株式会社アバハウスインターナショナル 店舗運営部　スーパーバイザー 山本 麻以さんインタビュー（Fashion People＋ Women vol.09）

ファッション業界で活躍する様々な女性に焦点を当てた連載企画“Fashion People+Women”。
第9回目は株式会社アバハウスインターナショナルより、新卒入社で自ら手を挙げて海外駐在経験もされたという山本さんに、これまでのキャリアストーリーをお伺いしました。自分がやりたいことに突き進んで特別な経験をされており、社内でも「バリバリ活躍している女性社員」というとお名前が挙がる方だそうです。

まずは山本さんのこれまでのキャリアと、現在のお仕事内容について教えてください。

2005年に新卒でアバハウスに入社し、はじめは出身の関西でいくつかのお店を経験しました。店舗異動や直営店立ち上げなどを経験し、4年目の2009年に店長になりました。その後社内公募に手を挙げ、2012年から上海の現地法人で3年8か月駐在し、2016年12月に帰国してから現在は東京で「Abahouse Devinette」「36Quatre-Neuf」のSVをしています。

とても色んな経験をされていますね。気になる海外駐在について、きっかけなどもう少し詳しく教えていただけますか？

当時、決められたアイテムが入荷されて決められた数量を販売する、ということに疑問を感じていて、バイイングから入り込んでVMDを考え、スタッフにその思いを伝え、接客してお客さまに届けるまでを自身で責任を持ち挑戦したいと思っていました。ちょうどそのタイミングで上海で現地スタッフのトレーニングを行うスタッフが社内公募され、自分のやりたいことができると思い手を挙げました。当時度胸しかなかった私を応援してくれたお店のスタッフにはとても感謝しています。中国語を全く勉強したことがなくても、思いがあれば任せてくれる本当に素敵な会社だと思います。

すごい決断ですね！実際海外駐在経験をされて、なにか変わったことはありましたか？

大きくは3つあります。まず、多少のことで動揺しなくなりました。問題が起きたときに今から何ができるかをすぐ考えるようになり、仕事の決断スピードも上がりました。
二つ目は価値観が変わりました。日本を外から見る機会を得られて、当たり前だと思っていたことが実は効率が悪かったり、色々な考え方を知ることができ私にとって大変刺激的でした。一方で日本のすばらしさにも気付けました。
三つめは、中国の方は日本よりはっきり意見するので、自身の改善点が深く認識できました。日本で店長をしていたときよりもスタッフに意見や考え方を聞くことが多くなりました。

とても良い経験だったのですね。そんな素敵な会社で、これから挑戦したいことはありますか？

仕事で関わるすべての方々に信頼される存在になり、現場で起こる課題、問題を解決していきたいです。
また、現在の仕事ではデザイナーやパタンナーから商品の意図背景についてしっかり説明を聞くことができるので、それをお客さまに伝えるための打ち出しや接客を心がけています。お客さまに喜んでいただくことは本当にうれしく、これからも変わらない目標です。

素敵な挑戦ですね。最後に、そんな山本さんからともにファッション業界で働く女性にメッセージをいただけますか？

ファッションは人を明るくする力があると感じます。仕事に追われてこの原点を忘れないようにしたいと思っています。色々な心境で来られるお客様のパッと明るくなるあの気持ちを感じるサポートできるようになりたいです。まだアパレル業界に携わってたった13年目ですが、接客は本当に奥深い仕事で完成がない魅力的な仕事だと感じています。
そのためにも、私たち自身がファッションに対してワクワクしたりキュンとしたりする気持ちを忘れずにいたいですね。

山本さん、ありがとうございました。今回は「身近にあったチャンスを活かし、チャレンジする」というお話でした。
「スタッフには言えないですけど、まだまだ能力が追いつかないなーと思うことが多くて、申し訳ない気持ちもいっぱいなんです。笑」とお話されていたのが印象的で、その等身大の謙虚さがきっと山本さんの成長の根源であり、スタッフから慕われるところなんだろうなと感じました。
Fashion People＋Womenでは、ファッション業界で働く女性たちのキャリアや働き方の参考になればという思いで、今後も様々な年齢・バッググラウンド・境遇の女性たちをクローズアップしていきます。次回もぜひお楽しみに。