スタッフブログ
2017.11.01
800年前の「働くひと」
こんにちは。
関東では週末ごとにお天気が崩れてしまっていますが、皆さま「○○の秋」を満喫していらっしゃいますか?
わたしは「芸術の秋」ということで、東京国立博物館で開催中の<運慶展>へ行ってまいりました。
運慶という人物については今さらここで述べるまでもありませんが、歴史の教科書でもおなじみの有名な仏師です。
平安末期から鎌倉初期という動乱の時代に活躍し、このころ台頭した武士に
いかにも受けの良さそうな、躍動感あふれる彫刻作品を数多く作り上げています。
もちろんこの展覧会でもたくさん見ることができました。
これはもう仏師というより芸術家…ミケランジェロを超える彫刻家…!!
(と「日曜美術館」でみうらじゅんさんが仰っていました)
と痛烈に感じる一方で、でもこれらは全て、クライアントありきなんだよなあとも考えてしまう社会人のわたしです。
「こないだお願いした仏像、勇猛な感じって言ったけどやっぱ慈悲深い感じにして」
「袖のところ、このフゥーワってのをもうちょっとブワーってできないかな、ブワーって」
「最近トレンドに走りすぎて、伝統を疎かにしてんじゃないの?」
もしかしてそんなクライアントからの無茶ぶりもあったのではないか?
などと考えながら館内を回ると、感動とはまた別の理由で目頭が熱くなります。
もちろん、運慶の時代から見ればはるか未来人であるわたし達の心さえこんなに打つのだから、
そんな注文をはねのける圧倒的な説得力があったに違いないし、
そもそも当時のクライアントもこんなに軽薄ではなかったはずですが。
自分の仕事に自信がないからこのような妄想にかられるのではないかと、やや反省しながら会場を後にしましたが、
過去の偉人さえも「働くひと」の一人であると考えると、何だかこちらのモチベーションアップにもつながる気がします。
素晴らしい作品を作った人がいて、その系譜を継ぐ人がいて、その歴史を研究する人がいて、
展示のために細心の注意を払う人や素敵に見せる工夫をする人がいる。
当たり前だけれど、みんな「働くひと」で、みんなに作用しあいます。
働くうえで、時としてその先にいる人の顔が見えにくい仕事もあるかと思いますが、
こんなことを考えてみるのも、また明日から楽しく働くための一つの方法かもしれませんね。
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