Fashion★シゴトNEWS

2016.10.06

サマンサタバサジャパンリミテッド プレスマーケティング部 上席執行役員 世永亜実さんインタビュー(Fashion People+ Women vol.02)

「ファッション業界で働く女性がもっといきいき輝いて活躍できるように…」という思いから立ち上がった新企画、“Fashion People+ Women”。第2回目は、株式会社サマンサタバサジャパンリミテッドのプレスマーケティング部で活躍する上席執行役員の世永亜実さんに、女性の仕事観や家庭との両立についてお話を伺いました。

サマンサタバサジャパンリミテッド 上席執行役員 世永亜実さん
サマンサタバサジャパンリミテッド 上席執行役員 世永亜実さん

まずは、世永さんが入社してからのこれまでの経緯について教えてください。

入社して15年になりますが、当時の「Samantha Thavasa」は女性ファッション誌に全然取り上げられていない状態だったので、社長の運転する車で名刺を配りに行くことから始まりました。その後、ヒルトン姉妹との契約が決まり、それが大成功して商品が売れていきました。平日はがむしゃらに働いて、土日は寝ている…そんな生活でした。

かなり大変な環境だったんですね…。その時の経験が今に繋がっているんでしょうか?

そうですね。自分が自分のことだけを考えてがむしゃらに働ける時期って、女性はすごく短いです。なので、20代のうちにどれだけ「がむしゃらに働きました」と言えるかによって、その後が変わってくるんじゃないかと思います。 余談ですが、私も含めて、「一生働くわけでもないから、来年どうなっているかわからない」と思いながら働いている女性って多いんじゃないかと感じていて、そんな良い意味での無責任さが女性の真面目さを生んでいるような気がします。

お子さんが生まれてから、働き方にはどんな変化があったんでしょうか?

20代は常に100点以上を取るつもりで一切の妥協を許さず、納得がいくまで本当に全力で働きました。でも、29歳で出産し、それまでと同じ働き方ができなくなったときに、70点や80点の良さを知りました。例えば、10個のタスクがあったとして、3つ100点であと50点より、全部80点の方が総合点は高い…といったバランスのとり方が分かってきたんです。 ちょうどその頃メンバーも増えてきて、もし自分が100点以上しか認めないリーダーだったら、きっとついてこられなかったメンバーもいたんじゃないかと思います。今ではメンバーがミスをしても「これで人生終わるわけじゃないんだから」と言えるし、一方で経験に基づいて「ここは100点取りなさい」とも言えるんです。

世永さん自身が経験しているからこそ言えるんですよね。そんな上司、とても素敵です!

今は時短で仕事をさせてもらっているんですけど、主な仕事内容はメンバーの相談相手です(笑)。仕事のこともプライベートのことも含めて本当に色んな相談を受けるんですが、それが次世代を担うメンバーたちの「働くこと」と「人生」を両立することの手助けになればという思いです。私自身、「あそこまではできない」という上司にはなりたくなくて、同じ女性として等身大でイメージできる等身大の女性像でいられたら良いですね。

最後に、世永さんの経験から、ともにファッション業界で働く女性にメッセージをいただけますか?

私は「高望みしない人生が我が人生」と思って生きています。決してネガティブではなく、常に謙虚な気持ちを忘れずに周囲に感謝しなければいけない、という意味です。人生を減点法ではなく、加点法で日々色んな事に感謝しながら生きていくと、積み重なった先には意外と良い景色が広がっているものです。

それから、働くママさんへ。私も今現在9歳と5歳の子供を育てながら働いていますが、大切なのは“母親”である私たちが当たり前だと思わないこと。自分の意志で産んで自分の意志で仕事を続けているんだから、「制度がない」「理解がない」なんて言わずに、やるからには誠心誠意やること。そして感謝の気持ちを忘れずに、一緒にがんばりましょう。

世永さん、ありがとうございました!取材中も隣の席で打ち合わせをしていた社員に対して「メッチャ良くなったよね!ハッピーだね!あとで見せて!」と声をかけていたのが印象的でした。次回インタビューもお楽しみに!

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