020年よりジュエリー事業部事業部長へ。
ジュエリー事業部 店舗統括課 SV
斉藤 純子さん
東京都出身。ファッション関係の専門学校卒業後、アパレル販売会社へ就職。約20年、店舗スタッフからマネージメントを経験し、育成の楽しさや奥の深さを知る。店舗SVの業務を更に突き詰めたく2021年4月ドリームフィールズ入社。
現在はジュエリー事業部 店舗統括課のSVとして主に店舗のマネージメントを担当。
ブランドが体現する価値観、「美しさの多様性」を丁寧に伝えていく
まずはドリームフィールズについて教えていただけますか。
笹谷:株式会社ドリームフィールズでは、ジュエリーを商材としたブランドを展開しています。ジュエリー事業の場合、多くの製品では素材の調達から自社で行っていて、ジュエリーの加工だけは熟練の職人さんの工房にお願いしていますが、それ以外は販売、お客さまのサポートまで、一貫して行っています。
11年前に「新しい価値観を生み出したい」という思いで、カラーストーンを使ったブランド、BIZOUXを立ち上げました。カラーストーンの市場はとてもニッチです。それでも、自分たちの作っているものの良さや面白さを一人でも多くの人に伝えたい、という気持ちで事業を行っています。
カラーストーンの魅力や、ブランドを通じて伝えたい「価値」とはどのようなものでしょうか?
笹谷:カラーストーンは、一つ一つが違っていて、同じものがありません。天然石なので、個体を見るとそれぞれ表情が異なっています。 そのためカラーストーンには、唯一無二のジュエリーを選ぶ楽しさ、そして世界に一つだけのジュエリーを身に着ける喜びがあり、それが何よりの魅力だと思います。
この「美しさの多様性」が私たちの伝えたいブランドの根幹をなす価値観です。美しさの種類は一つだけではなく、カラーストーンのように100個あれば100通りの美しさがある、ということを体現するブランドでありたいと思っています。
なるほど。カラーストーンそのものだけでなく、その背後にある価値観を大切にしているんですね。
笹谷:私たちが目指しているのは、良質なものに確かな価値を見出し、丁寧なコミュニケーションを取ることでお客さまにその価値を伝え、ご購入いただくことです。そして、ご愛用いただいているお客さまと長く、生涯にわたってお付き合いをしていくブランドに育てていきたいと思っています。
ニッチな市場で事業を始めた経緯もあって、10年たった今でも、私たちは変わらず「挑戦者」です。大手企業のように、正解がある程度決まっていて予算もあり、世の中の認知度も高く、それなりにお客さまが来るお店で商品を売る、というビジネスのやり方ではありません。
私たち一人一人が、「私たちはこういう思いを持ったブランドです。この石、すごくきれいじゃないですか?この商品、すごくいいと思いませんか?」と目の前のお客さまとコミュニケーションをとりながら、少しずつ自分たちの商品や価値観を浸透させていく。そんなチャレンジングな活動に、みんなで取り組んでいます。
立ち上げ当初と比べて、世の中の潮流の変化を感じることはありますか?
笹谷:これまでジュエリーといえばダイヤモンドやパールが主流だった中で、最近ではファッションの一環としてカラーストーンを気軽に楽しんでもらえる、そんなトレンドになっているのを感じます。
20年前だったら浮いてしまうかもしれないような場面でも、今は受け入れられることも多く、カラーストーンの魅力が世の中に浸透しつつあるところかなと感じています。
多様性を大事にする価値観は、時代の流れにも合っているように感じられますね!
笹谷:BIZOUXを立ち上げた当初から、「多様性」はブランドの根幹を成す価値観でした。今、SDGsへの意識が広がることによって、ブランドへの共感の波が来ているように感じています。一方で、私たちにとってはSDGsの流れがあってもなくても、「多様性」は今後も継続して大事にする変わらない価値観でありつづけます。
他にも、ドリームフィールズでは宝石ロスを無くそうとする取り組みを行っています。宝石を作る際は厳選に厳選を重ねるので、その過程で選別からもれる宝石がたくさん出てきます。しかし宝石は腐らないので、選別から漏れた宝石も、10年経っても20年経っても残り続けます。これらの宝石を活用してジュエリーにすることで廃棄ロスを減らす取り組みを、BIZOUXは昨年から本格的に促進してきました。
この取り組みは今後もずっと続けていきたいと思っていますし、業界の中でもっと一般的な取り組みになっていったらいいな、と思っています。
等身大で自分らしい接客ができる環境
続いて、店舗でのお仕事についてお聞きしたいと思います。来店されるお客さまは、どのような方が多いのでしょうか?
斉藤:幅広いタイプのお客さまがいらっしゃいます。SNSで情報を見てご来店いただく方や、以前からご愛顧いただいているリピーターの方、最近は実店舗が増えていますので、ふらっとご入店くださる方も増えました。
年齢層は20代から5,60代までさまざまです。特に多いのは30~50代くらいのお客さまですね。
接客におけるドリームフィールズ「らしさ」を教えてください。
笹谷:接客トークは比較的自由で、スタッフの裁量が大きいです。多様性がコンセプトのブランドなので、働いている店舗スタッフの個性もさまざまで、それぞれの目線から商品の良さを語っていく、そんな集団を目指しています。
斉藤:特徴的なのは、商品との距離感でしょうか。お客さまも私たちも、商品のことを「この子」と呼んだりします。各商品に個性があり、ある意味家族のような面を持っているので、「この子を家にお迎えする」などの表現をすることもあります。
他にも、多くのジュエリーショップでは、商品はガラスのショーケースに入った状態でディスプレイされるのが基本ですが、BIZOUXの場合はガラスケースに入れる商品を極力減らし、実物の商品を気軽に試着してもらえるように工夫しています。
ドリームフィールズの皆さんは、仕事のどんなところに魅力を感じていますか?
斉藤:ジュエリーに囲まれる幸せや、その良さをお客さまと共感できるところに喜びを感じているスタッフが多いと思います。自分たちが好きなものがすぐそばにあり、それを追求できる環境が魅力だと思います。
また、自分らしい接客ができることも魅力だと思います。各スタッフが、等身大の自分で接客できていることによって、スタッフの個性を魅力的に打ち出せているように思います。
笹谷:店舗スタッフの裁量の大きさや、風通しの良さもあると思います。ドリームフィールズはフラットな組織で、フランクに「こういうものがあったらいいよね、素敵だよね」といった会話が活発になされている職場です。
店舗スタッフがお客さまと直接会話をすることで生まれる「こういうものがあったらいい」という声はとても貴重で、積極的に吸い上げて商品企画に反映しています。なので、以前話したアイデアが、いつの間にか形になっているということも結構あるんですよ。
お客さまから「この人から買いたい」と思ってもらえる仕事
今後の展望について教えてください。
笹谷:私たちは、一人でも多くの人にカラーストーンを身に着けてもらいたいと思っていますので、今後さらにお客さまの幅を広げていこうとしています。
広げる対象の一つは年齢です。高校生や中学生の方にとって人生最初の憧れの宝石と出会うきっかけを作り、そこから生涯を通じて関わっていけるようなブランドになれたらと思います。
もう一つは、性別です。ジュエリーは女性のお客さまのイメージが強いですが、「多様性」のコンセプトにもあるように、性別を問わずカラーストーンを広めていきたいと思っています。BIZOUXにはすでにジェンダーフリーの商品がありますが、今後さらに拡大していきたいですね。
ドリームフィールズが目指す世界を作る上で、どのような方に来ていただきたいでしょうか?
笹谷:私たちがやろうとしていることを言語化することができる人、そして言語化されたコンセプトを行動に移していける人です。
これはどの職種にも当てはまります。店頭で接客する人であっても、オンラインでコンテンツを作る人であっても、コンセプトを具現化できることはとても重要なことだと思っています。
今ドリームフィールズは成長期にあるので試行錯誤しています。言われたことをただ実行するだけではなくて、コンセプトを理解して、それを具現化するときにリーダーシップを発揮して、プロジェクトを進められる人を求めています。
特に店舗スタッフについて、どんな方に応募いただきたいですか?
笹谷:店舗スタッフには、お客さまに対して自分たちがどんなブランドでどのような価値観を持っているかを伝えてもらいたいと思っています。単に販売力がある人よりも、ブランドの価値を伝えられる人に来ていただきたいです。
BIZOUXが大切にしていることの一つに、「ものを売りたかったら、ものを売ってはいけない」という考え方があります。 ジュエリー自体の商品説明は、極端な話、誰でもできることで、今後はAIでもできるようになると思います。単なる商品説明ではなく、このジュエリーを身に着けたらどのように満たされるのか、といった情緒的価値を高めていける接客が、これからのブランドのコミュニケーションとして欠かせないポイントです。なので、そこを理解いただけるかが、採用の大きなポイントです。
斉藤:個性の部分も重要だと思っています。商品の魅力を伝えるときに、そこに自分の個性を乗せて伝えることができる方や、お客さまの感覚にフィットする説明を自分の言葉で伝えようと工夫ができる方に、ぜひ応募いただきたいですね。
そういう方との出会いのために、選考上で重要視しているところを教えてください。
笹谷:私が面接で必ずお伝えしている話があります。それは「信頼」についてです。ここでいう信頼とは、お客さまから「この人から買いたい」と思ってもらうことです。
カラーストーンはダイヤモンドのように100人が見たら100人が同じ鑑定でグレードを出せる商材ではありません。信頼関係によって成立している商売であって、この店員さんの言っていることは信頼できる、と思ってもらえないと商売が成り立たないんです。 ドリームフィールズのスタッフには、「この人から買いたい」とお客さまに思ってもらえる関係性を築いてもらいたいと思っていますし、実際に今ドリームフィールズで活躍しているのはそういう人たちです。
一つ一つ個性のあるカラーストーンに囲まれて、その魅力を広めていく挑戦を続けながら、お客さまの信頼を獲得していく。そんな働き方に共感いただける方と、ぜひ一緒に働いていけたらと思います。
BIZOUX(株式会社ドリームフィールズ)
事業内容 | イーコマース事業 ブランド事業(ジュエリー・バッグ) |
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事業所 | 東京都中央区日本橋堀留町1-10-13 REVZO5階 |
設立 | 2001年3月28日 |
代表者 | 代表取締役社長 土屋成範 |
従業員数 | 85名(2022年3月現在) |
資本金 | 1,000万円 |
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