Fashion★シゴトNEWS
2018.09.20
2018年8月の業界全体の動きとアパレル・ファッション業界の雇用形態事情(CREDENCE JOURNAL vol.65)
“企業の採用動向”をお届けする「CREDENCE JOURNAL」。
今回は2018年8月の業界全体の動きと、アパレル・ファッション業界の雇用形態事情についてお届けいたします。
2018年8月の動き
8月、求職者(弊社転職支援サービスへの登録者)の数は前月比91.3%と減少しました。
職種別ではほぼすべての職種で減少しており、特に母数の多い店長・販売職がこの結果をけん引するかたちになっています。
これは例年どおりの傾向で、通常、求職者数は夏季休暇やセールなど季節的な要因の影響を受け、春をピークにして夏ごろまで減少を続けます。
今後はお盆の週を一旦の底として、9~10月頃まで緩やかに回復するものと見られます。
一方の新規求人(クリーデンスへお寄せいただいた求人)は、前月比111.0%。こちらは求職者とは逆に、ほぼすべての職種で前月を上回りました。
アパレル・ファッション業界の雇用形態事情
本「クリーデンスジャーナル」では、毎年9月に<雇用形態>の動向を報告しています。
契約社員など、有期雇用の求人が多そう…というイメージのアパレル・ファッション業界ですが、実際はどうなのでしょうか。この1年間にクリーデンスがお預かりした求人から調査しました。
順調に増えつつある正社員雇用
クリーデンスが2017年9月から2018年8月までにお預かりした求人のうち、正社員雇用の比率は63%でした。
同様の調査は2013年から行っており、1年ごとに50%、54%、56%、56%、62%と変化しています。
昨年との比較では1ポイントアップのわずかな上昇にすぎませんが、調査開始以降、おおむね順調に正社員化が進んでいることが分かります。
その背景として一番に考えられるのは、現状ではやはり「2018年問題」、つまり労働法と派遣法の改正でしょう。
さらにそれを後押ししているのが、ここしばらく続いている「売り手市場」です。最新の発表では、有効求人倍率が1.63倍とさらに上昇、完全失業率は2.5%まで低下しました。
一部では雇止めのニュースなどが聞かれるものの、やはり多くの企業が、この状況を無期転換の絶好のタイミングと捉え、実行したものと見られます。
技術系職種でより改善
職種別では、特に<デザイナー><パタンナー>の技術系職種で正社員化が順調です。
ターゲットに近しい年齢の方を歓迎する傾向が強いデザイナー、実務を海外工場に委託することも多いパタンナーと、それぞれの特性から有期雇用が多いこの二職種ですが、正社員での採用となれば、求職者にとってより魅力的な求人になるのではないでしょうか。
特にパタンナーでは、内製ニーズの高まりとともに需要が増えているため、より正社員雇用が促進されています。
今後もこの傾向が続けば、引き続き正社員雇用の求人が増えることが予想されます。
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