スタッフブログ
2022.12.21
たまには昔話を
「RUGBYっていうブランドがあるらしい、、、」
15年程前でしょうか、私はメンズの販売員として働いておりました。
仕事後、仲間と集まってはお酒を飲みつつ、いつも音楽と洋服の話ばかりしていた気がします。
当時のメンズファッションはアメカジやアメトラが全盛の時代で、
ワークやミリタリーの文脈ではENGENEERED GARMENTSなどが注目され始めた頃でした。
そうした中、ラルフローレンの新ラインで「RUGBY」というブランドがあり、
日本未上陸でニューヨークでしか買えない、、、なんて話が仲間内で話題になっておりました。
RUGBYは名前の通りカレッジスポーツ、
特にラグビーの要素をアメトラ/アメカジに落とし込んだようなブランドでした。
ちょうどその頃、勤務先のメンズMDと企画リーダーがニューヨーク出張に行くことがありました。
二人とも無類の服好きなので、我々の期待通りバッチリ「RUGBY」で買い物をして帰ってきてくれました。
若手連中はRUGBYの商品を見せてもらいながら、
まるで紙芝居に群がる子供のようにRUGBYがどんなお店なのか、
ニューヨークのファッションシーンについて聞かせてもらいました。
当時はリーマンショック後で懐事情が厳しい時期でしたが、
それ以来、私はどうしても「RUGBY」に行ってみたいと思うようになりました。
もちろん、商品が欲しいというのもありましたが、
まだ見ぬニューヨークがどんなところなのか、そしてRUGBYがどんなお店なのか、、、
この目で見てみたいと思ったのです。
そして、ほとんど借金に近いようなお金の作り方をして、
短期間ですが私はニューヨークにいくことになったのです。
ニューヨーク大学の近くにRUGBYはあるのですが、
街の感じはあまり洗練されていない印象だったのを覚えております。
「地球の歩き方」を片手に意気揚々と歩きながらも、
本当にこんなところにRUGBYがあるのだろうか、、、と不安な気持ちでもありました。
しかし、RUGBYはありました。突如として現れる、そんな感じだった気がします。
RUGBYは決して大きな店舗ではないのですが、
クラシックでありながら前衛的な迫力を感じさせる店構えで、私は完全に度肝を抜かれてしまいました。
さらに驚くべきは、お店に入るとフロアの真ん中にテーブルフットボールがあり、
販売員は接客そっちのけ、それでずっと遊んでいるのです。
※話しかけると親切に接客してくれます
日本のアパレルであれば怒られると思いますが、
ボタンダウンにラガーシャツで完璧にキマっているスタッフが
自由気ままに過ごしている雰囲気が逆に新鮮で、イヤな感じは全くしませんでした。
また、商品陳列もボディもスキがなく、それでいて楽しい見せ方を残している感性は素晴らしいの一言でした。
私は商品を物色しながらも、永遠にこのお店で過ごしていたい、
お洒落でカッコいいスタッフをずっと眺めていたい、
また明日も来週もこのお店に来れるとしたらどんなに幸せだろうか、、、
なんてことを本気で考えておりました。
しかしながら、私のシンデレラタイムは4日間。
寂しい気持ちでいっぱいでしたが、私はバックパックをパンパンにしてニューヨークを後にしました。
話は変わって、、、
2020年、2021年はコロナの影響でリアル店舗が厳しく、
ECやそれに付随する職種の方々が脚光を浴びた時期だったと思います。
そうした中で販売職の方々からは
「接客は好きだが、将来が不安だ、、、」
「違う職種についた方がいいのではと考えている、、、」
といったお声を沢山いただきました。
私自身、社会人になってからすぐにリーマンショックや震災があったので、その気持ちは痛いほどわかります。
でも、どうか自信を持ってほしいと思います。
私自身、ECで買い物をすることはありますし、その利便性は凄いと感じておりますが、
購入した時の幸福感と言いますか、何とも表現しがたいワクワク感は
やはり実店舗でしか味わうことができません。
あの日のRUGBYで感じた感動も、画面ではなく、目の前に存在していたからこそなのだと思います。
そして2022年、特に今年の冬は都心、郊外関係なく、実店舗は以前のような活気を取り戻しております。
コロナや社会情勢など、まだまだ不安なことも多い状況ですが、
「自分たちは人々を幸せな気持ちにする仕事をしている」
という自信を持って頑張っていただければと思います。
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