Fashion★シゴトNEWS

2025.01.29

ベビー・キッズ商材の販売職だからこそ味わえるおもしろさ―― 「MARLMARL」中村さん・遠藤さんインタビュー

私たちクリーデンスは、アパレルをはじめとするファッション業界で販売員としてはたらく人が、これまで以上にやりがいをもってイキイキとはたらくことができる状態をつくるために「販売員価値向上プロジェクト」を立ち上げ、さまざまな取り組みを行っています。今回は、ベビー・キッズギフトブランドMARLMARLを運営する株式会社Yom エリアマネージャーの中村さんとCADO MARLMARL二子玉川店・店長の遠藤さんへインタビュー。ベビー・キッズという商材にチャレンジしたきっかけや、魅力・やりがいなどをお伺いしました。

もくじ

ベビー・キッズ商材は、お客さまの貴重な節目に携わることができる

本日はよろしくお願いします!まず、お二人のこれまでのご経歴を教えてください。

中村:私は13年ほどアパレル販売の仕事をしています。前職はレディースアパレルのセレクトショップで計12年間ほど働いており、うち6年間は店長職を経験しました。現在はエリアマネージャーとして店舗運営・スタッフ育成をメインに担当しています。

遠藤:私は8年間レディースアパレルブランドで働き、スタッフから店長職まで経験しました。2023年にYomへ入社し、GINZA SIX店でVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)を担当後、昨年の夏にCADO MARLMARLの店長になりました。

お二人ともアパレル業界での豊富な経験をお持ちですね。販売職を目指したきっかけは何だったのでしょうか?

中村:学生時代に通っていたセレクトショップのスタッフに憧れたことがきっかけです。実際に働き始めると、煌びやかな部分だけでなくギャップを感じたこともありましたが、接客を通じて、お客さまにとって新しい発見を提案できることや、自分に会いに来ていただける関係性を築ける点がやりがいに感じています。

遠藤:私は人と関わる仕事がしたかったことと、大好きな洋服を扱いたくてアルバイトでアパレルを始めました。自身の好きな商品をお客さまに提案できることに魅力を感じています。

好きや憧れをお仕事にされたのですね。これまでレディースアパレルでのご経験が長いお二人が、ベビー・キッズ商材を選んだ理由は何ですか?

遠藤:レディースアパレルから転職した理由は、子どもの成長や誕生といった貴重な節目に携われるからです。MARLMARLはギフト需要が高いので、目の前にいるお客さま、つまりギフトを贈る方だけではなく、その方にとって大切な、ギフトを贈られる方に喜んでもらえるような提案が必要になります。
これは私たち株式会社Yomのフィロソフィにあるミッション「ギフトでつながるコミュニケーションの輪をつくる」にも通ずることで、自分も想像力を働かせ、お客さまと一緒に考え楽みながらギフト選びのお⼿伝いをすることを意識しています。

中村:私自身、出産・子育てを経て、自分の経験を活かして貢献できる商材だと思いチャレンジしました。前職でのお客さまは大人の女性が多かったのですが、今は幅広い年齢層の方を接客するようになりました。


ご来店いただいたお客さまとの時間を楽しみ、プラスワンの情報を伝える

その方の大切な方を想像しながら接客をする。とても素敵な言葉ですね。一方で、お客さま層や商材の違いなど、これまでとギャップに感じることも多そうです

中村:先ほど遠藤からも話があったとおり、商品を身に着けるのは目の前のお客さまではなく、その方のお子さまや、ギフトを贈るお相手のお子さまであることが多く、これまで経験した接客とのギャップや難しさもありました。

MARLMARLでは“接客ステップ”と称し、接客の流れとKPIを紐づけた取り組みを行っています。ファーストアプローチ、つまりお声掛けの方法や、目的・ご予算に合わせた提案方法などがプロセス毎に可視化されており、KPI目標・重点行動といったKGI達成に向けた店舗での戦略立てや、スタッフ育成に活用されています。
また、接客プロセスが分かりやすく表されているため、販売が未経験の方でも安心して学んでいただくことができます。
接客の基本を押さえつつ、日々の接客をアップデートしていただける環境づくりに日々取り組んでいます。

子ども服経験がない方や、はじめて接客販売にチャレンジする⽅でも安⼼して働けそうですね。販売員として長く働き続けるためのモチベーション維持のコツはありますか?

遠藤:自分自身が楽しく、ワクワク働くことが大前提です!もちろんうまくいくことばかりではなく、モチベーション維持が難しいこともありますが、流れ作業にならないようお客さま一人ひとりに合わせた接客を心がけています。

中村:お客さまと一緒に楽しむことが重要だと考えています。自分の提案に対してお客さまが喜んでくださることが何よりのモチベーションに繋がります。

豊富な経験をお持ちのお二人ですが、接客に対するこだわりはありますか?

遠藤:オンラインでも自由に買い物ができる時代だからこそ、ご来店いただいたお客さまにプラスワンの情報を伝えることに力を入れています。多機能な商品が多いため、その商品がどう⼦育てに役⽴つか、お⼦さまが素敵になるかをお伝えしながらご案内しています。
また、お客さまからご家族構成やお好み・ギフトを贈る⽅とのご関係などをお伺いした結果、より喜んでいただける商品がある場合には、当初お客さまがご検討されていたものではなく、代替アイテムをご提案しています。

MARLMARLではスタッフのほとんどが中途⼊社のため、様々な経験を持つ仲間が集まっており、多くのアイデアを吸収できる環境だと感じています。

中村:お客さまの期待を良い意味で裏切り、期待を超える提案を心掛けています。
お客さまが望んでいるものを提案することは、販売員として当たり前です。「このブランド・このお店・この⼈から買いたい!」と思っていただけるように、お客さま⾃⾝では気づけていない潜在ニーズをいかにキャッチして提案することができるか、にこだわっています。
また、エリアマネージャーとして様々な経験を持つスタッフと⽇々コミュニケーションをとることで、自身の価値観をアップデートし、お客さまへの提案の引き出しを増やしています。

一緒に働くスタッフからも刺激を受けていらっしゃるのですね。続いてお客さまとの嬉しいエピソードを教えてください。

遠藤:ご懐妊中のご夫婦で来店予定だったお客さまがいたのですが、急遽出産が早まり、旦那さまのみで来店されたことがありました。
新⽣児に必要なものを一緒に考えて購入していただいたのですが、数か月後に奥さまと生まれたお子さまと3名で再度来店され、「あのときは出産への不安や、妻もいない中で何を買っていいかも分からなくてとても不安だったけど、あなたに話を聞いてもらってすごく安心できた」と感謝の言葉をいただきました。
お客さまの中には不安や心配な状態で来店する方もいらっしゃるのだと気づき、この経験から接客意識が変わりました。

中村:出産前に退院着を選びに来店されたお客さまがいたのですが、出産後に「生まれた子どもを会わせたい!」と再来店いただいたことがありました。その後も定期的に来店いただけるようになり、「おすすめはある?」と自分を頼ってもらえるようになりました。
お客さまのニーズを汲み取り提案したものに対して、納得し喜んでいただけたことで、このような関係性を築けたことがとても嬉しいです。


自身の価値観をアップデートし、お客さまに新しい発見をご提供できる仕事

とても素敵なエピソードをありがとうございます。これからアパレル業界を目指す人に伝えたいことやアドバイスをお願いします!

遠藤:毎日お客さまとの会話を楽しみ、お客さまのことを知ることが大事です。これは⼀緒に働くスタッフ間のコミュニケーションにおいても同様だと思います。

中村:日々さまざまな人とコミュニケーションを取る中で、自身の価値観をアップデートできる点が魅力です。接客を振り返り、成長できる素晴らしい職業だと感じています。

最後に、お二人が考える販売員の価値とは?

遠藤:お店で過ごした時間が良い時間だったと感じてもらい、商品を使うたびにそのときの楽しい会話を思い出してもらえることが販売員の価値だと思います。

中村:ただ物を売るだけでなく、お客様に新しい発見をご提供できることです。「この人に会いたい」という価値提供ができる素敵な職業だと考えています。

今回のインタビューを担当しました!

キャリアアドバイザー

角田(つのだ)

新卒でオーダーメイドブランドへ入社し、販売・複数店舗の責任者・トレーナー・新卒採用など、現場からマネジメントまで経験。
メンズドレス、シューズ、宝飾品などの商材経験で培った知見を活かし、クリーデンスのキャリアアドバイザーとして、販売職や営業職などの川下領域から、デザイナー・生産管理などの川上領域まで、幅ひろいサポート実績を持つ。
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