アパレル企業特集
2024.04.10
イチヨンプラス(PORT STYLE株式会社)
個性を認め合い、やりたいことに挑戦できる
帽子専門店「イチヨンプラス」が自分らしく働ける理由
3プライスで分かりやすく、初心者でも気軽に楽しめる帽子専門店「イチヨンプラス」。神戸に本社を構え、北海道から九州まで、全国的な店舗展開を加速させています。今回は、大阪と四国の店舗を担当するサブマネージャーの渡辺さんと、人事本部長の永田さんにインタビュー。自分らしく楽しく働けているという、その理由に迫りました。
もくじ
今回、この方にお話を伺いました!
人事本部長
永田 梨絵さん
留学費用を貯めるためアルバイトでPORT STYLEに入社。当時は5名ほどの規模でECをはじめさまざまな仕事に携わり、正社員へ。3年後NYに留学し、帰国後は外資企業の派遣就業や新聞社のサイト運営、雑誌の制作編集などを経験。その後、再度PORT STYLEに入社。当初は商品企画・生産管理を行っていたが、2018年より人事に異動し、現在は人事本部長として従事している。
ストア事業部 サブマネージャー
渡辺 福実さん
アパレルや雑貨店などファッションを中心にアルバイトを転々とし、2017年、イチヨンプラスの新店オープニングスタッフとしてPORT STYLEにアルバイトで入社。その後、同店で店長となり、正社員へ。コロナ影響に伴う閉店に伴い、姫路から大阪へ異動し、大阪エリアのマネージャー職へ、現在は大阪2店舗、四国2店舗を担当している。
誰もが気軽に楽しめる、「初心者に優しい帽子専門店」がコンセプト
まずはイチヨンプラスについて教えてください。
永田:普段、帽子をかぶらない人でも気軽に立ち寄れる「初心者に優しい帽子専門店」というのがイチヨンプラスのコンセプトです。
さまざまなファッションアイテムの中でも、帽子は生活必需品ではありません。好きな人はたくさん持っているけれど、そうでない人はあまり接点のないアイテムだと思います。だからこそ、何歳になっても「ちょっと帽子をかぶってみたい」「帽子が欲しい」と思う瞬間ってあるのではないか?そういう人たちにとって、気軽に楽しめる存在になりたい、と立ち上げたのが、イチヨンプラスです。
イチヨンプラスの特徴は、3,200円、4,200円、5,200円と3プライスの商品展開です。気軽に帽子を選んでほしいという思いから、初心者の方にも分かりやすいプライスを設定しました。
帽子というアイテムを扱うおもしろさはどういうところでしょうか?
渡辺:私は今まで、ギャルっぽいものから古着まで色んなファッションを経てきましたが、どんなテイストのファッションでも楽しめる帽子に興味を持ったのが入社のきっかけでした。
入社してから感じたのは、お客さまの層が小さなお子さんから学生、主婦、おじいちゃん、おばあちゃんまで本当に幅広いことです。個人的にも帽子は大好きですが、それだけでなく、帽子を通じて老若男女いろいろな方と関われることに、楽しさとやりがいを感じられています。
現在、会社としてどういうフェーズにあり、この先はどのように展開していくご予定でしょうか?
永田:当社は今年、20周年を迎えました。この20年の間、さまざまな失敗も経験しながら徐々に店舗を増やして成長してきました。
2020年のコロナ禍では一部の店舗を早い段階でクローズし、落ち着くまでは組織の環境整備に力を入れていく判断をしました。帽子という商品の特性上、出店は継続したいという前提のもと、RFIDタグの導入、ペーパーレス化、業務のシステム化、人事・評価制度の見直しなどを進めることができました。
2023年には再度アクセルを踏めるところまで回復し、この春には6店舗オープン、ここ数年で50~60店舗を目指しています。そしてゆくゆくは海外展開も考えていきたいです。
それらを促進していくために急務なのが人員強化です。店長・マネージャー層が不足しているため、採用を強化しています。
渡辺さんはもともとアルバイトでご入社とのことですが、その後、正社員になる決断をした理由は何でしたか?
渡辺:PORT STYLEに入社するまではずっとアルバイト就業で、正直なところ、仕事に対する責任感を持たないまま働いてきました。イチヨンプラスのオープニングスタッフとして入社した時点でも同じようなスタンスだったのですが、販売経験のあるスタッフが私ともう一人だけだったので、自然とまとめ役を担うようになったんです。
はじめはプレッシャーもあって何も分からなかったものの、徐々に、自発的に考えて動いたり、やりたいことを声に出して挑戦させてもらう働き方が自分の肌に合っていることに気付いて、やりがいに繋がっていきました。そして、ここで本腰を入れて頑張りたいと思うようになり、正社員として働くことを決断しました。社風と自分の働き方が合っているのが、長く続けられている理由だと思います。
PORT STYLEやイチヨンプラスに感じている魅力を教えてください。
渡辺:一人ひとりの個性を大切にしてくれるところです。自分の思いや意見、やってみたいことを発信しやすく、ちゃんと聞き入れてくれます。これまでの職場では、会社やお店の色に自分が染まらなきゃいけないっていう感覚が強かったのですが、今は、私の個性を理解してもらえていると感じます。
もちろんやりたいことすべて叶うわけではありませんが、チャンスがたくさんあるので、「やらされている感」が一切なく仕事をできるんです。それをとても魅力に感じています。働きながらやりがいを見出すことができる会社だと思います。
現場からマネジメントまで、プレイングマネージャーとして幅広く活躍
サブマネージャーである渡辺さんの普段の仕事内容を教えてください。
渡辺:マネージャーも現場に立つので、仕事は大きく接客販売と、マネジメントに分かれます。最近のルーティーンで多いのは、まず9時45分に出勤して店頭に立ち、遅番のスタッフが出勤したらバックヤードでオンラインミーティングや面談などを実施。それらが終わったらまた店頭に戻り、遅番スタッフの休憩回しを担当します。遅番にフロアをバトンタッチしたら、数値や担当店舗のタスクなどを確認し、調整を進めて19時ごろ退勤します。
1店舗4~5名でシフトを組んでいて、時間帯に応じて1~2名でお店を回しています。
ワンオペの時間も多いのですね。どのようにお店を回しているのですか?
渡辺:フォロー体制があって、店長やマネージャーへの連絡はもちろん、近隣の多店舗とも連携が取れるようになっています。何かあればチャットツールなどを使って協力し合いながら運営しています。最初は不安だというスタッフもいますが、慣れると自分のペースでお店を回せて楽しいという声が多いです。
マネージャーもシフトに入り、店頭に立っているのですね!
永田:PORT STYLEでは「現場にすべての答えがある」という考えのもと、プレイングマネージャーという形をとっています。販売スタッフのように常時入るわけではありませんが、お客さまの一番近くで、お客さまの声や反応をダイレクトに知り、それをマネジメントに反映させていくことを大切にしています。
他社でもマネジメントをしていた40代女性の時短マネージャーがいるのですが、「本気で仕事をしてきた人なら、現場の大切さを知っているはず」という考えで、現場に入ることも当然として活躍しています。現場に入ることで組織課題を洗い出し、現在は、これまでの経験を活かして研修プログラムを組んでくれています。現場に立つことで、マネージャーとしてできることをよりスピーディーに具体化しやすい環境だと思います。
渡辺:私はもともと接客が好きでずっと販売の仕事をしているので、サブマネージャーになった今でも店頭に立って、お客さまとお話したり喜んでいただけたりするのが嬉しいですね。
今の仕事の楽しさ、やりがいはどんなところでしょうか?
渡辺:接客はもちろん楽しいですし、数値を上げるために動いたことが成果に繋がったときにも嬉しいです。
色んな仕事を通じてやりがいを感じられていますが、今の一番は、部下の成長が見えたときです。
店舗スタッフにはアルバイトも多いのですが、特に学生さんは仕事として働いているというよりは、学校がメインでアルバイトはお金を得るためのもの、というスタンスの方もいらっしゃいます。その中でも、たとえば就職が決まったとき、「今まで働いていて一番楽しかった」「仕事にやりがいを持てた」という言葉をもらえたりすると、一緒に働けて良かった、伝えたいことが伝わっていたんだな、と嬉しい気持ちになります。
個性を大切にする会社だという話がありましたが、渡辺さんが部下の方々に対して意識していることはありますか?
渡辺:あくまで私の考えですが、一人ひとりの良いところ、強みを見て、そこを伸ばせるように意識しています。もちろん足りない部分はできるようにサポートしますが、そこは必要最低限でよくて、それよりも良いところを伸ばしてあげたいという思いが強いですね。自分の良さや強みに気付いていない人も多いので、言葉に出して伝えた上で、まずは自分のことをよく理解してもらいたいと思っています。その上で、自分は何が得意で何を頑張りたいか、自分なりに見つけてもらえると嬉しいです。
なかなかうまくいかないことも多いですけれども(笑)
うまくいかないとき、悩んだときなどはどうしていますか?
渡辺:同じマネージャー同士で相談してアドバイスをもらったり、週に1回のマネージャーミーティングで話にあげたりしています。一緒に働くスタッフや部下の子たちもよく周りを見ていて、「渡辺さん大丈夫?」って声をかけてくれたり、フォローしてくれたりするんです。みなさんの優しさ、助けがあって頑張れています。
リテールだけでなく、企画やSNSなど掛け合わせのキャリアを形成できる
PORT STYLEでは、どのような方が活躍していますか?
永田:採用過程で行っている特性診断で、感情や想いが素直に出る「表現の多さ」、そして「柔軟性の高さ」がある人が多いと思います。PORT STYLEは、良いことをどんどん取り入れていこうという文化があるので、色々変わっていくことを楽しみ、柔軟に対応するのが得意な方が合っていると思います。
渡辺:キャラクターで見ると本当に共通点はなくて、お子さんのいる主婦から元気いっぱいの学生、ちょっとオタク気質の子など、色んな個性を持ったスタッフが一緒に働いています。経験者の方も未経験の方も、イチヨンプラスで働くことをきっかけに、だんだん芯を持って考えられるようになる人が多いかもしれません。私自身もそうだったので(笑)。
評価制度とキャリアパスについて教えてください。
永田:目標を立てて3か月ごとに振り返りと評価を行い、半年ごとに査定を行います。
成果目標と行動目標の2軸があり、販売職だと担当店舗の売上など、ポジションやレンジに合わせて目標を決めています。それを達成するためにはどんな行動を取るべきかを考え、行動目標に落とし込んでいきます。自分なりにチャレンジしたいことがあれば、それに応じて「これができるようになろう」とすり合わせたり、逆に上司から「あなたの強みを活かしてこれをやってみない?」と新しいプロジェクトに参加してもらったり、そういう話し合いを行っています。
販売職は、ショップリーダー(店長)、サブマネージャー、マネージャーというキャリアパスがあります。ただそれだけではなく、ショップリーダーをしながら商品企画会議に参加したり、SNS発信をしたり、マネージャーをしながら研修の仕組みを考えたりと、色んな仕事を掛け合わせながらキャリアを積んでいる社員が多いです。
この経験を積めば次はこれですよ、とガチガチに決まったルートしかないわけではないので、それぞれの特性や希望を活かしながら、その人に合ったキャリアを築いていくことができます。
PORT STYLEは女性社員が多い会社ですが、みなさんが安心して働ける仕組みがあれば教えてください。
永田:社員の95%が女性なので、産育休など女性特有のライフイベントへの理解は高く、制度としてだけでなく、みんな協力的で助け合いながら働ける環境だと思います。産育休から復帰したときの働き方も柔軟で、たとえば「夫の扶養内の収入におさめたい」という希望が通ったりもします。
また、新店オープンが立て続けにあると、転居を伴う異動があるのでは、と不安に思う方も多いと思いますが、会社から強制することはありません。適性を見てチャレンジしてほしいという場合にも、必ず事前に本人と面談し、納得して行きたいと思ってもらえて初めて異動という形になります。
渡辺:私が大阪エリアのマネージャーを打診されたときもそうでしたが、丁寧に向き合ってもらえたので、素直にチャレンジしてみようと思えました。
自分で仕事を見つけて進めていくことのおもしろさ
渡辺さんが今頑張っていること、力を入れていることを教えてください。
渡辺:接客とマネジメント、幅広い業務範囲に対してどうスケジューリングするかを大切にしています。スタッフに対して気付いてあげないといけないこともあり、もっと視野も広げていきたいです。そして何より、自分自身がそれらに対して圧迫感をおぼえてしんどくなってしまわないように、自分がちゃんと仕事を楽しめる状態を保っていたいと思います。
それでは最後に、こんな人と一緒に働きたい、というメッセージをお願いします。
渡辺:繰り返しですが、やっぱり自発的に楽しく仕事ができる人と一緒に働きたいですね。
誰かから振られる仕事を待つのではなく、自分で仕事を見つけて進めていくことを楽しめると、まわりのスタッフとの相乗効果で、みんなが楽しいと思える会社になっていくと思います。
永田:個性を大切にするということは、つまり自分で考えて動くことを大切にしているということです。指示待ちではなく、分からないことは分からないと言えば、ちゃんとサポートしてもらえますし、慣れてきたら、これまでの経験を活かして今のPORT STYLEにはない色んな意見やアイデアを出してもらえると嬉しいです。
PORT STYLEは、イチヨンプラスをもっと多くの方に知っていただけるように動いている成長期にあります。今のタイミングで来ていただけた方には、自分たちの手でイチヨンプラスというブランドを作り上げていった、という大きなやりがいを感じていただけると思います。そうしたチャレンジを一緒に楽しめる方、ぜひお待ちしています。
イチヨンプラス(PORT STYLE株式会社)
事業内容 | 帽子・服飾雑貨の製造・輸入・小売店業務 (実店舗及びインターネット通販) |
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事業所 | 兵庫県神戸市中央区北長狭通三丁目1番15号 Gビル神戸三宮3F |
設立 | 2005年3月25日 |
代表者 | 代表取締役 水木 秀行 |
従業員数 | 190名(2024年3月時点)※パート・アルバイト含む |
資本金 | 1,000万円 |