Fashion★シゴトNEWS

2020.09.29

<アパレル・ファッション業界求人動向調査>新型コロナウイルスの影響を受け、多くの職種で求人が減少する中、EC専門のMDなどのニーズが高まる

アパレル・ファッション業界の新型コロナウイルス前後の「求人動向」を調査しましたので、結果をお知らせいたします。
本調査は、2019年6月〜2020年8月までに「クリーデンス」が受領した求人データをもとに算出したものです。


デザイナー

業績回復を狙う企業でデザイナーを採用する動きが見られ、求人数は下げ止まり傾向に

「デザイナー」の雇用形態の割合は、前年同月比で正社員+4.5ポイント、契約社員-10.3ポイント、業務委託契約+5.8ポイントでした(グラフ3)。

緊急事態宣言が出された4月を含む2020年3月~5月期は、それ以前と比べて求人数が減少しているものの、以降はほぼ横ばいとなっています(グラフ4)。また現在では、事業の回復を狙い新しくデザイナーを募集する動きも見られ、求人数は下げ止まりとなるでしょう。

パタンナー

不況のあおりを受け、自社採用から外注に切り替える企業が増加

パタンナー」の雇用形態の割合は、前年同月比で正社員+27.1ポイント、契約社員-16.2ポイント、業務委託契約-10.9ポイントでした(グラフ5)。

パターン作成は専門性が高い業務である一方、生産と合わせて海外工場に依頼することも可能なため、業績が落ち込むと自社での「パタンナー」職採用を停止し、外注する傾向が高まります。新型コロナウイルスの流行により、海外工場にパタンナー業務を依頼する企業が増加し、求人数は前年同月比で6割程度減少しました。パターンにこだわりのあるデザイナーブランドなどでは、引き続き自社で募集をしているケースもあり、2020年6月~8月期の正社員の求人は増加しました(グラフ6)。

MD・バイヤー

コロナ禍において、EC専門の「MD」や「バイヤー」を求める企業が増加

「MD・バイヤー」の雇用形態の割合は、前年同月比で正社員+7.7ポイント、契約社員-9.9ポイント、業務委託契約+2.2ポイントでした(グラフ7)。

例年秋ごろは、来期を見据え、「MD」の採用を強化する企業が多く、2019年9月~11月期は求人数が大きく増加しました。その後、採用活動が落ち着いたことや新型コロナウイルスの流行を要因に、求人数は右肩下がりとなりました。しかし、ECの売上が好調に推移したことにより、EC専門の「MD」「バイヤー」を求める企業が増加し、求人数は前年同月比で-15.1ポイントに留まりました(グラフ8)。

生産管理

コスト削減、生産性向上に取り組む企業が増加。今後はオートメーション化が加速

「生産管理」の雇用形態の割合は、前年同月比で正社員+11.5ポイント、契約社員-12.9ポイント、業務委託契約+1.4ポイントでした(グラフ15)。

求人数は、新型コロナウイルスの流行をきっかけに減少しています。(グラフ16)また、コロナ禍において、コスト削減、生産性向上に取り組む企業が増加したこともあり、「生産管理」のみ行う求人は今後も減少傾向にあります。一方で、在庫管理などをオートメーション化する動きは加速し、ITに関わる求人は増加すると考えられます。

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