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2020.09.02

【禁断】ALDENのコードヴァンシューズ、バケツで水洗いしてみた

皆さん、こんにちは。
キャリアドバイザーのオギです。

やっと気温もピークを過ぎて、秋服の準備を始められたのではないでしょうか?
今日は、秋を控えてそろそろ手入れを始めたいブーツで、お手入れの実験をしてみたいと思います。

お題

・ブランド:ALDEN/モデル:タンカーブーツ/皮革:コードヴァン(ホーウィン社)
・着用:10年

現在の状態はこちら

今回、水洗いに挑戦したいのはALDENのタンカーブーツ。
靴好きの男性ならこの時点で「おいおい、何やろうとしてるんだ!」と憤慨もののチャレンジです。

そもそも革製品の教科書があれば、1ページ第一項に
“コードヴァン、絶対濡らすべからず”
と記載があるはずのレザーですが、
もはや10年も履いており、本来の光沢は失われ、残念なことにくすみまくっております。

というわけで、禁じ手中の禁じ手ですが、このタンカーブーツをジャブジャブ洗っていきたいと思います!!

入水

まずはブラッシングし、表面のホコリを落としてあげて、いざ入水。
2010年以降、履くときは必ず天気予報をチェックし、降水確率0%の日に履いてきたタンカーブーツが
いまバケツいっぱいの水に漬かろうとしております。
そうこうしていると、何やら面白そうなことを父親がやっているぞ、と
子供たちが集まって参りましたので、入水式は当該ブーツの購入翌月に生まれた長女が担当します。

子供の背丈を見ていると、そりゃあ靴も傷むよなあと実感が湧いてきます。
10年の月日・・本当であれば買いなおしたいところでもありますが、
今や革製品の関税も上がり過ぎて、とてもじゃないですが再購入はできません。
ましてや、ALDENのコードヴァン品番、本当に日本に入ってこなくなりましたよね。。

40時間後

入水から40時間。さあどうなったかなとバケツをOPEN!
それがこの状態です。

あれ・・・。ちょっと水が黒くなるかなあ程度に考えていましたが、想像を絶する黒さです。苦笑

染料が染み出しまくっております。
これは、やらかしたかもしれない・・。

サルベージ後のタンカーブーツがこちらです。
おっと・・。なんかフニャフニャだぞ。

はい。完全にやらかしました!!!
漆黒のはずの表面は白けてしまい、近くでみると水を吸いまくって膨張しております。

この時点で、完全に後悔しております。
我ながら何をやっているんだろう。やはり素人が攻めたチャレンジなどすべきではなかった・・

5分後。吹っ切れました。
ここまでやったのだから、気を取り直してブログ再開。買い 思いっきりやってやろう!!

シャンプー

ここからが、本来いちばん楽しみにしていた工程です。
いつか試してみたいと思っていた、モウブレイのサドルソープで、
無惨な姿に変貌したタンカーブーツをシャンプーしていきたいと思います(ヤケクソ)!
使用するのは、サドルソープと、シューズ用スポンジです。

この工程・・予想していた以上に面白いです。
完全にひとりで作業しているので、シャンプー中の写真は撮れませんでしたが、
あれだけ水を避けてきた愛靴をジャブジャブ泡立てている背徳感が、なんとも言えません。

思いっきり洗ったら、こうなりました。
靴好きだけかもしれませんが、凄まじい画力(えぢから)です。
通常あり得ないこの有様・・・PCのトップ画面にしようかと真剣に悩みます。

泡をきれいに落とすと、こうなります。

お?おぉ??

先ほど白けまくっていた表面が、どういう魔法か色味を取り戻しています。 凄いぞサドルソープ!!

乾燥

続いて、水気を柔らかいタオルで拭いてあげ、陰干しで乾燥をしてまいります。
ここの所要時間が30時間・・・。どれだけ時間がかかるチャレンジなんだ。

※注意!
ここで忘れてはいけないのが、水気が残っているこの状態で、乳化性クリームを塗っておくことです。
こうすることで、乾燥後に予想以上に硬化してしまった際のヒビ割れを防ぐことが出来る・・はずです。

仕上げ

さあ、30時間が経過。やっとこさ水分が飛びました。 こちらの写真撮影を失念してしまったのですが、綺麗はきれい。
たしかにいい感じなのですが、水攻めのせいか、トゥーが見たことないくらいに反りあがっておりました。

※もしかすると、100均のプラスチック製のシューキーパーを入れておくと防げるかもしれません。

さあ、最後の仕上げに取りかかりたいと思います。
ここで使用するのが、

・ポリッシングロス
・KIWI パレードグロスプレステージ(黒)

これまで色々と試してきましたが、KIWIのパレードグロスが一番光沢が出るような気がします。
実は、ここまでの工程でどれだけ失敗しても、
最悪この黒墨で挽回できるのでは・・ということもあり、今回のチャレンジに踏み切りました。

クロスで円を描くよう、くるくると塗り込んでいきます。

パレードグロスを塗り込んだ状態がこちら。
右足が塗っただけの状態で、左足がクロスで乾拭きをして表面の油分を取り除いた状態です。

よかった・・一時はどうなることかと思いましたが、かなり綺麗になってきました!

そして、正真正銘最後の工程に入っていきます。
使用するのは、ホースヘアブラシと仕上げ用ミットです。

ブラシで起毛している銀面を寝かせて、最後にミットで優しく拭いてあげると・・

完成です。
水に漬けられ、革はブヨブヨになり、色は褪せてしまったタンカーブーツが見事に蘇りました!!

もちろん、表面の凹凸が出てしまっている小傷等はそのままですが
10年の着用で失われてしまった光沢は、その輝きを取り戻しました。

ALDENが凄いのか、モウブレイが凄いのか、やはりホーウィン社なめし職人の技量が素晴らしいのか
分かりかねますが、兎にも角にも大成功です!!

これで秋の準備は完了です。
お時間と心の余裕(失敗するかもしれないので)がある方は、是非試してみてください!

おまけ

実は、タンカーブーツが大惨事となってしまった際のバックアップとして ALDEN/No.8コードヴァン/ペニーフォーファー も並行して作業しておりましたので、その画像も掲載しておきます。

※なんなら、こっちの方が綺麗になった気もします。苦笑

以上、キャリアアドバイザーのオギでした!

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