MARK STYLER株式会社

すでに組織改革は進んできているとのことですが、そこを土台として、今後どのような展開を考えているかお聞かせください

秋山：まず、この3年で国内を地固めし、先ほどお話した主要5ブランドを100億規模のブランドに拡大させ、中堅、新ブランドもしっかりと育てていくことに注力していきます。

その後は海外進出ですね。一度中国に直営店を出店したんですが、ライセンスビジネスに切り替えて正当な投資を行い、現地法人の力を借りて立て直しをはかっています。そしてある程度国内成長に目途が立ったタイミングで、あらためて我々の持つ売り方や陳列、接客、VMDなどのノウハウをフル活用する仕組みを考えています。最終的には中国だけでなく、香港、シンガポールなど、まずはアジアをメインに進出し、5年後には一定規模のグローバル企業にしていきたいです。

オンラインにおける強化戦略などはありますか？

MARK STYLERでは「RUNWAY channel」というECサイトをすべて自前で行っているのですが、内製してきたことの効果が出てきていて、今後さらなる拡充を検討中です。拡充の施策としては2つあって、まずは利用者を増やすための施策、もうひとつはサイトの利用率を上げるための施策です。
利用者を増やすための施策としては、他社のECモールやファッションイベントなどと協業して、雑誌とネットとショー、つまりリアルを連携させることで、10代～20代のファッションが好きな女性たちがシームレスにファッションを楽しんでいただけるようなスキームを考えています。

利用率を高めるという意味では単なるECサイトとしてではなく、ファッションスナップやブログなど情報サイトとしても活用でき、ファションポータルとしての側面も持たせるようなサイト作りを検討中です。
そうしていち早く一定規模のサイトにし、その利益をものづくりに還元して、お客様に喜んでいただける商品をたくさん世に出していきたいと考えています。

3年後、5年後が非常に楽しみです！

ありがとうございます。ここからは僕の夢といいますか、理想の話にもなってくるのですが…ビジネスである以上、収益は必要ですが、その収益を使っていかにファッション業界や世の中を盛り上げて明るく楽しいものを提供していくか、と考え続けたほうが、100年、200年と続く企業になると思っているんですね。さまざまなクリエイションを描ける社員がいて、色んな発想を組み合わせて「今までこんなものなかったね！」「おもしろいね！」ってみんなが思えるようなものを作っていけるような、そんな組織にしていきたいです。

第二創業期を迎え、今後の企業成長を担っていくスタッフたちにはどういったことを求めていきたいですか？

秋山：こうしたMARK STYLERの第二創業期の話を、お取引のあるさまざまな方々にお話しさせていただいているのですが、「頑張らないとね。応援しているよ」と声をかけていただいたりするんですね。
我々の今の頑張りを誰かが見てくれているんだと思うとまた次に頑張る活力になるので、すぐ社員全員に共有して、「みんなでヒット商品を生み出して、たくさんの方々に喜んでいただいて、そんな感動をたくさん味わっていこう」という話をしています。
まずはそういう気持ちの積み重ねを大事にしていきたいですね。

その上で、「最後までやりきる」実行力が持てること。ハードルは高いですが、「プロフェッショナルとして新しいことに挑戦したい」「たくさんの人々に楽しさや感動を伝えたい」― そういった思いを実行に移せる方と一緒に働きたいです。

今回、様々なお話をさせていただきましたが、MARK STYLERの今の方針がすべて正しいわけではないと思っていますし、僕の言うことがすべて正しいわけでもありません。価値観というのは100に対し100あるわけですから、その中で価値観がジャストフィットすれば、お互いにとってこんなに幸せなことはありません。
僕の話をお読みいただいて、もし何か共感できるところがありましたら、ぜひお待ちしています。