スタッフブログ
2022.11.02
ネガティブ・ケイパビリティ~“気が済むまで”悩み、考える意義とは?~
こんにちは。
営業の“も”です。
みなさま、突然ですが「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
私が大学時代に出会った言葉で、それ以降、人生において大事にしている思想です。
まず、【能力】と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか?
たとえば理解、解決、対処などを連想し、何かしらの課題を解決するスキルが思い浮かぶと思います。
ネガティブ・ケイパビリティ(negative capability)とは、
「事実や理由を性急に求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力」を意味します。
もっと簡単に言うと、「問題を解決しないままでいる能力」です。
ん?それは能力なのか?
問題を放置するなんて、簡単じゃないか!と思った方。
せっかちになってはいけません。
振り返ってみれば、私たちは学生時代からひたすら問題解決能力を鍛えてきましたよね。
ビジネスマンになると、より顕著にこのスキルを求められます。
しかも、より早く。早急に課題を解決し、処理できるように。
私が新卒入社時に会社から支給された「入社1年目の教科書」という本には、
「50点で構わないから早く出せ」という言葉がありました。
完璧主義で容量の悪い私は、
なるほど、社会人たるものそういうものなのか。
と思い、一人で100点を目指すのはやめました。
悩む時間がもったいない。考えながら進むのだ!と。
結果、きっと入社時よりも格段に仕事は早くなっただろうと思います。
ただ、人生となるとそうはいきませんよね。
悩む時間をなくし、手っ取り早く答えを求めたものがマニュアルですが、
人生はマニュアルではどうしようもありません。
むしろ、世の中にはどうしようもないことの方が多い…
そもそも人間の脳には「分かろう」する性質があるそうで、
わけの分からないことや手の下しようがない状況は、不快に感じるようになっている。
ところが、安易に分かろうとすると、分かったつもりの理解が、
ごく低い次元にととどまってしまうという落とし穴があるのです。
その経験によって得られるかもしれない経験値が、より高い次元まで発展する可能性を絶ってしまう、
ということです。
だからこそ、ネガティブ・ケイパビリティが重要になってくる。
拙速な答えを出したりせず、その宙ぶらりんな状態を観察し続けことで、深い理解が得られるからです。
・上司が違う人だったら、こんなことにはならなかったに違いない!
・転職したら、すべての問題が解決するはず!
・この会社を選ばなければ、人間関係で悩まなかったのに!
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
あるいは、そうだけど、他の要因もあるかもしれない。
だからこそ、結論を急いではいけません。
壁にぶつかったら、少し止まって考えてみる。
考えて分からなかったら、悩みながら前に進んでみる。
そのうち少し違った角度から物事が見えてきて、
あ。あの時のあれってこういうことだったのかな。
あの時のあの失敗は今のここに活きているんだな。
そんなふうにふと気づきを得る日がくるかもしれません。
クリーデンスは、みなさんの転職という大きな決断に立ち会わせていただいていますが、
“ネガティブ・ケイパビリティ”
長い人生において、心にとどめておきたい考え方です。
読書の秋。
興味をお持ちいただけた方はぜひこちらを読んでみてください!
少しややこしい哲学っぽいテーマでしたが、
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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