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2020.05.01

今ならではの転職活動の仕方は?今できることって何?!東×名×阪キャリアアドバイザー緊急座談会<後編>

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)(以下、新型コロナウイルス)に伴う緊急事態速報が出て早、3週間あまり。
3月より徐々に店舗営業の自粛が始まり、今や大多数のファッションビルやショッピングセンターの専門店、路面店などが一時閉店をしている状況です。そうした変化に伴い、ファッション業界の転職マーケットにも大きな変化が生じています。
一体どんな変化があるのか、そしてその中でも積極的に採用活動を行っている求人はどのようなものがあるか、転職現場における「今のリアル」を、東京・関西・東海それぞれのキャリアアドバイザーが語ります。


この状況下で選考に進む人、転職成功している人はどんな強みを持っている?

求人が減り、いわゆる「買い手市場」になりつつある中で、どのような人が選考に進み、転職成功しているのか、東京・大阪・名古屋それぞれのエリアで日々サポートを行っているキャリアアドバイザーに話を聞きました。

今ある求人を「良い企業」と前向きに捉えている方

島根(東京):ややニュアンス的な表現ですが、やはりこういう状況でも前向きな方を企業は求めています。
今採用活動している企業は、ある意味では、「体力がある会社」「変化に強い会社」「経営土台があり、ビジョンに向けてしっかり動いている会社」と言い換えることもできます。求人総数が減ったとしても、そういう企業に応募できると捉えて活動されていらっしゃる方は、前向きにしっかり企業研究して動いていらっしゃるな、と感じます。

企業に合わせた準備をしっかり行っている方

荻田(東京):準備をしっかり行っている方は選考通過しやすい印象があります。普段は現職が多忙なため、1パターンの職務経歴書で活動している方も多かったのですが、今は自宅待機などで時間に余裕のある方が多いため、応募企業に合わせて志望動機をひとつひとつご準備いただく方が増えています。
また、「インバウンドに売上依存している企業とそうでない企業がある程度見えてきたので、応募したい企業の軸が少し変わりました」など、状況を捉えて柔軟に判断することで、ご自身の可能性を広げるきっかけになっている方もいらっしゃいますね。

堀内(関西):買い手市場化によってこれまで以上に倍率が上がっているため、勝ち抜く必要があります。そのためには、選考に必要な準備をしっかり行うことが必要ですし、また求人に対する姿勢も重要です。なぜこの企業に応募するのか、なぜこの職種なのか、これまでの経験をどう活かし、どのように価値発揮していきたいか、など、説得力のある志望理由をの準備をおすすめいたします。

今の状況を捉えて可能性を広げられる方

高木(関西):外資ラグジュアリーブランドにこだわっていた方は、店舗が再開してもインバウンドが期待できないと考えて国内ブランドにも目を向け、複数企業にご応募されています。また、転職時期にこだわっていた方も、現状を鑑みて内定が夏以降となる企業に応募し、時間をかけて面接準備をしていらっしゃいます。いずれの方も今の状況としっかり向き合った結果、選択肢を広げ、選考に進まれています。

塩見(関西):キャリアカウンセリングをしていると、大きく2つのお話をよく伺います。
ひとつは、色んな求人を見て検討したいため、閉じている求人が再開するまで待つという方。もうひとつは、こういう状況だからこそライバルに差をつけて今のうちに動くという方です。正直なところ、この先どの企業がどこまで求人を再開するどうかかはまだ何とも言えず、日単位で状況が変わる企業も多くあります。特に離職中の方や、現職がどうなるか分からないという方は、まずは「今」の求人の中からご自身の可能性を探られることをおすすめしています。

東(東海):今の状況を理解した上で、柔軟に考えられる方、フットワークを軽くできる方は、次の一歩に繋がる選択をされていらっしゃると感じます。たとえば中部エリアには現在、デザイナーやパタンナーの正社員求人がほとんどありません。そのため、一時的にでも、業務委託やフリーランスでの働き方を選択肢のひとつとしてお話させていただいています。また、東京や大阪など、就業対象エリアを広げることで「東京ならこういう求人があるんだ」と気付いて応募される方もいらっしゃいます。

この状況下で選考に進む人、転職成功している人はどんな強みを持っている?

すぐの転職活動は考えていなくても、今のうちに準備しておくと良いことは?

今は情報収集にとどめ、求人が出てくるタイミングを見て転職活動を行いたい、という方も多いのではないでしょうか。しかし、しばらく続くとみられる買い手市場において、希望の求人が出てから準備するのでは他の人から出遅れてしまいます。ライバルが多く、スピード感のある動きが求められる中、今からできる転職活動の準備ポイントを聞いてみました。

希望求人が出たときにすぐ応募できるよう準備をしておく

島根:キャリアシート(履歴書)、職務経歴書はもちろんのこと、ご自身をアピールする資料の準備をしっかり行うことをおすすめします。たとえばデザイナーはポートフォリオのまとめや、仕事で作成したものとは別に、スタイル画などご自身のテイストや感性を伝えるための資料を作っておくと有効です。パタンナーは手引きの練習がおすすめ。普段CADを使用する方が多いと思いますが、実は転職活動の実技試験では手引きがほとんどです。本番で焦らないよう、練習しておくと良いでしょう。

ご自身のキャリアの軸を改めて考えて整理する

荻田:何のために転職するのか?という軸を改めて考えて整理してみてください。漠然と「高単価商材を扱いたい」「外資ラグジュアリーブランドで働きたい」と思っている方も多いと思いますが、それだけでは企業から「一緒に働きたい」と思ってはもらえません。なぜ高単価の商材を扱いたいのか?なぜ外資ラグジュアリーなのか?そのブランドの魅力は何なのか?ご自身のキャリアに立ち返る時間をぜひ作っていただきたいです。

堀内:ご自身の棚卸の精度を上げ、どんな未来になっていたいか、という軸がしっかり作れていれば、それに合う求人が出てきたときにすぐ応募アクションを取ることができますし、ご自身の未来に繋がるキャリアを見つけられる可能性は高まると思います。

高木:ご自身の軸を持っていただくことは大切ですが、いきなり「ご自身のキャリアを」と言われても分からない…という場合は、ご自身のペースで向き合っていただければ大丈夫です。たとえば初回の電話カウンセリングのあと、一度考えていただいて2日後に再度お話させていただくなど、複数回にわたってカウンセリングさせていただくケースも増えています。そうやって丁寧にご自身と向き合われた方は、応募後の面接準備にも迷いがなく、選考に進まれるイメージです。

目指す業界や職種の研究をしっかり行う

塩見:クリーデンスでは、アパレル企業以外にもコスメなどの消費財、インテリアなど幅広い求人をお預かりしているため、未経験業種や職種をご希望される方も多くいらっしゃいます。そういう方には、希望される業種や職種をしっかり調べていただいて、これまでの仕事との違いや、経験がどう活かせるかなどをご自身の中で整理されると良いでしょう。それが最終的には、企業を決める際の判断軸になりますから。

東:東海エリアでは外資ラグジュアリーブランドを志望される方が多いのですが、今は店舗見学に行けないため、いつも以上にブランドを理解できているかという点をお話させていただいています。ブランドが持つ思想、コレクションの変遷や最新コレクションについて、スーツのパターンの考え、他ブランドとの違いなど…その求人がオープンになったときにしっかり深みを持って挑めるよう、ご準備ください。どうやって準備すれば良いのか分からないという方は、もちろんいつでもご相談ください。

すぐの転職活動は考えていなくても、今のうちに準備しておくと良いことは?

転職活動に迷っている方、転職活動しても大丈夫かご不安な方へ

既に離職していて早く転職をしたい方、もともと転職活動する予定だったけど、どうしようか迷っている方、自宅待機中で時間があって何か動きたい方…そんなみなさんに向けて、最後にキャリアアドバイザーからのメッセージをご紹介します。

一歩は叶わなくても、半歩前進を

荻田:求人が少ない分、今回の転職で、目指すキャリアがすぐに叶うことは難しいかもしれません。しかし、一歩は無理でも、半歩近づける転職は目指せるはずです。僕たちは目の前の仕事を探すサービスではなく、キャリアをご支援するサービスなので、今できるご支援をさせていただいた上で、今後も長くみなさんのキャリアに伴走させていただければと思っています。

大変なとき、不安なときはお一人で抱え込まずぜひシェアを

東:本当にそうですね。点のサポートではなく、仕事をする中でふと立ち止まるときに頼ってもらえる存在でありたいので、大変なとき、つらいとき、不安なとき、そんな思いをまずはぜひシェアいただければと思います。そこから一緒に前向きに考えられる道を探っていきましょう。

今の状況だからできることがきっとあるはず

高木:自宅待機やリモートワークで時間に余裕のある方が増えている一方で、通常業務を継続されている方もいらっしゃいます。現職と二束のわらじでタフに動くことが求められるため、手前味噌で恐縮ですが、クリーデンスのようなサービスをうまく活用いただくことで、少しでも負担を軽減いただければと思います。
今すぐに転職したい方も、しばらく様子を見たい方も、今の状況だからできることがあるはずです。一歩の踏み出し方が分からないときは、まずはお話だけでも私たちを頼ってくださいね。

逆境をポジティブに捉える

島根:いつもと違ってできないことの多い、ネガティブな状況を変えることはできませんが、その逆境をポジティブに捉えることで、「あれはできないけどこれはできる」という側面は必ずあります。
有名な話ですが、カーネルサンダースは65歳のときに経営していたレストランが倒産してなくなってしまいました。お店がないなら何ができる?とフライドチキンのレシピを販売するフランチャイズビジネスを始め、世界的チェーンになりました。
店舗を開けないから、外に出られないから、求人が少ないから何もできない、ではなく、今だから考えられること、できることを見つけてポジティブに動いていただきたいなと思います。

  • クリーデンスでは求人のご紹介のみならず、
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